反AI黙示録 〜絵柄の私物化〜

本日話題になっていたのは、
1.反AIが、今まで手描きで何年も活動していたのにAIじゃないのかと疑われるようになって心外だと憤る。
2.反・反AIと思しきアカウントが「それは今まで絵柄を私物化してたんじゃないですか?」とリプライをする。
3.反AI、自分で描いた絵柄は私の物だが!?!?と吹き上がる。

こんな流れです。

もうね、ツッコミどころがありすぎてヤバいです。
まず私物化ってどういう状態を指すのかという話から。
・公共のものを、個人の私物であるかのように扱うこと。
公共のものは皆が使えるということですから、Aさんがただそれを利用するだけでは私物化ではない。
Aさんが他人の利用を妨害して初めて私物化という言葉に適合する状態になります。

ですから絵柄の私物化というのは、
絵描きがその絵柄について、「それは私のものだから他人が描くな」と言い出して始めて私物化たりえます。
この生成AIの話が出る前まで、このようなことを言っていた絵描きははたしてどのくらいいましたか?
ほぼいないんですよ。
私が知る限り、「絵柄パク」だの「色彩パク」だのの話を出したのは女性向け界隈のほんの一部の人たちだけです。
当然それは学級会と揶揄されるような話です。
ほぼ全ての絵描きは絵柄に関して権利など訴えたことはなかったし、
訴えられることもありませんでした。(ここ重要)
つまり、この話題の2.にある、反・反AIが述べていた「私物化」なんてものは、生成AIの話で揉め出すまでは存在しません。
大多数の絵描きは絵柄の私物化なんてしたことありません。そもそもできません。

これだけだと反・反AIからのいちゃもんなのですが、ここでまだ話は終わりません。
絵描きのほうが「自分の絵柄なんだから私物だ!」と言い出してしまった。
これが非常にマズいことです。
絵柄を私物にすることはできないし、しちゃいけないことです
前述したように、今まで絵柄の権利を訴えなかったのと同時に、訴えられることもなかったのはこのお陰だからです。
しかし彼らは、
誰にも権利がないから訴えられない話を、
自分は権利を侵害してないから訴えられないんだと勘違いしてしまっていることが浮き彫りになりました。
彼らは、自分が様々な絵描きから影響を受け、学び、今があるという認識がない。
自分は常に一人で頑張ってきたと思っています。これは数日前の努力に対する執着からも見えましたが…。
彼らは自分が被害者になることばかり考え、自分が加害者になる可能性を考えることができないんです。

そしてこの認識が出てしまうような人たちが文化庁を動かすことは"不可能"です。断言できます。
文化庁からすれば、少なくとも現在問題なく動いている人の創作を遮るようなことは絶対にしません。
人の創作の芽を詰むような規則も考えないでしょう。
反AIの人がしなければならないことは、具体的に何が悪いのかを論じることであり、
特に「それは今まで通り人の創作を遮ることがないか」のセルフチェックが必要です。
いや、ほんと感情任せの行き当たりばったりで規制を思いついては訴えるようなことしてたら取り扱って貰えないんですよ。
それだと人の絵にも影響及ぼすだろと言われてあっそっかぁ…ってなってたらダメなのよ。
自己を正当化するために後付でゴールポスト動かしていい気になってる場合じゃない。

絵柄の権利というのはもう過去に何度も何度も何度も話されて今に至るわけですから、
なぜ絵柄に権利はないのかの論は確固たるものがあります。
そこに食って入っていくなら、絵柄の模倣は悪いものであるとする強力な根拠を持ってこないと意味ないんです。
こんなんだから法的解釈の理解を普及させないといけないなんて呆れられちゃうんです。
この一年間、癇癪起こしてただけで過ぎちゃったじゃないですか。
得意の努力で法律を理解して、何が悪く何が悪くないのかを論じれるようになりましょうよ。
SNSで、私いじめられたよーみんなーなんてやってても何にもならないでしょ。
学級会でものが動くのは義務教育の内だけですよ。



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