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へたっぴ将棋 研究所R

「noteだとよく喋るんだね」
全く知らない人から来たDMである。
あまりにも酷すぎる、ネットですら居場所を作らねばならぬ私の臆病を本人に突きつけるなど正気の沙汰ではない。
確かに「現実では無理だけどSNSならば人と楽しく話せるかも!」と、人恋しさに負けて始めたネット交流であるが、それにすら馴染めなかったのは、本人である私が1番よく分かっている。
画面の向こうも人だと気づいてからがコミュ障本番なのだ私の最近の遊び相手は、ピヨ将棋のひよこ達である。

さて、今回のお話は将棋である。
将棋の歴史はとても長く、どれくらい長いかと言うと大体いつくらいから始まったのか、正しい起源がはっきりしてないくらいには長い。
しかし、※盤上に運が絡むことのないボードゲームでありながら、これほど長い時間をかけて、AIやプロ達が研究に研究を重ね検討しても、未だ必勝法が確立されていないことは、よく考えてみると凄いことである。
一度ルールを覚えてしまえば、暇どころか、人生をも食い潰すことは請け合いである。寝そべり族が流行りの今覚えておいて損はないだろう。

※(閃きやその日のおやつがチョコレートケーキでココアパウダーが袴に付着しショックを受けていると、思いの外リフレッシュできたために羽生善治九段に勝った渡辺明九段の例は運とも言えなくないが、麻雀のツモのようなゲーム自体に運要素は絡むことはない)

将棋は主に駒の動きさえ覚えてしまえば、普通に遊ぶ分には特に難しいルールはない。相手陣(自分から盤を見て奥3列)に入れば駒が成ることでパワーアップする事と、取った駒を空いたところに自由に置ける、自分の王様を取られると負けくらいわかっていれば問題はない。自分の歩が置かれている縦列には、歩を置くことができない2歩というルールもあるが、これはプロも間違えてしまう難しいルールであるために素人が間違えてしまっても責められることはないだろう。
さらに、YouTubeに初心者向けの動画が沢山あるために困ることはないだろう。そしてピヨ将棋は、スマホアプリの将棋AIでは間違いなく最強でありながら通信量も食わず、自分のレベルに合わせて遊ぶこともでき、棋譜解析も無料でできる優れものである。将棋を始めるのであれば、ピヨ将棋ひとつあれば大きく困ることはない。優れたAIである。chatGPTにタメ口で命令している人は一度ピヨ帝にボコボコにしてもらい考えを改めるべきだ。作ってくださった方には足を向けて寝ることができない。


しかし、初心者用動画を観てあまりの多さに面食らってしまうことも事実、「定跡」という言葉にぶち当たり動画を閉じてしまった人もいるだろう。そう、お気づきかも知れないが、将棋というゲームは一見難しそうにみえて、めちゃくちゃ難しいのである。各戦法、局面毎に、定跡を全て覚えようと思うと、暇つぶしで始めたはずが人生を将棋に捧げる羽目になる。我々は麻雀や囲碁やps5にも時間を割いて堕落せねばならない、将棋だけに集中できるほど暇ではない。
なので、本記事ではあらゆる戦法に共通する考え方を書こうと思っている。


将棋には「受かる」という概念がある。将棋の解説などを聞いていると頻出する単語である。
画像で見た方が早いだろう

例えばこのような形

図1

相手 角 に注目して欲しい。相手角の道筋に銀と歩が入っている。歩は沢山いるが銀は2枚しかない、変えの効きにくい銀を逃すことにする。


図2

銀を逃したは良いが相手 角が自陣に入りパワーアップしてしまった。これは痛い……
こうなってしまっては自分の手が後手後手に周り、対して相手は常に次の一手を持った状態で相手を動かすことができる。
これは歩が受からなかったということになる。
では歩が受かる状態を見てみよう

図3

先ほどは銀を逃したところを、歩を支えるように銀を上がらせる。相手角の狙いであった銀と歩は、下の駒に支えられ取ったら取り返される状態になり、攻めることができなくなった。
これが「受かる」状態である。つまりは相手の攻め駒よりも守りに働いている駒が一枚でも多ければ受かるということだ。受からなければ攻めは成功、受かれば守りの優勢。先手の攻めが有利に見えるが、駒の戦力差がない将棋では、攻めは守りに使う戦力を切り崩しながら攻めることになる、攻めの失敗は手損に繋がり後に厳しくなる。
相手の攻めを捌くならば相手より一枚多くの戦力を割けば良いが、割きすぎては余分な駒が浮き、いざという戦いに参加できず腐ってしまう。単純な考え方故に非常に複雑で奥深い内容になっている。

極論を言ってしまえばこのゲームは自玉が受かり続ける限り負けることはない
9×9の盤上で40の駒の損得を考えながら受かる受からないを競うゲームと言っても過言ではない。
「受かる」を極めることが将棋を極めることなのだ

細々とした定跡などは全て数手先に受かる、または受からせないようにするためのもの、故にその数手先が見えるのであれば定跡を覚えずとも勝つことができる。


さて、ではプロの対局を観て勉強してみよう。

伊藤 匠 七段 vs. 藤井聡太 棋王 第49期棋王戦コナミグループ杯 五番勝負第4局より抜粋


わかるわけがない、ゲボ吐きそうである。大人しく先人の残した定跡を覚え、棋譜を並べて勉強することをお勧めする。
将棋の道は長い



https://shogidb2.com/games/763149a77dbdbe54e47785d6128fe31aa24fbcdc

https://www.studiok-i.net/ps/

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