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ブロンズ・シルバープレーヤーはもっと誇りを持つべきって話

導入

皆さんこんにちは。
この度、ストVゴールドランクプレーヤーのGeminiがストVでブロンズ・シルバーで悩めるプレーヤーの皆さんに伝えたい事があって筆をとった次第。もしお時間許せばこの記事を読んでいただきたい。

挨拶も早々に切り上げて本題を話そう。ストVのブロンズ・シルバープレーヤーの人達ってはっきり言って自己評価が低すぎる!!もっとプライドを持って良いって話をしたい!
因みに私は現在ゴールドランクなので、随分上から目線だなって思われるかもしれないが、プレー始めて1年以上シルバーでずっと停滞していたし、なんならつい最近もスパゴルかりんに2連敗してゴールドのポイント土俵際まで追い詰められた後にウルゴルサガット2連戦(2連敗)で見事にウルシルまで落ちたりした。シルバー帯は極めて身近なランクだし、長い事ランクが上がらない人の気持ちは同じ経験をした同志として理解できるつもりである。

何でこんな記事を書こうと思ったかと言えば、Twitterやプロへの質問で

”自分はストV始めてもう2年になりますが、いまだにブロンズ(またはシルバー)です。色々努力しているつもりですが自分にはセンスが無いと思うので、もうヤメようかと思っています”

といった内容を目にする機会が最近本当に多い。
この手の悩みは今に始まったことでは無いと思うが、多少のディテールは違えど、本当によく目にする。

これらの悩みの共通点は大きく分けて二つ。
・ブロンズまたはシルバーランク帯のプレーヤーである
・そこそこプレー歴がある(少なくとも年単位)


ざっくり要約すると1年やっても2年やっても下から数えた方が早い低ランク帯から抜け出す事ができず、そしてその兆しも感じられない。格ゲーは好きだけどやっぱり自分はヘタクソでどんどんセンスのある周りに抜かされていくのは辛い。この長いトンネルからいつ抜けられるのかも分からず、モチベーションがいつまで続くだろうか・・・。というところだろう。
何を隠そうシルバー帯で停滞していた時に私自身がずっと抱えていた悩みそのものである。

大いなる誤解(その1)

まず一つ目の大いなる誤解を解きたいと思う。
これは実際に自分自身の経験そのものであるが、私がまだウルトラシルバーでもがいていた頃、TwitterのTLにこんなツイートが流れてきた。

”ストV始めて2ヶ月!何とかゴールドになりました!次はプラチナ目指して頑張ります!”

動揺した。。。に、、2ヶ月、、だと?私は1年半やっててまだウルシルだぞ?どんだけ「センス」無いんだよ。。。当時はひどく落ち込んだ。
この記事を読んでいる人の中にも同じ様な経験をした人がいるのでは無いだろうか?すごい勢いでランクを駆け上がっていくプレーヤーとブロンズやシルバーで停滞している自分とを重ねて自らのセンスの無さに絶望する。

しかし、ここに大いなる誤解が潜んでいる。そもそもプレー歴で比べている事が大きな間違いの一つ目なのだ。

例えば、私はプレー歴1年半と言っても冷静に振り返れば途中ちょっとプレーしていない時期もあったし、均してみれば3日に1回、しかも1回あたりの時間は1時間くらいか。ざっくり計算してもプレー時間は180時間程度になる。
一方、2ヶ月でゴールドに上がったプレーヤーは平日は毎日3時間、土日は5時間プレーしていたとしよう。その場合、ゆうに200時間を超える。もしかしたらプレー以外にも通勤・通学の時間にフレーム表を眺めていたかもしれないし、YouTubeでテクニック系の動画で勉強していたかもしれない。

つまり、差があったのは「センス」ではなく、「努力の量」だったのであって、抜かれたのは「ランク」ではなく、「練習量」だった可能性があるのだ。

まあ、勿論SNSでしか情報の無い人の練習量なんて分かるはずもないので、これらはあくまで仮定の話しにしかすぎないが、そもそも他人の努力の量がわかりもしないのに、センスの「有る」「無し」で語ろうとするのは、少しきつめに言うと

「センスの無い自分は沢山努力してるのに、センスのある人は大して努力しなくても強くていいですね」

という暴論に他ならない。センスに理由を求めるのは、「純粋に練習量が足りてないですよ?」と突っ込まれるのが怖いからなのだ。私は「センスが無い」と突きつけられる事以上に、「努力が足りてない」事を突きつけられる事が怖かったんだと思う。

この考えに至った時から、私は他の人が自分より早い期間で昇格していくツイートを見ても一切の嫉妬がなくなった。「ああ、この人沢山努力したんだな。おめでとう」と純粋に思える様になった時、自分の上達の遅さに悩む事がなくなったのである。

大いなる誤解(その2)

とは言え、だ。
実際には同じ量・同じ質の練習をこなしたとしても明らかに上達に差は存在する。格ゲーに限らずゲーム上達のセンスに個人差は間違いなくある。
私の場合、実の兄貴がそうだった。同じゲームを同じ日にプレーし始めたのに絶対に勝てない。どんなジャンルでも、だ。年齢差とかを抜きにしても兄貴にゲームで勝つことは殆ど無かった。兄貴はいわゆる「ゲームうま男」だったのだ。

確かに、世の中にセンスが人並外れた人間は存在する。
だが、ここで一つ解いておきたい誤解は、自分自身が仮に人並外れたセンスを持っていなかったとしても、イコールそれはセンスが無い事にはならないって事だ。
センス○の対極はセンス×だが、実際にはその間に「普通」が存在する。
そして多くの人がその「普通」に分類されるという事をおさえておく必要がある。

現時点でウルトラブロンズ〜ウルシルのプレーヤーに告ぐ

ここからは精神論や感覚論ではなく、データで語ろう。
3月24日時点でのストVランク帯別プレーヤーの分布は以下の通りである。
※3月24日時点のCFNでのアカウント数(サブ垢、複垢も含まれる)Gemini調べ
※新規後放置垢などのノイズを排除する為、このグラフではルーキーは除外する(決して現在精力的にプレーしているルーキーの方を貶める意図はないのでご容赦願いたい)

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確かにルーキーを除けばブロンズ帯は最もランクが低い事は事実だ。
しかし、ウルトラブロンズともなれば、全世界でそれなりにランクマッチに挑んだプレーヤーの内、上位50%の腕前を持っているという事実は意外と知られていない。ウルトラシルバーに至っては上位25%の腕前だ。現在ウルブロやシルバー帯のプレーヤーで自分がヘタクソだと思い込んでいる人には、こうした事実を前にして自分はヘタクソで辛いなんて思う必要があるかどうか今一度考えてもらいたい。

因みに、このカウントはアカウント数なので、既に休止してしまっているアカウントなども含まれるんじゃないか?とのご指摘もあると思う。
しかし、仮にそうしたアカウントが含まれたとして、ストVのランクは長期間放置してるとLPが減少していく仕様ではないと認識しているので、休止したアカウントの到達地点が反映されているならばデータの検証としては問題ないと考えている。

話しを戻そう。
このグラフを見る限り、ストVはブロンズやシルバー帯まででおよそ8割、そしてゴールド帯まで合わせれば9割がこのランク帯までに所属している事が分かる。
Twitterを中心としたSNS上だとダイヤ帯以上で3〜4割いるんじゃないかと錯覚するが、これは文字通り錯覚である。

実際にダイヤ帯の人口は全体の4.5%と5%にも満たない。
なお、マスター以上ともなると0.69%となり、これは全国に約14万人弱いる高校球児が3年間で夏の甲子園でプレーできる確率と同じくらい狭き門になる。

私自身、シルバー帯にいたときはどこか自分に自信が持てなかった。
どこかに自分は全体で見てもヘタクソなんだという後ろめたさがあった。しかし、実際にはそんな事を思う必要は全く無かったのだ。
今、この記事を書きながら多くの悩めるブロンズ・シルバー帯の人にデータを元にした事実を届けたいと思いながら、もしかしたら一番届けたいのはシルバー帯でもがいていた過去の自分に対してなのかもしれない。

現時点でブロンズ・スーパーブロンズの悩めるプレーヤーへ

ここまでの記事で自分達は置き去りにされてしまったと感じさせてしまったら申し訳ない。
ああ、やっぱり自分達は下位50%なんだ。やっぱりセンスが無いんだ。
などと感じさせてしまったかもしれないが、もう少しだけこの記事に付き合ってほしい。

少し話を少し変えたい。

貴方は中学生だと仮定しよう。
貴方はクラスの体力測定でクラスで一番足が速かった。そして、貴方は陸上部に入り、短距離の選手として日々研鑽を積む。
そして、陸上部として県予選短距離100Mの部に出場した。

結果は参加100人中70位だった。

ここで質問したい。貴方は足が遅いか?貴方は走るセンスが無いのか?

答えはNOだ。貴方は少なくとも一般的には足が速い部類のはずだ。
訓練する前からクラスで一番なんだからセンスも普通よりは備わっていただろう。多くの人は陸上部に入る前に、走って競うという分野を選ぶ前に、自分のセンスに見切りをつけてしまっているんだから。
ただ、陸上競技という舞台ではそうしたセンスを最低限持ち合わせたライバルが沢山いた、というだけの話だ。

ストVの話に戻そう。
先ほどはルーキーを除いたグラフにしたが、今回はルーキー(LP1以上)のアカウントも加えたグラフを提示したい。それ以外の条件は先のグラフと同様だ。

スクリーンショット 2022-03-25 17.24.40

ストVは6年目に入っているゲームであり、足元で爆発的に新規プレーヤーが参入しているという状況でもないだろう。とすると、このルーキー帯のアカウントには相当数の休止アカウントが含まれると考えるのがごく自然である。
ストVはプレステでフリーDL期間が設けられていた時期もあるので、やるかどうか分からないがとりあえずDLした、というケースも一定数あるとは思うが、ソシャゲのリセマラ要素などもないので、必要以上にアカウントが水増しされている可能性もそれ程ないだろう。

何が言いたいかというと、このルーキー帯の40%の中には、プレーし始めてみたものの、自分の思う様に行かず、既に休止してしまったであろう多くのプレーヤーが居るという事だ。
そう、陸上部に入る前に自分のセンスに見切りをつけざるを得なかった多くのプレーヤーが存在するという事なのだ。

現在ブロンズやスーパーブロンズにランクしている貴方は確かに現時点ではまだ納得のいく結果は出せていないかもしれない。
しかし、もう貴方に格ゲーのセンスが無いとは言わせない。
本当に自分のセンスに見切りをつけざるを得ず、ストVのプレーを断念していった多くの土俵にも乗れなかった人々が実際にいるのだから。
既にブロンズやスパブロに到達しているならば、それは最低限のセンスを備えている事の証なんだと自分自身を信じてもいいんじゃないだろうか。

結論

別に私はブロンズ・シルバープレーヤーが今のランクに甘んじていても問題ないというつもりはない。やっぱりやるからにはランクを少しでも上げたいと思うだろうし、その気持ちが有る限り上を目指すべきだ。(勿論ランクに拘らずにマイペースに遊ぶことを否定している訳ではない)

ただ、その過程の中でどうしても自分自身の才能に疑問を感じるタイミングがやってくる。それは停滞の時間が長ければ長いほどネガティブな感情として増大していく。

そんな時はどうか客観的な指標を思い出してほしい。
決して自分自身は殊更にヘタクソなんだ、センスが無いんだ、などと必要以上に卑屈に感じる必要がない事を。

最後に

Twitterで格ゲー垢を持っている人に是非お勧めしたいアクションがある。
TLに流れてきた誰かのリーグ昇格報告に積極的に”いいね”を押してみよう。気が向いたらお祝いのリプを付けると尚良い。
FF外だって構わない。私は今まで”いいね”やお祝いリプを付けて相手から怒られた事は一度もないので安心してほしい。

貴方が長いトンネルを抜けてリーグ昇格Tweetした時に”いいね”やリプでお祝いして貰える数は、貴方がこれまで他人を祝った数に比例する。これに関しては明確なデータや根拠はないが確信がある。

自分の昇格ツイートへのお祝いの通知が2、3日鳴り止まない。たかだかゲーム内のランクが上がっただけなのに、顔も知らない日本の何処かのストリートファイター達がこぞってお祝いしてくれる。そんな至福の瞬間を味わってしまったら、次の昇格がいつになるかなんて分からなくても絶対にまた昇格を目指したくなるのだから。

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