骨董屋

え~毎度ばかばかしいお話を一席。江戸は浅草にございました骨董屋
旅の客もおおく商売も中々上手くいっておりました。
ところが、この主人が無類の女好きでありまして、そんな店に田舎から器量の良い娘が奉公にあがりましてな。猫にかつぶし、狐におあげでございます。
調子こいた旦那は、そりゃ毎日、毎日、娘を口説くわけでございます。

旦那:可愛いのぉ~。なぁワシと一緒になっておくれ!お・ね・が・い♪
娘:だんなさま、いけませぬ。女将さんにしかられます。
旦那:あんなおかめはほっとけ!
娘:まぁ!ひどい

てな会話が毎日つづく店先でございます。そんなある日のこと。

旦那:今日こそ色よい返事をしてもらおうかね!今夜お前の寝所に行くからねぇ~♪
娘:困ります。絶対に嫌です!
旦那:嫌い嫌いも好きなうちぃ~なんちって。
娘:・・・・・・・

いうことを聞かない旦那にも奉公にあがっている手前、あまりに無下に出来ません娘は意を決して女将さんに相談します。

娘:かくかくしかじかでございます。
女将:そぉかい、そうぉぉぉぉかい!うちの宿六がぁ~すまないねぇ。わたしが懲らしめてやるよ。いいかい、私の部屋とあんたの部屋を交換しよう!それなら心配ないでしょ!
娘:ありがとうございます。女将さん感謝します。

そんな事とはつゆ知らず娘の寝所に忍び込むこのスケベ爺!

旦那:こんばんわぁ~子猫ちゃん♪
娘:・・・・・・・・
旦那:待ってたかぁ~どっこいしょ!
やおら布団にもぐるこむ旦那!意外ときつく抱きついてくる娘!
旦那:やっぱ私に惚れてたんだねぇ~若い娘はええのぉ~うちの古いおかめとは違うなぁ!と!いきなりビンタを張られる旦那!

旦那:何しやがんでぇ!
女将:おのれ!骨董屋の癖に新しいのも古いのもわからんのかぁ!

おあとがよろしいようで。

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