【今日の小勉強】失禁に対して理学療法士としてどういう考え方で関わればいいのでしょうか

 理学療法士が便失禁、尿失禁に対してできることってなんだろう。と思いました。
 ここ最近のわたしの動きとしては、身体機能を確認し、その方にあった運動を提案・提供するといったことをしています。
 ただ、施設全体的に高齢化によるものなのか、失禁、よくでくわします。

 病院で働いていたときも、FIMの点数をつける時などに、排泄コントロールの点数、どうやってあげればいいのか悩みました。

 まずは失禁について。
尿失禁のタイプをまずは知ることから始めます!

1、腹圧性尿失禁
 笑ったり、咳をしたり、くしゃみをしたりといった、腹圧が上がったときに少量の尿失禁をするタイプ。
 出産経験が多いの女性に多く見られます。女性は男性より尿道が短いためです。
原因:骨盤底筋群がの脆弱化、下部尿路の神経系
治療:骨盤底筋訓練法(ゲーゲル法)、手術療法、薬物療法

2、切迫性尿失禁
 排尿したいと思ったときには我慢できずに漏らしてしまうタイプ。排尿反射が適切に行われず中等度以上の尿失禁がある。
原因:膀胱炎、前立腺炎、前立腺肥大、脳血管障害、中枢神経系疾患など

3、溢流性尿失禁
 膀胱を空にすることができずいつも尿が膀胱内に残る。それが進行して大量の尿で満たされ、少量の尿が溢れる状態。
原因:神経因性膀胱、前立腺肥大

4、機能性尿失禁
 認知症や脳血管障害などで心身の機能が低下して尿失禁をきたす。膀胱やそれを制御する機構に尿失禁の原因はない。心身のリハビリテーションやケアが大切になる。

 失禁のなかで最も多いのが1、2。
 尿失禁のタイプを見極めると、理学療法士としてどう関わろうか考えることができそうですね。

 腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁に対しては骨盤底筋群強化訓練が効果的とされてるのでリハビリテーションとして運動を提供できそうだし、機能性尿失禁は習慣化訓練として、運動はもちろん、時間を決めてトイレ誘導したりといった関わりができそうです。
 
 トイレに行くけど動作が間に合わないのか、そもそも尿意がわからないのか、など、失禁の原因を探ることは大切なんですね。
 
 認知機能の低下などで、わりと早い段階で諦めてしまうケースも結構ある気がします。知ること、評価すること、考えること。大切にしていきたいです。
 


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