劇作家による著作権との付き合い方勉強会 【劇作家女子会。のQuest その②】

※イベント延期のお知らせ(2020/03/02追記)※

当該イベントの開催につきましては、劇作家女子会。による協議の結果、延期とさせて頂きます。詳細は以下のリンクよりご確認くださいませ。
このようなご報告となりましたことをお詫びいたします。

https://note.mu/gekisakujoshi/n/n0d88f2b66835

2018年12月30日、「環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(TPP11)」による著作権保護法の改正により、日本での原則的保護期間がそれまでの50年から70年になりました。
つまり、作家は、自分の死後70年、自作の著作権を保持し続けるということになります。
それは、わたしたち劇作家にどのような効果をもたらすのでしょうか。

例えば、もし今日わたしが死んだとしたら、わたしの書いた戯曲の著作権はどうなるのでしょうか。
わたしの場合は、同居している家族とは戸籍を共にしていないので、わたしの父親に著作権が譲られることになります。
その後、わたしの父親が亡くなったらどうなるのでしょうか。
順当にいけば、わたしの兄や、兄の子供たちが、わたしの戯曲の著作権権利者となるようです。演劇に関わりなく暮らしている彼らは戸惑うことでしょう。それに、彼らがわたしの戯曲の著作権を持ったとしても、そのことが戯曲を上演したいと思っている人たちにまでわかるようになるでしょうか。最悪の場合、わたしの戯曲は、誰が著作権を持っているのか知られないまま、わたしの死後70年間を待ち続けることになります。

著作権の譲渡先を決めておく、もしくは生前からオープンソースにするなど、準備しておかなかったら、
戯曲は、著作権保護期間70年の間、死んだ劇作家と共に眠り続けることになりかねません。
70年はさらに長い時間です。その間上演されることのない作品は、死蔵されてしまうかもしれません。

劇作家にとって、著作権保護期間のこと、その延長のことは重大な問題です。

「わたしの死後を生き抜く戯曲のために、わたしは生前どのような準備をしておくといいのだろうか。」それを考えたくて、今回勉強会を開くことにしました。
劇作家女子会。メンバーの生前葬を通し、劇作家と著作権について、そもそも著作権とは、著作権保護法とはなんなのかというところも含めて、考えを深める会になればと思います。
(文責:オノマリコ)

〈勉強会のお知らせ〉
「劇作家による著作権との付き合い方勉強会 “もし私が今日死んだら”」

■日程:2020年3月14日(土)18:30〜20:30 
■会場:BUoY Cafe(北千住駅より徒歩6分、BUoYの2Fスペース)
■参加費:2000円(18歳以下は無料) 

■パネラー:
劇作家:オノマリコ、坂本鈴、モスクワカヌ(以上、劇作家女子会。)
演出家:川口典成(ドナルカ・パッカーン)、黒澤世莉

■ゲスト 福井健策氏(弁護士・日本大学藝術学部 客員教授)

■定員 30名
■企画:劇作家女子会。

●お申込み
※2月26日追記。現在、参加者と登壇者の安全と安心を考えて、今回イベントを開催するか否か、検討しております。そのため、ご予約を一時的に受け付けておりません。イベント延期、もしくは中止の場合は、改めてお知らせいたします。

劇作家女子会。は「死後に戯曲が残る作家になる」を目標に集結した、坂本鈴、オノマリコ、黒川陽子、モスクワカヌによる劇作家チームです。 演劇公演やイベント、ワークショップ、noteで対談記事を公開する等の活動をしています。 私達をサポートして頂ければ幸いです!