なぜ(今更)シバタが生成AIに注目しているのか?
皆さん、初めまして。シバタナオキと申します。久しぶりにノートに戻ってくることにしました。以前は、決算が読めるようになるノートを書いていました。
今回、生成AI事例集という新しいプロジェクトを0から始めていく予定です。
シバタが当初、生成AIにあまり関心が無かった理由
最初に、なぜ今、生成AIについて書こうと思ったのかをお話しします。実は、私は以前、生成AIにはそれほど興味を持っていませんでした。技術的な背景もありますが、主に、ChatGPTやLLMが得意とする作業が、「私立文系」的なものに限られていると感じていました。これらのAIは論理や推論といった領域には不向きで、そのため私はあまり魅力を感じていませんでした。
ChatGPTは、インターネット上のサービスの中で、ユーザーを圧倒的なスピードで獲得しています。それは非常に革新的ですが、扱えるタスクが限定されているという側面もありました。
それでは、なぜ今になって生成AI事例集を作ろうと思ったのか。それは、LLMが現実社会に適用され、ChatGPTを超えた大きな社会変革につながるアプリケーションが現れつつあるからです。
「生成AIの市場規模は小さい」という誤解の根源
日本のベンチャーキャピタルの方々から、「生成AIの市場規模は小さい」という意見をよく耳にします。これは、一部正確であり、一部誤っています。
上記の図は、マッキンゼーによる生成AIの経済的インパクトを示しています。左側の濃い青の部分は、既存産業への応用による経済インパクトを示しており、右側の水色の部分は、生産性向上によるインパクトです。
ベンチャーキャピタルの方々が言及している「市場規模が小さい」とは、左側の三日月形の部分だけを指しています。
しかし、この三日月部分以外を見ると、とても大きな経済インパクトがもたらされるということになります。どのくらいの規模感なのかを詳しく見てみましょう。
生成AIの経済インパクト
この図は、経済インパクトの規模を示しています。
既存産業への応用だけでも、2.6から4.4トリリオンドルの経済インパクトがあるのです。これは、イギリスのGDPと同等です。
さらに、生成AIによる生産性向上で、6.1から7.9トリリオンドルもの経済インパクトが期待されます。これは、日本のGDPを超える規模です。
生成AIの経済インパクトを、既存産業への応用と生産性向上の2つの視点から見ると、イギリスと日本のGDPを合わせたくらいの規模があることがわかります。これを踏まえると、「市場規模が小さい」という見解は、再評価が必要かもしれません。
生成AIは、既存産業の変革と生産性の向上の両方で、巨大なインパクトを持つ可能性があります。逆に言うと、生成AIによって全く新しい産業が生まれるというよりも、 既存産業への応用 や生産性向上という2つのレンズで見るというのが正しいということにもなります。
次の記事は...
今回は1本目なのでここまでとさせていただきます。次回の記事では、生成AI関連ビジネスがどのようなカテゴリーに分かれているのか、詳しくご紹介します。お楽しみに!
PR: シードファンドANOBAKAの「Generative AI特化創業支援ファンド」のアドバイザーをしています。生成AI分野の起業家の方、生成AI分野で投資をしたい企業の方は、ぜひANOBAKAまでご連絡ください。https://anobaka.jp/contact/
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