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物を売る本質~気分一致効果~

皆様は、衝動買いの経験はおありですか?

そもそも衝動買いって、何でしょう。

今回は、予定していなかったのに、つい買ってしまった(あとで後悔しているかどうかは問わない) っていう買い物のこと

を衝動買いって位置づけてお話しますね。

買うつもりはなかったのに予定外に、つい買っちゃったという経験は、 どなたでも一度くらいはあるのではないでしょうか。

衝動買いは、

1.自分の価値をあげたい衝動があるとき
2.気分が高揚して、素晴らしいことが起きそうな気がするとき
にしてしまいがちなものと言われています。

1.は、
何かすごく嫌なことがあったり、
不当な扱いをされたり、
理想と現実のギャップへのストレスがあると、
自分を素晴らしくしたいという欲求が強くなって、 いつもよりグレードの高いものを買ってしまいがち・・ということです。

逆に、ストレス解消のために買い物をするのは、 今の自分を変えたい(バージョンアップしたい)って欲求から と思って頂くとわかりやすいかもしれません。

2.は、
気分一致効果と言うのですが、
アメリカのスーパーボール放映時(もちろんご贔屓のチームが活躍しているときですが) に流されるCMの商品が、実際より素晴らしい商品に見えてしまったり、 ふとっぱら〜な気持ちになってしまったりというようなことです。

だから、このときのCM料は、信じられないくらいに高いんです!

このような心理のときに、

・値ごろ感

(商品の価値や効果に比べてのお得感ですので、実際の価格の高低は関係ありません。)

・買い物をすることの正当性

パーティがある、
自分へのご褒美、
この商品との出会いに運命を感じる、
ちょっと高いけどどうせ要るものだから、
など、買い物には、買うことを正当化する理由付けが、 衝動買いの重要な後押しとなります。

・検討する時間がない

今だけセール、
残りわずか、
限定品でもう手に入らないかも
これは、前出の買い物の大きな理由づけにもなりますね。

・買いやすさ

電話するだけ、
クリックするだけ、 金利手数料無料の分割
など、欲しいと思ったときに、その気分のまま手軽に買える テレビショッピングは、理にかなった売り方と言えるでしょう。

以前は、ネットショップも同じ性格を持っていたかもしれませんが、 最近は、消費者のネット活用能力が向上して、 比較と評判検証という行為が当たり前になってしまいました。

で後押しされると、買ってしまうんですよね。

ある百貨店が、夏のバーゲンで、毛皮のコート大放出! というニュースが流れたのは、記憶に新しいところです。

2000万の商品が500万! ・・・・なんてお得なんでしょう!!!!
という感覚は、不況というシチュエーションで、 日々節約をしつついるストレスを解消させる後押しになったのです。 (もちろん、全員が・・ではありませんが)

ジャパネットたかたの社長さんの売り方は、名人芸だと思うのは、私だけでしょうか?

「私の欲しかったものはコレダ!!しかも電話するだけ、カンタンカンタン」っておっしゃって買われた方が、身の回りにおられるのでは・・

つまり、予定はしていなかったものを買って頂くために必要なことは、

☆ワンランク上の自分を感じられる
(今より素敵な自分を創造できそう)
☆今しか買えない買い物の場を提供する
(いつ、こんなにお得に買えるかなあ感)
☆カンタン手続きで買える手段を用意する
☆買うことへの理由をつけてあげる
(こんなに頑張ってるあなたへ)
☆考える時間を与えない

ということかもしれません。

ただ、衝動買いを誘発する策なんて言うと、 脅迫にも似た言葉を並べる悪徳業者を思い出すのも事実です。

「今、これを買わないと、悪いことが起きるよ・・」という脅迫は、 宗教や占い的要素を含んで、よく問題になっていますが、 こんな事実誤認をさせる売り方は、犯罪です。

商品やサービスを売るということは、 買って頂く方に上代以上の満足を売る のだという基本を忘れないで頂きたいと思います。

そうでないと、結局のところ、ビジネスは長続きしませんから!!!

なぜ、衝動買いしてしまうのか?判断力を変える心理効果「気分一致効果」とは?

目の前で電車が発車してしまった時、あなたはどう感じますか?

1:「いっちゃったよ。。前のやつがたらたら歩いてるからだよ!」
2:「あと5分くらい時間できたなー。本でも読もっかなー」

1を選ぶ方もいれば、2を選ぶ方もいます。
そして、ここからが面白いのですが、「1の時もあれば2の時もある」と回答される方のほうが圧倒的に多いのです。

つまり、その日の気分によって変わる。
このように、気分が良い日はポジティブな発想になり、気分が悪い日はネガティブな発想になる、という心理効果を「気分一致効果」といいます。
よく聞く例として、コップに半分はいっている水を見たとき
・ネガティブな人は「もう半分しか残ってない」と考える
・ポジティブな人は「あと半分も残っている」と考える
というものがあります。
その時の気分・感情によって物事の判断は変わる、ということですね。

「衝動買い」は気分が良くなる連鎖が引き起こす


衝動買いというものがあります。
これは女性に多く見られる傾向として有名なのですが、実は「気分一致効果」が影響しています。
買い物をすると、幸せを感じる「快感ホルモン」が脳内から分泌されます。すると気分がよくなり、良い情報(カワイイ・セール・新作・人気など)ばかりに目がいくようになる。
その結果、普段見ないお店も気になり、購入。さらに気分がよくなり購入、を続けていき、気が付いたらいっぱい買い物袋を抱えているわけです。
この時ある種の興奮状態にあり、冷静な判断ができない状態になっています。
欲しいかどうかは二の次で「買うこと」が楽しい。そのため必要以上に買ってしまうのですね。

海外の通販番組のテンションが高い理由


夜中によく目にする海外の通販番組。
この番組の共通点として
・テンポがいい
・気分を高める音楽が流れている
・司会者のテンションがとにかく高い
という特徴があります。
これはまさに「気分一致効果」を利用しているもので、気分を高めて購入を促す効果があります。
実際、「面白いから通販番組を見ている」「なんか見ちゃうんだよね」「ひまつぶしに見てます」という方は意外と多いです。
商品が欲しいわけではなく、気分がよくなるから見ているわけです。
番組後半にいくにつれ、だんだん盛り上がっていく。心理効果をうまく利用しています。

相手の気分を高められるかどうかが「鍵」


つまり、相手の気分によって購入率に影響がでます。
アパレルショップに行くと、多くの店員さんは「何かお探しですか?」と話しかけてきます。
それでは気持ちは高ぶりません。そうではなく「今日の服、素敵ですね!」と言われたほうが気分がいいんです。
言葉の使い方で相手の感情は大きく変わります。
コピーライティングにおいては、文章を読むにつれ、感情を揺さぶることができるかどうかが重要。
これを理解した文章になると、セールス力のある文章になります。

まとめ


・気分が良い日はポジティブな発想になり、気分が悪い日はネガティブな発想になる。
・言葉の使い方で相手の感情は大きく変わる。
・気持ちが高ぶった状態だと普段よりも購入してしまう傾向がある

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