自分の見た目は自分で決める、という話

今年の9月にふと思い立って15年ぶりにコンタクトレンズを作りました。特にこれといった理由はなく、本当になんとなく思い立って、散歩の途中で見つけた眼科で作りました。

なんていうか、自分の見た目に関してもっと選択肢があってもいいのではないかと思ったんです。今年の頭からなんとなく顎髭を生やしてみたんですけど、それについて「髭ない方が好きです！剃ってください！」って言われたことがあって、「ない方が好き」はまだわかるけど「剃ってください」まで言うのは違くね？とすごいモヤっとしたんですよね。モヤっとした結果、顎髭だけでなく口髭も伸ばしてみました。天邪鬼な34歳。

たぶんなんですけど、僕は「スーパーマラドーナ田中さんに似てる」系のいじりに若干飽きてきて、一旦ちょっと見た目的な意味で離れようとしているのかもしれません。もちろんスーパーマラドーナは今も大好きです。今まで様々なメガネ有名人に似てると言われてきましたが、大抵は「みんなメガネの人の顔を雑に認識してるんだなあ」と思うばかりで、自分では似てるとは思えないケースがほとんどでした。しかしスーパーマラドーナ田中さんだけは体型や立ち姿、ネタ中の挙動なども含め、自分でもこりゃ似てるなあと思った唯一の人でした。それでもこの件に関しては2018年のナードマグネットのワンマンで共演できたことで自分の中ではピークを迎えたと思っています。僕らは前に進まねばなりません。

田中さんも武智さんもとても優しかったです。

話が逸れた気がする。で、9月以降のライブはほぼ毎回コンタクトでやってみたんです。そしたらやはり髭のとき以上に色んな反応をいただきました。ポジティブなものとネガティブなものとで半々くらい、いや、ネガティブな反応の方が若干多かったです。

「メガネの方が好きでした！」

「なんでメガネやめたんですか？」

「顔怖いからメガネかけてください」

「色気付いたんですか？」

……うるせえな！！！！！！

いや、これもね、「どっちの方が私は好き」って話はいいんですよ。それはその人が正直に感じたことなので。でもそこから踏み込んで「こっちにしてください！」って言うのはやっぱり違うと思うんですよ。顔怖いとか言われてもこの顔で生まれてきたんだからしょうがねえだろ。
あとメガネを完全にやめたわけではないです。先に書いたようにあくまでも選択肢を増やしただけであって、その日の気分で変えてます。メガネでライブした日もありました。

で「色気付いたんですか」って何！？？？
なんでメガネの人がコンタクトにする、つまり自分の素顔に戻す、ということが「色気付く」ということになる！？？？

あの、みなさん、すごく大事な大前提を忘れてませんか。

メガネの人って、目が悪いんですよ。

裸眼だと日常生活に支障出るくらい視力が低いからメガネかけてるんです。軽い視力障害なわけですよ。だから嫌でもメガネかコンタクトか選ばなきゃいけなくて、その中で自分の見た目とか考慮して色々試してみるんです。医療器具なんです。順番的に「ファッション性」より「必要性」が先に来るんです。
たとえば顔に大きな火傷の跡がある人がそれを手術でなくしたとして、その人に「お前色気付いたんか」って言わなくないですか？
手術といえば最近はレーシックという手もありますがあれは保険効かなくて高いし、そしてちょっと怖いから嫌です。『ファイナル・デスティネーション』シリーズのどれかにレーシック失敗するシーンありませんでしたっけ。あの映画めっちゃ面白いけど日常生活に支障出るよな。

さらに話逸れるけど、こうやって声を上げることで世に蔓延る「おもんないメガネいじり」も無くなってほしいですね！
飲みの席での「うわ、この席、俺以外全員メガネやんけ！両隣メガネやからオセロやったらひっくり返ってまうわ！」みたいなやつね。お前の眼球ひっくり返したろか。

もうすぐ令和も3年に突入することですし、他人の見た目を勝手にジャッジしてとやかく言う風潮はそろそろ変わりませんかね。そのためにもまずは自分から変わっていきたいものです。そんな感じです。

あ、でも「須田さんはこういう服似合いそう」とか「今こんな可愛いメガネ売ってますよ」とかそういうのは全然大歓迎ですよ。普通に参考にします。

わしゃクリスマスイブに何を書いとるんだ。