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コミュニケーション能力

今回の日本代表の活動で、改めて感じたことがある。若手選手のコミュニケーションの質が変わってきているということだ。

それを実感したのは自分がいま、取り組んでいることとも関係している。今回はそんな話をまとめていく。

以前のnoteでも書いたとおり、今シーズンはドイツ語のレベルをさらに向上させるために、熱心に勉強に取り組んでいる。ドイツ語により注力するために、昨シーズンまでやっていた英語の勉強はいったん、休むことにした。

ただ、その代わりに英語を教えてくれていた日本人の先生と一緒に、あえて日本語の勉強をスタートさせることになった。きっかけは先生の一言だ。

「日本語を扱う能力が伸びれば、英語やドイツ語のレベルも上がると思うよ」

日本語で自分の伝えたいことを上手くまとめられるような力をつければ、英語やドイツ語を使って言いたいことを伝える際に役に立つというのが先生の考えだった。

現時点で引退する時期について考えているわけではない。でも、いつかはその時期が来る。引退後にどのような道に進んだとしても、考えていることを言葉で伝える能力は必ず重要になってくる。もちろん、サッカーの監督をやる上では、それが日本であろうと、ヨーロッパであろうと、コミュニケーションが大切なのは言うまでもない。

だから、先生の提案は自分にとって有意義なチャレンジになるなと僕は感じた。

先生との授業のなかでは、例えば、以下のような課題が出される。

サッカーを知らない人に対して、サッカーとはどのようなものかを説明しなさい。

日本でよく言われる「メンタル」がどのような意味を持つのかを説明しなさい。

最近の僕はそうした課題に取り組んでいるから、言葉を使ったコミュニケーションについて考えることが以前よりも増えていた。

そんな状況で今月の代表活動があったため、色々なことを感じられた。特に感銘を受けたのが、若い選手たちのコミュニケーションについてだった。

その話をする前に、まずは、僕が初めて日本代表に選ばれた頃の話をしよう。

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