位相ってなに?

音響初心者専用講座

位相について

スピーカーは位相がとても大事ですね。スピーカーの赤・黒がありますが、プラスが赤でマイナスが黒です。これを片方だけ逆にするとどうなるでしょう?スピーカーの真ん中で聞くと低音が無くなり音像が左右に広がります。こんな笑い話があります。あるオーディオ専門店でスピーカーを切り替えて聞き比べお客さんが選んでゆくのですが、ある1機種だけが飛ぶように売れる、客曰く「ステレオ感が素晴らしい」ってんで、おかしいなと思って調べたら、そいつだけが逆相だったてなもんです。マニアといっても意外とそんなもんです。目や情報、金額に惑わされるんですね。新しいスピーカーケーブルでも、たかが電線で何万もかける、良くなったのではなく音質が変わっただけかも知れません。趣味の世界なので良いと思いますが、伝送のロスを気にするならアンプからスピーカーまでのケーブルを1センチ位にすれば良いだけです。

 またまた本題から外れましたが図解で逆相の仕組みを見ていただきます。音はスピーカーが前後に動くことで空気を押したり引いたりして音になります。それが同じ位相の場合は同時に押し出しますが、逆だと音を打ち消し合うんです。すると低音の波は波長が長いので、真ん中で聞くと、すっかりなくなってしまいます。高音は波長が短いので時間が少しずれるので広がり感ステレオ感が増したように聞こえます。レコーディングなどでエレキギターなどにワザと逆相を足したりして広げることもあります。こんな原理を利用したのが車のマフラーの消音装置だったり、ボーズのヘッドフォンの外部のノイズを消す仕組みだったりします。

 分かりやすく家庭のスピーカーに置き換えて解説しましたが、現場ではとても大事です。自宅でも逆につないだりして逆相の感じを覚えてくださいね。これは現場でもスピーカーケーブルが修理した時に逆相になっていることも多々あります。スピーカーチェックの時に音が出たOKじゃなくて音が出た位相は?と気にするようにしてくださいね。位相の狂ったシステムではどんなにイコライザーで調整しても絶対に良い音にはなりません。

それでは今日も良い音で感謝。


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