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カ!の感想🎶2回目

「カラオケ行こ!」の原作既読済み映画2回目視聴ネタバレあり感想です。

2回目も観終わった後に胸がぎゅっと、ぐっとなってうずうずしたのですが、なんか良い映画みたときって恋したみたいになりますよね。(私だけ?)


原作を読むと「ここは映画オリジナルか!」とか「漫画のあのシーンがこうなったわけね!?」とか発見がたくさんあってもっともっと面白かった!!何度も楽しめるなんてエンタメの鑑だね………

2回目で感じたことは、原作は聡実くんの卒業文集というていだからあそこまで淡々とふわふわとしているのか、と。逆に映画のあの繊細さとリアリティは映像作品ならではだなと感じました。映画とかドラマとか映像で示すものってやはりある程度客観的で神の視点的になってしまうのでそこはしっかり詰めていかないと原作をなぞっただけでは違和感が生まれてしまっただろうなと思いました。
名刺のシーンは映画のときめちゃくちゃに号泣するくらい最高シーンだと思ったけど、原作でもめちゃくちゃに泣いた。個人的にはここは原作が好き。
ただ、映画でここを3年飛ばさなかったのは14歳の斎藤潤くん(サイトウこれ…?)を大切にしたいという製作陣の想いなのでは?と思った。

映画ですごくいいなと思ったのは、やっぱり紅を聡実くん何歌うところで、原作では歌声まではわからないからあの声が出なくなっていくけれども必死に歌う姿と変声期を乗り越えていく心情の重なりが映像の方がストレートにできるのだなと感心して号泣しました。(泣きすぎ)

映画は一貫して「愛」がテーマになっていたことに2回目で気がついてしまって遅くて申し訳なくなった。そういう抽象的で不確かでものすごく個人的なものについて触れて考え出す時期ですよね、中学生って………。

中川の優しさについてこの前も書いたけどもっと具体的に。中川がすごいなって思うところは和田のまっすぐで情熱的で融通が利かない(悪くいうとめんどくさい)ところを上手く受け止めてるなというところ。「声変わり」について触れないのは聡実くんにとって繊細な問題=和田にとっても繊細な問題ということに気がついているからだと思う。和田もいつか声変わりがきて聡実くんの気持ちを知って悩んだら苦しんだりする時期が訪れる。そういう問題をわざわざ他人から気づかせるべきじゃないと中川はちゃんとわかっていそう。
それを和田がわかるまでちゃんとお世話してあげるのめちゃくちゃいい先輩だ…………………

狂児の儚さについては私の中で諸説あったのだが、ファ。を読んでおそらく「人との別れの多さ」があの儚さの根底にあるのではないかと。職業柄、仲良くなったり、それまで親しくしていても相手から「もう会えない」と言われることは多かっただろうし、それに頷かなければならなかったのだから聡実くんから「もう会わない」みたいなことを言われると結構あっさり別れを選択する。相手のための優しさだね…。人懐っこさと引き際の良さの両立があのなんとも言えない狂児の儚さであると私が言っているらしいですよ。(?)
いつから狂児は引き止めることを諦めたんですかね………………


最後の「聡実」の刺青は聡実くんが紅を歌った大会より後のものと考えると、狂児は自分の意思で関わらないようにしてたけど、相変わらず聡実くんのことは忘れずにいたわけですよね。狂児は聡実くんとの出会いやカラオケでの楽しい思い出はもちろんだけど、聡実くんを少なからず怖い目に遭わせたということもよくわかっていて、それで連絡取らなかったのかな〜と思いました。(考えすぎのような気もするけど)

あと、ファ。を読んで聡実くんが法学部で嬉しい。私も法学部です!!法学入門とか懐かしすぎる!!
ファミレスがずいぶんとサイ◯リヤなのも良き。聡実くんの気持ちが狂児を突き放すときに(原作でも映画でも)垣間見えるのが切ないね…。聡実くんは大人になるにつれて狂児の仕事の危険さ、関わってはいけないのだということを思い知らされて、中学生のときみたいなふわふわした関係ではいられなくなる。2人はどうなっちゃうんですか………

原作の夢みたいなふわふわした感じも映画の確かにそこにあったという感触もどっちも同じように馴染んで2つで1つみたいな最高の作品でした。
最近は原作実写化論争が過熱しているような気がするけど、自分の好きだと思った作品を「好きだ」と言ってそれを好きな自分を肯定してあげたいですね。

私は!!!!!!!「カラオケ行こ!」が!!!!!!!!!!大好きです!!!!!!!
好きだーーーーーー!!!!!!!!


以上、家の鍵を忘れてファミレスからお届けしました。

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