総合内科専門医/第99問(腎臓)/2018

総合内科専門医試験
2018年度予想

59歳男性．体重増加と下腿浮腫を主訴に来院した．
現病歴：半年前から靴下の痕が残ることに気づいていたが、そのままにしていた。この2ヶ月で体重が5kg増加し、2週間前から下腿の浮腫が増悪した。
現　症：身長174cm，体重77kg．体温36.5℃．脈拍76/分，整．血圧158/94mmHg．呼吸数14/分．SpO2 96％（room air）．眼瞼に浮腫を認める。心音と呼吸音とに異常はない。腹部は平坦、軟で、肝・脾臓を触知しない。脛骨前面と足背とに圧痕を伴う浮腫を認める。
検査所見：尿所見；タンパク4＋. 血液所見；赤血球474万，Hb 13.1g/dL，白血球4,600，血小板29万．
血液生化学所見；TP 4.8 g/dL, Alb 2.1 g/dL, BUN 20 mg/do, Cr 1.2 mg/dL, 尿酸6.4 mg/dL, 血糖88 mg/dL, HbA1c 5.3%,(基準4.3 - 5.8). 総コレステロール 264 mg/dL, Na 140 mEq/L, K 4.1 mEq/L, Cl 104 mEq/L.
免疫血清学所見；抗核抗体陰性, CH50  40 U/mL(基準25 - 48).
腎生検組織PAS染色標本（400倍）、抗IgG蛍光抗体法標本を示す。

問題1）診断はどれか。1つ選べ。
a. 微小変化群
b. 膜性腎症
c. ループス腎炎
d. 糖尿病性腎症
e. 膜性増殖性糸球体腎炎

問題2）この患者に対して副腎皮質ステロイド治療を行った。治療効果の判定に最も有用なものはどれか。1つ選べ。
a. 尿量
b. 体重
c. 血清アルブミン
d. 尿タンパク
e. 血清クレアチニン

＜ ここから解答・解説になります ＞

解答

問題1）b
問題2）d
膜性腎症