私なりの「リテラシー」
こんにちは、川回のリンです。
まず、私がこの自然環境リテラシー学を希望した理由は、なんといっても楽しそうだったからです。
この年になって同年代の人々と川や海で遊べるとは思ってもいなかったので、ただ遊びたい一心で希望しました。
新学期が始まり、友達も少なかったので、ここで同じ学科の友だちもできるだろうとそんなことばかり考えていました。
そんな不純な動機で始めましたが、入ってみるとやはり同じ学科の人が多く、体験を通じてたくさんの人と仲を深めることができました。
そして色々なことを体験する中で、先生がおっしゃっていた自然環境リテラシー学の意義である「誰かに体験で得た学びを伝える」という意味がだんだんわかってきたように思います。
この体験で得た学びを誰かに共有し、次の世代に伝えていくという大切な仕事の一つを担っていると気づきました。
そして、今回の最終発表にあたって、私が伝えたい相手は中学生の弟やまだ小学生の従妹たちです。
なぜかというと、今の情勢もあるかもしれませんが、最近の小・中学生は本当に外で遊ばず、家でゲームをしたり、YouTubeを見たりしていると感じるからです。少なくとも、うちの弟はそうです。
伝えたいことは、3つあります。
それは、自然の楽しさ、危険、環境問題とのつながりです。
まず、私が体験していちばん伝えたいことは、楽しかったことです。
全五回の自然環境リテラシー学の実習を通して、山を登ったり、川や海に入ったりしました。
その中で、普段のように家で引きこもっていては体験できないようなことをたくさん体験しました。
第二回、第四回の川回では、透明度の高い銚子川に入って小学生のように遊びまわって、心底楽しかったのを今でも鮮明に覚えています。
第三回の鳥羽回では、堤防から海に飛び込んだり、シーカヤックで島と島を横断したりしました。今までに行ったことのないアクティブな体験に胸が躍りました。
まだ中学生の弟や、小学生の従妹は、ここ数日おそらく家で一日中ゲームをしたり、YouTubeを見たりしているでしょう。
外で海や川ではしゃぐ機会も少ないのではないかと思います。
私が体験したことを、そのまま弟や従妹たちにも体験して、楽しんでもらいたいです。
二つ目は、自然の脅威です。
私がこの実習で学んだことは、楽しいことばかりではありません。
人が全て制御している人工の遊び場ではないので、山や海、川には危険が伴います。
頭でわかっていても、実際に体験してみて肌で感じないとわからないことがたくさんあることを学びました。
例えば、第四回の川回では、実際に起きた子供の水難事故のお話を聞かせていただき、その事故現場を見に行きました。
この実習をする前は、水難事故はニュースの向こう側の話であまり実感がなく、川の様子を見てもどこが危険かよくわからなかったと思います。
実習を通して、こういった事故は自分や自分の身の回りの人にも降りかかりうることであり、川のどこが危険か、海や山のどこが危険かを知ることで未然に防ぐことができることを実感しました。
また、山登りもしました。
私は山登り用の靴の準備を怠り、スニーカーで行きました。
その結果、怪我することはなく終わりましたが、とても危なかったと反省しています。
石の上を渡るときに非常に滑りやすく、滑りかけたことも何回かありました。
一歩間違えると怪我をしていたので、準備の大切さを感じました。
そこも含めて、自然との向き合い方を伝えたいです。
三つ目は、学校で習った環境問題とリンクさせることです。
昨今の小・中学校では、SDGsや地球温暖化のことを学ぶ機会が私たちの時よりあると思います。
しかし、学校の授業だけでそれが頭に残っている小・中学生はどれだけいるでしょうか。
第五回の漁業回では、海とともに暮らす漁師町を訪れて、人と海とのつながりを発見しました。
そこには漁業とともに暮らす人々の姿がありました。
温暖化の影響で、普通いないような温暖な海で暮らす魚がたくさん泳いでいました。
魚の種類が変わるとそこに住む人が獲る魚も当然変わります。
温暖化の影響が生活に直結する人がいることを知りました。
そういったことは座学では教えてもらえません。
小中学校の座学で学んだ環境問題などを実際に見て、触って、考えることで記憶に残る学習ができるのではないかと思います。
そういった体験を通して、自分の知見を広げてもらいたいです。
弟や従妹にこういったことを体験してもらうには、やはり山や海や川に連れていって体感してもらうことが一番でしょう。
夏には引きこもってゲームばかりしている弟を外に連れ出して、近くの川や山でキャンプなんかしてみようかと思います。
いつも連れて行ってもらっている側ですが、たまには連れていく側に回ってみようと思いました。
最後に、今まで自然環境リテラシー学でお世話になったリーダー、インストラクター、先生方に感謝を申し上げます。
ありがとうございました。
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