蒼穹の見聞録-Lagra myth-11 hecto

輪廻全土に防衛網を張る。

数えきれない大部隊。
約50〜100m規模の純白に輝く攻防神が
最前線の防衛網に隊列を組み、
遊撃隊「ヴァルキュリア」が
横にズラリと待機。

総力戦前の緊張が
高まっていく。

正装を纏い、推進ユニットに
接続された数々の武装。
仮面に覆われた戦士。

遠方の彼方に無数の螺旋が
現れた。

無数に迫る閃光が輪廻の
巨大都市部を爆炎と衝撃波
が包み炎に変える。
立ち上がる煙の中から避難する
者たち。

変わり果てた禍々しい上空で
ようやくエノクが戻って来た。

真っ青な血相と朦朧とした意識の中
螺旋から放たれる波動の攻撃の正体を
見破った。

エノク「これは‥強力な
    霊波動攻撃を転送して
    放ってるんだわ」

蒼穹「エノク⁉︎‥‥さん?
   いやいや‥一体その姿」

エノクが妙に光っている。
声を荒げ、交代を要求する。

エノクが纏う光の帯が
足元から螺旋を描き頭上まで
上昇している。

指先から光る光点を繋ぎ合わせ
エノクは何かを完成させた。

開いた書物の力で文字から成る
自分だけの武器。
剣でも盾でも無い。

一度しか使えない力を何度でも
行使する為、繋ぎ合わせ

完成させた。

そして進行方向に手をかざし
エノクが唱える。

完成された光の式の集まりが
巨大な物体へと
姿を変え、展開する。
効果範囲と座標が指定された
光る式の物体は
点と線を繋ぐ様に先端から
姿を表していく

やがてそれは、333mの
物体へと彼女の頭上から
召喚された。

巨大な物体は、一本や2本だけでなく
弧を描く様な配置に次々召喚され
計32本の巨大物体の陣形
として現れていく。


変わり果てた世界に向けて
無数の眼球と牙を
エノクは睨みつける。

輪廻に向けた猛攻は
まだ終わっていない。


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