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きす

こんばんは。

今回のキスは『きす』なんです。
それは、初キスがあまりにも幼すぎたから。

私の初キスは隣の家に住む4歳年上の女の子でした。
私は幼稚園年長か小学校一年生くらい。
歳上の女の子は小学校中学年くらい。

時々遊びに行くそのお宅は、近所でも風変わりな家族。幼いながらに、私もそれを感じ取っていた。
宗教色の濃い家庭
子供は勝手に近所の家に忍び込むし、
今だったら警察沙汰になりかねない。

でも、田舎だし、保守的な人ばかりだし、都会と違って他の家庭の顔色をうかがう人ばかり。
事を荒立てるのが嫌いなのが田舎ならでは。

そんなお隣さんだけど、お隣の女の子はいつもニコニコして優しくしてくれた。
私は1人でお邪魔して、サザエさんの古い漫画本を読むのが好きだった。

そんなある日、私が床でゴロンとしていると
『キスしようか』
『うん』
なぜか断れなかった。
頭の中が混乱していたのだろう。
キスに興味がなかったから承諾した。

ディープキスだった。

その時はディープキスなんて言葉知らないけど、数年後には理解していた。

その後、
『こっちにおいで』
ベッドの置いてある部屋に連れて行かれた。
『横になって。ズボンぬいで』
そう言われるままになる。

寝そべった私の大事なところに顔を埋めてきた。

ドキドキしていた。

私は家に帰った。
(だれにもおはなししてはいけない)
そう思った。
それに、今まで誰にも言ったことがない。
墓場まで持っていく事だった。

今、その人には三人のお子さんがいる。
(あ、男の人も愛せる人だったんだな)
その人が妊娠したと聞いた時にそう思った。

私も母になった。

しかし、男女が愛し合っている事より、女性同士が愛し合っている方が美しく思える。
そして、興奮する。

守られたいのは男性
したいのは女性なのかもしれない。

その時の『きす』は私の性の礎になったのかもしれない。
その人に感謝はしていないけど。
会いたいとも思わないけど。
何となく怖いから。

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