第1回内科専門医/第232問(脳神経)/2021

第 1 回内科専門医試験
2021年度予想

72歳の男性。眼瞼下垂、複視および易疲労性を主訴に来院した。
現病歴:2か月前から疲れやすさを自覚し、眼瞼が下がり、物が二重に見えるようになった。午前中は程度は軽いが、午後になると眼瞼の下垂と疲労とが増悪する。最近は階段の上りや重いものを運ぶのが次第に困難になってきた。
既往歴:50歳時に肺結核と診断され、抗結核薬を1年間内服した。
現 症:意識は清明。身長170cm、体重58kg。脈拍60/分、整。血圧130/82mmHg。両側に眼瞼下垂を認め、1分間上方注視させると下垂は増悪する。全方向で複視を認めるが、瞳孔は左右同大で対光反射は正常である。頸部屈筋と四肢近位筋とに筋力低下を認め、握力は両側20kg。筋萎縮はなく、深部腱反射は正常。感覚障害と自律神経障害とはない。
検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球488万、Hb14.9g/dL、白血球4,600。血清生化学所見:空腹時血糖75mg/dL、総蛋白7.3g/dL、アルブミン4.7g/dL、CK 120U/L(基準40~200)、FT3 3.0pg/mL(基準2.5~4.5)、FT4 1.2ng/dL(基準0.8~2.2)。胸部エックス線写真で肺尖部に陳旧性結核病変を認める。胸部単純CTで前縦隔に異常はない。
この患者の診断に有用なのはどれか。
a 脳幹誘発電位
b ポリソムノグラフィ
c 針筋電図
d テンシロン試験
e 神経伝導速度


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解答

d
重症筋無力症(myasthenia gravis:MG)

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1,964字

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