音にこだわる

音の可能性。【今日はちょっと長くなります】
音は人間の想像力を最大限に発揮させます。波の音がするだけで、人それぞれの海が心に思い浮かぶでしょう?
子どもの頃遊んだ思い出の海だったり、恋人とあるいた砂浜だったり、別れ話をした悲しい想い出の海辺だったりです。ひとりひとりの心の中に映像が流れ実写では語れないほどの美しさだったりもします。

それほど音と言うものは素晴らしい可能性を秘めています。
たとえば波の音がして、伊豆の海の動画が流れたら、伊豆しかない、伊豆からは離れられません。それが動画の恐ろしさです。

僕が音の絵本を出そうと話を始めた時に「この時代に何でDVDじゃないの?スマホで見られる動画じゃないんだ?」と良く言われました。

テレビをご覧になったら解ると思いますが、殆どの方は想像をしないで一方的に情報を流し込まれています。テレビを見ている人の顔を見ることがあったら良く観察してみてください。ぼぉーーーーとして精神がどこかに抜けたような顔をして見ています。これは思考能力が明らかに低下している証拠なんです。テレビ脳といわれ「テレビの長時間視聴が、言語知能などをつかさどる脳の前頭極に悪影響を与える」ことは科学的に証明されています。

こんな状態を子どもの頃から続けたらどうなるでしょう?テレビでは音やテロップを使って「ここで笑え」「ここで驚け」「ここで泣け」と暗示して感情までコントロールしています。まるでロボットを作っているのと同じなんです。

僕はfusaeとシナプサイズという体操で笑いと音楽で被災地や一般の子どもたちとも接してきました。そこで音の持つ素晴らしい力をまざまざと感じました。
正直な気持ち「まだ間に合うかもしれない」と思ったんです。音楽や歌に効果音や環境音が入るだけで子どもたちは目を輝かせます。そしてそれは大人にもご老人にも同じような効果がもたらされました。

その経験で僕は動画での出版はしないことにしたんです。

ところが、ここに来てスタッフの一人から耳の聴こえない人は楽しめないの?と言われました。僕は凄く悩みました。そしてひとつの結論を出すことにしました。

動画は想像力を欠如させるけど、絵画は違うなと思ったんです。幼い頃に見たユトリロの風景画で僕の中に物語が出来たのを思い出しました。白い風景、のなかに定規では引けない直線。そうだ!絵なら想像力を削ることは無いと思ったんです。
それも影絵や切り絵なら、もっと最高だなと思いました。

そしてDVDではなく、エンハンスドCDで出そうと今考えています。CDプレーヤーでかけると音だけの音の絵本、パソコンで見ると影絵が入って字幕で読める物語の作品です。またプロデューサーには怒られるとは思いますが、何とか実現したいと思っています。どんな方でも想像の翼を広げられる音の絵本、是非応援をしてください。思っていることの半分も表現できていないですが、それでも、とても長くなってしまいました。すみません。読んでいただき感謝しています。ありがとうございます。
素晴らしい影絵師の方との出会いを期待しています。

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