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オフに僕がサッカーから完全に離れる理由

6月28日にシーズンの最終戦が終わってからも、僕はしばらくヨーロッパに残っていた。

シーズンオフの時間を使って、スイスをゆっくり旅することにしたのだ。奥さんと、2匹の愛犬が一緒だったから、ドイツの北部にあるハノーファーから、ドイツの南に位置しているスイスまで、車で向かうことになった。片道で7時間半くらいかかった。

スイスではルツェルンという街に入って、そこから、インタラーケン、ツェルマット、ベルンなどの都市をまわった。ほぼ毎日のようにトレッキング(山歩き)を楽しんでいた。

休みの日には家でゆっくり過ごすのが好きだという人もいると思う。リラックスするための過ごし方は人それぞれだ。

僕の場合はゆっくり過ごすより、色々なことをしている方がリラックスできる。「積極的な休み」という意味になる「アクティブ・レスト」という言葉があるけど、僕はアクティブに行動することで、リラックスできるのだ。だから今回のように家族と一緒にトラッキングをしながら、素晴らしい景色に触れるのは楽しい。

オフに入ったらすぐに日本へ帰るという選手も多いけど、僕は、ヨーロッパでのオフも楽しみたいタイプだ。昨年はノルウェーに旅行に行ったし、これからもヨーロッパの色々な国へ行ってみたいと思っている。日本から行こうとすると10時間以上かかる国でも、こっちにいれば数時間以内で着くことができる。むしろ、どこも混んでいて、緑もあまり多くはない東京で長い時間を過ごすほうが苦手かもしれない。

こうしたオフの期間だけは、普段は食べないような高カロリーのものや、シーズン中は飲むことのないお酒も、少しくらい口にする。普段は自分の身体のことを考えて節制しているわけだから、この時期はあえてそのルールを少しゆるめるのだ。

いつもはサッカーを中心に置いて生活しているから、節制を心がけている。でも、この時期だけは、サッカーのことを頭から切り離して、生活を楽しむことを優先するのだ。

オフの期間の行動をそこまで徹底するのにはもちろん理由がある。それが今回のテーマだ。

ただ、その理由を書く前に、僕がすごく共感できたインタビューの話をする。

ベルギー代表で、マンチェスター・シティーのデ・ブライネが以前、あるインタビューのなかでこんなことを語っていた。

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