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守りの戦士

「守りの戦士」        世のサラリーマン諸氏に捧ぐ:玄庵
黒や灰色の戦闘服を身にまとい
ネクタイという認識票を首に下げ
鞄という名の武器を持ち
戦場を駆け抜ける君は孤独な戦士

毎朝の行軍列車に身を砕き押し合いへし合い疲弊する
最前線を戦い続ける毎日
能力劣る上官の詰まらぬ命令に耐える姿は「守りの戦士」
家族の為、仲間の為、愛や夢さえも封印し
戦い続けた人生に安息の日は来るのだろうか?

そしていつか君にも除隊の日がやって来る
安息の日を迎えるためにわかってほしいことひとつ
男と女の唇は違うこと
男の唇は女の例え粗末な料理でも愛おしいほどに愛を感じる。
女の唇は男の不器用な言葉にすら狂おしいほどに愛を感じる。
その唇が重なるとき魔法の歌が生まれる。
封印し錆びた愛でさえ蘇る魔法の歌を口ずさむ
「ありがとう」「あいしてる」「おかげさま」

母という名の強い生き物、女という名の弱い生き物は別
優しく大事に触ってほしい愛し愛された白い灰になるために
残り僅かな時間が幸せであるように

「守りの戦士」は素晴らしい
いつも敬礼している僕が居る
守りの力は素晴らしい守りの愛は素晴らしい
この詩を守りの戦士に捧げたい。

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