Can't Rememberとワンダーウーマン1984

先日、ナードマグネットの『Can't Remember』という曲が各種サービスで配信開始されました。Apple MusicとかSpotifyとかのサブスクリプションだけでなくYouTubeにもあがっているので、その手のサービスを契約していない方でも聴いていただけます。それすら抵抗がある、やはりCDが欲しい、という方には今はごめんなさいとしか言えねえっす。でもまあ今年はなんだかんだで4曲発表したから、まとまった作品出したいという気持ちもありますが、まだまだ先になるだろうなあ…。

↑ここから色んな方法で聴けるよ!!

チェックしてくださった方はもうご存知かと思いますが、今回ナードマグネットとして新たな試みをしておりまして、まずメロディーを藤井が作ってきました。私以外のメンバーが曲を持ってきたのは『pluto』ぶり(あれ書いたのは藤井の前のギタリストなんです。あいつ今なにしてるんやろか、ちょっと前までPictured Resortでギター弾いてたらしいけど)。

そして歌詞。初の全英詞!英語の曲のカバーとかよくやってるから意外に思うかもですが、私が英語オンリーで書くのは初めてなんです。最初はいつも通り日本語で書こうとしてたんですけど、なんかあのメロに日本語乗せるとめっちゃSonoSheet(レーベルの後輩)の曲みたいになりそうだったんですね。しょっぱなの歌い出しとかどうしても「大人びた〜」って歌いたくなるもんな(※『擦れ違う街』という曲を聴いてみてください)。ボーカルのユウキと藤井の音楽の趣味がめちゃくちゃ似てるから納得なんですが、こんな近しいところで印象カブっても仕方ないので笑、こりゃ思い切って英詞にチャレンジしてみっかと思い立ったわけです。

https://youtu.be/4ZsJjppJRvM

↑いろんな意味でどうしようもない後輩ですが、いい曲書くんです。


ひととおり書き上げてから、誰か英語ネイティブの人にチェックしてもらいたいな〜と思ったので知り合いのDustin Kidd氏に添削をお願いしました。だって今やストリーミングで世界にすぐ届くから変な間違いしてたら恥ずかしいし。。ダスティンさんはアメリカ生まれ島根在住、日米のポップカルチャーを愛するナイスガイです。島根で先生をされてるらしいですが詳しいことは知りません。僕ら去年の夏からライブの登場SEをストレンジャー・シングスのアレにしてるんですけど、広島であの曲がかかり始めた時に彼がフロアからめっちゃでかい声で「YES!!!!!」って言ってるのがステージ袖まで聞こえてみんな笑ったのは良い思い出。ストレンジャー・シングスのあいつもダスティンやもんね。

英語なのをいいことに今回は結構ストレートな心情吐露みたいな歌詞になっていて(でもちゃんとライミングも出来てるからおれは偉い!自画自賛)、読んでくれた人の中にはナードマグネットの最近の状況に重ね合わせて聴いている方もいらっしゃるんですが、これ作詞したのって4月とかなんですよね。なので前川から脱退の意向を伝えられるよりもっと前なんですよ。それが結果こんな風に聞こえるんだから不思議なもんですねえ。。順番的には『キャロライン』を書いたすぐ後に作ったので、その2曲が気持ち的に繋がっているというか、そういうモードだったんだと思います。

で、タイトルにもある『ワンダーウーマン1984』を最近観たという話にやっとなるんですけど、これが思ってた以上にここ最近のそういう気分に刺さる内容で。ネタバレしたくないので詳しくは書けませんが、今回主人公のダイアナがとある理由でちょっと弱くなっちゃうんですよね。スーパーパワーを失いそうになるんですけど、そこからそれを取り戻すくだりってのがもう切なくて悲しくてしかし美しくもあって、なんか自分でも驚くくらいボロボロ泣いてしまいました。映画自体はそんな「傑作!」ってほどでもないと思うんですけど、そのシーンだけでもお釣りがくるぐらいでした。あれはちょっと忘れがたい。

素敵な思い出があるというのはとてもいいことで、たまには後ろを振り返ることも決して悪いことではないと思います。でもそれってえてして「沼」になりがちで、そこにハマるともう進めなくなるんです。ダイアナが弱くなっちゃったのには魔法っぽい不思議な力が働いてるんですが、その根源というか、それが象徴しているのは、「過去に囚われると人は弱くなる」ということなんじゃないかなって。「いや、それの何が悪いんだ」「進んだ先に何がある、何の意味があるんだ」「お前は何と戦っているんだ」そんな声も聞こえてきそうです。わかります。でも自分は進みたいし変わりたい。どこへ進みたいのか、どう変わりたいのかはあんまりよくわかっていません。ただ、このままじゃダメなんじゃないか、そんな気がずっとしているんです。綺麗な思い出だけが残ってるようでいて、死ぬほど恥ずかしかったり情けなかったり申し訳ない気持ちになったり、そんなんもバッチリ残っています。酒飲んで逃げていた時期も、酔っ払って記憶が飛んだことは数えるほどしかありませんでした。だいたい覚えてるから余計しんどい。もう全部振り切りたい。いい思い出も悪い思い出も全部。ダイアナみたいに全力疾走でぶっ飛ばしたい。しっかりしろよ馬鹿野郎が!明日はライブです!おやすみ!

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