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蒼穹の見聞録-Lagra myth-12 hecto

輪廻の直上に陣形を取る
32本の巨大な釘「聖釘」
独特な形状のそれは、一本333m
と言う最大規模の質量となって現れた。

エノクが聖釘を見渡す。


 蒼穹「で、デカい‥」
エノク「感心してないで次の工程に
    移るわよ」
 蒼穹「うい」

此処で蒼穹に目の使い方を教える。
勿論最短で。

けど、相手は待ってくれはしない
早速私の聖釘に第一波が着弾した。

後は蒼穹を信じて

撃ち放つ

転送砲台の霊波動が
スレスレに交差する。

空間に穴が空いた。
穴は大空のパステルブルーに
染まっていた。

この機を逃すものか
聖釘の出力はまだ落ちてない。

蒼穹が楽しそうに返事する。
目の使い方は大体わかってきた様だ。

聖釘が陣形を崩す事なく回り出す。

32門の聖釘では限度がある。
360度囲まれた空間ならば尚更。

その時

攻防神、遊撃部隊の一斉攻撃。
その火力の違いに脱帽する。
だが、こちらも負けてはいられない。
出力の落ちた聖釘が、
再び負けじと閃光を放つ。

そう。
書物には聖釘を不規則に組み直し
制御化の元で撃ち放つ事が出来る。
ガ○○ムのファン○ルが人工兵器
ならば、こちらは天魔の兵器。

文字は力(エネルギー)
呪詛の永続性
後は繋ぐだけ‥

それがエノク書の
天魔の章の力
私のスキル。

弾切れの鉄塊など時代遅れ。
それに‥

こんなスキルがあるなら
喉から手が出る戦争屋が
世界中から殺到するだろう

調和の無い世界線には
申し訳ないのだけど‥

私は戦争に興味無い。

蒼穹の大空。

清々しい風が戻る。

私の足元から自身の
霊波動(オーラ)が湧き上がる。

戦術を切り替え、聖釘を1mの
ライフルサイズに縮小させて
自身の周囲に配置。

死角を無くす。


直下の黒煙が広がる。

輪廻の都市部から歓声の声が
聞こえた気がした。

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