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ドラの翼で6 hecto

岳狼「‥‥外が騒がしい様じゃな」

爺ちゃんは耳が良い。
耳を澄ませ周囲に警戒する。

岳狼「もう少し隠居できると
   思ったんじゃが」
マキ「え?そう?私には
   聞こえなかったんだけど」

Bルートは通用しなくなっていた。
だとすれば、考えられる事は一つ。

偵察の目は私を捕らえて
いた事になる。

ドラが目を覚ますと同時に
爺ちゃんが叫ぶ。

岳狼「マキ、伏せい‼︎」
マキ「え?」

我が家に張られた固有結界が
展開されて反応する。
次の瞬間

狂った奇襲に頭が真っ白になる。

ドラも流石にびっくり
して私にしがみつく。

迅速な回答。
お婆ちゃんの誕生日と時間。
だからニンニクニ。

仏壇の下の引き出しが
せり出た中に
丸い金属物と鏡。

そのうちの「宝玉」を掴み取る。

ハイルド・アール

ポッドに内包された
固有結界式核融合炉
無尽蔵のエネルギー体を
ドラに投げる。

マキ「どら、浮遊砲ぶっ壊して‼︎」

ドラがキャッチする。
大きく息を吸い込み、
背中に力を込めた。

背中のひれがグバッと開く。

収束した加粒子エネルギーが
式を幾つも展開し、
高密度の波動となって
真っ直ぐ放たれる。

浮遊砲が躊躇なく砲撃。
相殺する。
城下町の上空で迫撃砲
を食い止めた。
爆炎が広がる。

岳狼「間に合うた!」

城下町に被害はない。

これで隙ができた。


次は‥‥

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