第2回内科専門医/第225問(その他)/2022

第 2 回内科専門医試験
2022年度予想

76歳の男性。血痰と腰痛を主訴に来院した。1か月前から腰痛が出現し次第に増強し、3日前から喀痰に血液が混じるため受診した。喫煙は74歳まで20本/日を54年間。意識は清明。身長165cm、体重56kg。体温36.2℃。脈拍76/分、整。血圧140/76mmHg。呼吸数16/分。SpO2 97%(room air)。食欲は良好。血液所見:赤血球420万、Hb 12.8g/dL、Ht 40%、白血球8,600、血小板42万。血液生化学所見:総蛋白6.2g/dL、アルブミン3.6g/dL、総ビリルビン0.7mg/dL、AST 25U/L、ALT 19U/L、LD 343U/L(基準120~245)、尿素窒素20mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL。胸部単純エックス線写真で右下肺野に5cm大の腫瘤を認める。全身の造影CTと気管支鏡下生検により腰椎転移を伴う進行肺扁平上皮癌と診断され薬物による抗癌治療の開始を検討中である。

問題1)疼痛コントロールのため、WHO方式がん疼痛治療法を使用することとなった。この「WHO方式がん疼痛治療法」について正しいものを1つ選べ。
a. 定刻を決めてオピオイドを投与する。
b. 5 段階ラダーに沿って治療を行う。
c. 静脈投与でのオピオイド使用から検討する。
d. オピオイドの投与量を決めるのに効果判定は必要ない。
e. 患者が心配するためオピオイドの副作用についての説明は控える。

問題2)WHO方式がん疼痛治療法を行ったが、患者にちくちくした痛みが持続するようになった。投与すべき薬剤はどれか。2つ選べ。
a. リドカイン
b. プレガバリン
c. セレコキシブ
d. デュロキセチン
e. アセトアミノフェン

< ここから解答・解説になります >



解答

問題1)a
問題2)b、d

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