見出し画像

5月・腕時計の日焼け跡を育てよう・日記

⚫︎

⚫︎

⚫︎

5月1日(水曜)

……と、息巻いてたら前日に「え、7連勤になってるじゃないですか」


「どうして言わないんですか笑」 「なんで乗り切ろうとしたんですか」的な電話が来て、休みになる。腕時計をまいてる場所にできてるチープカシオ日焼け痕(こん)をもっと育てたかった。

7連勤、ちょっと味わってみたかった。顔つきが変わるらしい。

今月の休みは8回。

5月2日(木曜)

休憩中の鷺ノ宮図書館で『夜』を一編ずつ読んでる。

橋本治の短編の終わりって村上春樹『トニー滝谷』と終わりかたの空気が似てるものがけっこう多い。
phaさんの『夜のこと』ってけっこうこの本をふまえてるんだろうか。

⚫︎

Amazonロッカーの前にデジモンみたいに座って ギザギザのポテトチップスとコーラを飲み食いしてたサッカー少年に、どいてもらったあと「ごめんねぇ!」と言う

⚫︎

住宅街を配達で歩き回りながら、あたりまえ体操の言い方で「手紙もらったら嬉しいくせに 

書かない」と口が言ってた

もらってばっかりなので手紙を書いていきたい。

5月3日(金曜)

チャットモンチーの二人が砂浜にいるような水着で「がんばれ〜」と言ってくれる、という歪(いびつ)な夢を見た。チャットモンチーのお二人は音楽の人なので、水着姿を夢に見るのは失礼だ。「染まるよ」をたまに聴く。

発端はこっちにある気まずさから、二年くらい口をきけてない友だちも出てきた。これは、昼に読んだ『夜』に看護師が出てきたからだと思う。

同じ夢の中で、「村上春樹が亡くなったらきついな」と思った。そんなことを思ったのは初めてで、正確には「村上春樹が亡くなってもカンガルー日和や中国行きのスロウ・ボートが読めなくなるわけじゃないから村上春樹は『いなくならない』」 yeah、あたりに繋げれてた考えが「村上春樹が亡くなったらきついな」の向こうのマス、に進まなかったのが初めてだった。

同席できる機会がある→コップに水を入れてあげる→村上春樹が飲む

等が「村上春樹が亡くなる」と「無くなる」。
で、同席できる機会が無い。ちゃんと考えたらきついことなのか?

5月4日(土曜)

働いた月の給料は翌々月払いの職場なので、そういえば25日に貰ったものが初めての給料だったんだけど、一日の終わりにそのことをいた人たちで話して、楽しかった。

(万に一つ、名前検索でここを読まれてるかもなので内容は書かない)

ライトニング端子の白イヤホンが集合ポストのところに落ちていて、拾いかけてやめた。
国分寺にいたころ、洗濯機に入れて洗ったあと(イヤホンはけっこう大丈夫)、そのときの家を引っ越すくらいまで使ってたと思う。

そういう短歌で歌会に出たら「拾ったイヤホンを使うということが信じられない」「……ので、」と〈ので〉の評になったので、ほんとうに〈無い〉行動を自分はしたんだなと思えた。

⚫︎

仕事中に母からLINEで、9チャンネルの5時くらいのテレビに北斗晶とかといっしょに出てる、岩下?さんとかいうおもしろい小説家の人の喋るのを聞きに今度友だちと飯能にいくのだが、あんた知らないかと来た。

岩井志麻子じゃないか?

と返したら「下の名前がわからんさ」って来て、いや、だから岩井志麻子だはずよって言ってるじゃないか!と頭にきた。やわらかく返した。すこし怖くなった。ラーメンズの「銀河鉄道の夜みたいな夜」みたいに感じた。

ってか母さん岩井志麻子見に行くのか
10年くらい前にロフトプラスワンでの「オメ★コボシ」みたいなイベントに、平山夢明を見にいったらいた。

カナザワ映画祭の、会場限定で見れるミニ映画みたいなのに出てくる岩井志麻子の動きがもう一回見たい。オフィス用の椅子みたいなのからだんだんいやらしくしなだれ落ちて行って、カメラマンをやっちゃおうとするところで上映会場のお寺をどっかんどっかん湧かせていた。そのあと平山夢明が「アイアムアヒーローの見開きのところみたいでしたね」と言ってたのもおもしろかった。

オフクロワークスの「森公美子」と並んで、また見たいけどもう見れなそうな動画。
だからずっと覚えてるのかもしれない。

⚫︎

1ヶ月前に、密着した電車の中で前の人が読んでた舞台台本みたいなプリントにいた登場人物の名前いいます

下山と依田と瀬谷

⚫︎

5月6日(月曜)

休み。高円寺ジュンジョーに「ピンネタジュンジョー」を見に行く。金指さんという方をやっと初めて見れた。承子クラーケンさん、パワフルだった。

コーナーは、承子クラーケンさんと他のピン芸人での、バトルだった。ギャグにはギャグ、エピソードトークにはエピソードトーク、という1 on 1 だ。承子さんの「歌ったあと何もしない長渕剛」が心底おもしろかった。

西荻窪のブックオフで学校の怪談の「新」がたくさんあって嬉しくて買ったら、持ってる巻だった。1を買うべきだった。


駅に帰る途中にある店で王将と迷って、エビフライとハンバーグと魚のフライとポテトサラダが1皿にのってるのを食べて帰った。高円寺、千円以内で食べれるおいしそうなものが多い気がする。

⚫︎


反省した。

5月7日(水曜日)

飯能から母が持って帰ってきた精進料理に、豚ニラ炒めを乗せて食べた。

なんの日でもないのにチューハイと緑茶ハイを飲んでしまった。読んでる本がおもしろいと飲酒しようとする自分に厳しくしないと読むほど死んでしまう。
ほうじ茶のパックのを買って、夜はそれを飲むことにしよう……

5月8日(水曜日)

出勤。お客から何かを訊かれた花屋のおじさんが「それは買って育ててみないと、わからない。」とへらへら応えてて、花屋✕おじさんって =おじさんなんだな、くらいおじさんだった

5月10日(金曜日)

セブンイレブンのイートインで昼休憩を始めたところで、工藤吹さんの短歌研究新人賞受賞の知らせを見る。高山由樹子さんが歌壇賞をとったときのと似た、頭のなかが涼しくなる感じがした。

音楽を流して、かっこいい歌詞が幽霊に言及したところだけ聞き取った
一晩のいちばん気持ちいいところ それからは音楽のいいところ
工藤吹『Pools』、『ミートパイ』

読むぞ読むぞー

E.T. オメデトウしそびれた

5月11日(土曜日)

下北沢で「悪は存在しない」を見て、居酒屋にいってシシトウ かぼちゃ 山芋 エリンギ 赤ウインナー 大きいエビを食べた。外に出てもまだ明るい時間はしあわせだ。
シメに、カニの甲羅からダシを取ったみそ汁を飲ませてくれた。
トイレにある古いスピーカーから、トイレだけで聴ける落語が流れてた。

5月12日(日曜日)


顎破壊(あごはかい)

部屋に持っていったら、新橋で友達と泊まってるらしくいなかったので置いてきた。
いつもこっちの夜ご飯を作ってくれてるので、ときどきは人に作ってもらいたいだろうと14日の昼にカレーを食べようといったら、その日も友達と薔薇を見に行ってるようで、おれなんかボロ負けするくらいの多さで友だちと会っていると思う。もうほんと、楽しんでるといい。

5月13日(月曜日)

大雨警報が出て、LINEグループから午前の配達中止の連絡がくる。夕方どうなるかはまた連絡します。午前中に家にいるの久しぶり。

べつに平和な感じ。これは夕方からあるな。



⚫︎


袋から出して見たのでBLEACHってのはわかったんだけどツイートはしないでおく。

落ちてるトースターとか炊飯ジャーが面白くて撮ってツイートしてたら「伊舎堂くんって家電とか拾ってるんでしょ?」と言われたことがあって、あーーおれってそうかー、落ちてるものを撮ってあげたときそうなるのかーー…と勉強になった。

「勉強になった」と言わないとほんとにへこたれそうな一件だ。

⚫︎

10時前くらいに、今日は終日で休みだとLINEが来る。

青山とダイヤモンド小野の動画を、バビロン・ノリの動画を見る。バビロンのノリの話が面白かったのに、大崎が来てから、名前を書くのもうんざりするつまらないゲームが始まったので動画を閉じた。ニューヨークの嶋佐が黒髪にした回のニューラジオを見て、植本一子『フェルメール』を読む。15巻まで買ってたアオイホノオも読む。村井さんってECDのお葬式のあった週に植本さんにお会いしてたんだな、と思った。

盗難にあったフェルメールの絵を盗んだやつとか、おそらく贋作であるフェルメール調の絵を描いた画家とかが深く気になるあたり、自分の興味・関心はなんというかAbema TVやYouTube的なのかなとおもった。芸術の、おおもとの作者方向に考えを深められず、周辺のゴシップあたりが気になる感じが。第一次産業の従事者に考えをいかせることができず、加工や流通やサービス業の段階(すらも飛び越えて、第四次、それらの情報の扱いかた、に時間と自分を使ってしまう感じ)で人生を減らしてる感じが、いまの自分とこれからの自分をよく表してらぁと思う。

かなり前に、風の谷のナウシカが好きな人と話していて、自分はナウシカを見たことが無いので、漫画から知ろうと読んでみたが途中でドロップアウトした………の理由を「たとえばこの話が、ナウシカがあと1ヶ月しか生きられない、という話だったら がぜん先が気になる」と喋ってたら他の人が「それだとサスペンスになるから、伊舎堂さんはサスペンスになると入り込める人なんでしょうね」とまとめてくれた。

ウォーキングデッドとかブレイキングバッドとか好きだしなー。

⚫︎

アオイホノオを3冊読む。

なんでこれを自分は大芸大時代に読んでなかったのかと思いながらおもしろく読んでいる。当時の自分はこういうものを読むまでもなく友人やいる世界がこうだったから、一回  創作物に置き換える必要がなかったのだという結論に至った。夜ご飯のあとに夜ご飯を食べないみたいな。

ってことは急に読みたくなった今は、体から大学生成分が消え去ったってことなのかな。人生は進んでいくなー。こっから死ぬまでに何ができるのか。

⚫︎

5月14日(火曜日)

来月の早稲田大学の行事で、ライムスターといとうせいこうが見れるかもしれないので応募する。


夜は新宿へ。


山階さんに、無骨(ぶこつ)な差し入れをしてみたかったので出来てよかった。


ぜぇ、ぜぇ、

5月15日(水曜日)

怖くてまだ読めてなかったものを読もう①

暮田真名さん「宇宙人のためのせんりゅう入門」


一人でずっと考えてきた人に喋ってもらうのはおもしろい。

ダースレイダーのMCバトル史の本で鎮座DOPENESSと呂布カルマが出てきたページの喜び、山田ナビスコの東京吉本の歴史の本でロバートが出てきたときの高鳴りが、この本では時実新子さんで起きて、でも感情派(この本でそういう呼ばれ方をされているというわけではない)っぽい時実さんはこの本が立ててる軸ではないところの人なので、ちょっとこれはそういう逆転現象だなと感じた。
「さっきまでいなかった者」に惹かれててしまう。というか、短歌でもそういう時間に多く投じてる人間だよお前は、ってな一旦の結論とも言えるんだろう。裏表紙の宇宙人のおしりかわいいね。

5月16日(木曜日)

発売日に告知ができてなかったので、夜に行う。


店員さんに撮許(とっきょ)は撮ったのですが、この日は発売日じゃなくて次の日に撮っているので、一瞬手前に持ってきてこれを撮り、よく見ると右上に「一」だけ見えている、あの場所に戻した。


「『女性セブン』が発売日ということは、これは5/16に撮っている」

お前はフェイク野郎だ、という書き込みが、おれがもっと衆人環視のなかにありだすと表れるのかもしれない。

返歌企画は、林あまりさんへの川野芽生さんの短歌がすごかった。そりゃあそうなんですよね。読んでみてください。

小松海佑理解王で見たダウ90000蓮見さんで「髪はこのくらい伸びててもいい」と「♫」的に開き直ってたけど、やっぱり鏡を見たらゾッとして、国立に電話をかけたら土曜日の9時にあいてるというので予告を入れた。髪を切るために休日なのに7時に起きた日があってもいい。

夜は電撃ネットワーク・南部さんのザ・ノンフィクションを見た。


5月17日(金曜日)


ブックオフが近くにない地域に落ちているブックオフのレシート。
これは気になる。

そんな値段ならもう新刊で買いなよ!

5月18日(土曜日)


3連休。ひさびさに休みに7時に起きた。
コーヒーを一日も飲まなかった。意外といけた。

「コーヒーを一日も飲まなかった」ってなんだ。
コーヒーを一杯も飲まなかった。コーヒーを一日飲まずにいれた。

9時に国立市で髪を切り、14時に渋谷で「現代短歌パスポート」のトークイベントを見て16時半から新宿で歌会の司会をしたら耳とひたいが熱くなるタイプの疲れかたをした。一日が三個あるみたいだった。

歌会の司会は、やってて一秒後に怒られそうな怖さがある。なんか。
そんなことは本当にないのに。これはなんなんだろう。

「もうよくないですか?」って発言を遮られる自分がありありと思い浮かびながら、鼻からそういう空気がつぎつぎに入ってくる感じがある。
「楽しいことをしてたら怒られた」が子供のころにありすぎたからかもしれない。それも、ほんとそんなにひどいことをしててじゃないんですよ。

湯のみの底をおじいさんみたいに持ってお茶を飲んでたら親に怒られたりとか。

ジビエ肉を食べ、クラフトビールを飲む人がいる時代なら、おれがおれの短歌のような喋り方をしたっていいだろう → ジビエ肉やクラフトビールを楽しむように言葉を探してるくらいのアンテナの人ならもうとっくに自分に対するジャッジは終わってるんだろうから、今のお前の位置がお前のいるちょうどの位置 という順序の内省を眠る前に通ることがあるんだけど、

今日の歌会で3首の歌に「参加者の皆にあてて評をもらう」をしたときに、みんな何かは言ってくれて、ってことは何かを思っては当然いるってことで、それはほんとうに当然なんだけど、そして何も思わないことだってあるだろうし自分にももちろん「何も思わない短歌」は当然あるんだけどーーーーこの「この世に短歌が書かれて、それが読まれるとき、それぞれの人の頭の中では何かが起こる」というのを忘れないこと、という「→」が内省の順路に生まれた気がした。
これを忘れないといいのかもしれない。

「そんなにキョロキョロしなくてもいい」というか。


会の終わり、橋爪さんから『微差の生活』『崖の絶壁』が買える。よし。

5月19日(日曜日)

今年は文学フリマに出なくてnoteをけっこう書く年なので自宅。
いぜん頭も熱かったのでゆっくりした。

てきとうに置いたタオルが、海でグラビアを撮るときの岩のところみたいになった。

そのあとちんすこう世界一決定戦をした。



文学フリマに行けばよかった。
チョコチップ味おいしい。

5月20日(月曜日)

……………。

5月21日(火曜日)

言葉を失うくらいのことがあり(そしてそれはくだんの相手へ伝えても「お前が繊細なだけだ」を言われるだけなのが分かり切っている)、そしてそれはくだらなく、ジョギング中もそのことで頭がいっぱいだったところを、これを見て気持ちが上向いた。

すごいなこれを先月にくれた母さん、まだ味は知れてないけど、の後テレビをつけたらこれで


なんか、怒りやら虚しさに一旦なんというか〈住所が無くなった〉。
こういうことがある。

人間関係以外のすべてのものには、人間関係での悲しみをいやす機能がある。そんなことをなんか久々に思い出した。これは読書でも映画でも音ゲーでもスーパードンキーコング3でも時間を費やせるものはなんでもそうで、川を見ているでも良い、でも一方でそこにばっかり引きこもっていても現実が変わらない。

親族のLINEグループ(そんなものがあるし、そこにはおれと兄だけが入っておらず、大学卒業してLINEサービスが実装された自分は「そういうキツいのはギリギリ逃げ切れた」と思ってたのにここで捕まってしまったのだ、しかも同じ名字の人たちに。)に招待してもらい、昨日に何が起こったのかを話した。

5月25日(土曜日)

アンゴラ村長の写真集発売の告知ツイートに貼ってあった画像を長押しして保存するときに、なにかの「共有」を押して誰かのLINE上に流したか、画像ツイートするかをしたかもしれない。どうしよう。

卑怯なことをしようとしたからだ。

5月26日(日曜日)

『もちもち その6『何なんずっとこの風』」を見に行く。
川上未映子責任編集の「早稲田文学増刊 女性号」の刊行記念のイベントに来て以来の早稲田駅。その日はコンタクトレンズがめんどくさくて眼鏡で来たら短歌の先輩にでくわして、「変装してるの?」と言われておもしろかった。


開場までのこの公園うれしかった。

オーガユーアスホールの「ワイパー」を聴きながら遠くを見たら、団地があった。
このへんに住んで自転車で高田馬場まで毎朝出る自分を想像する。
時間もあったし。
曲が終わるまでに蚊を二匹殺した。

5月27日(月曜日)

飛行機を二機 いっせいに見ると狂うと言われている。

……書いてみるだけでも怖い。最初は「死ぬ」だったんだけど、それは書いてみるさえもできなかった。

モバイルバッテリーからiPhoneに差しても反応しないので、ケーブルを都立家政のキャンドゥに買いに行くと、ケンタッキーが増えてた。

ケンタッキーのときでも胡蝶蘭なんだね

ケーブルが悪かったみたいで、充電できてよかった。
モバイルバッテリーにしばらく出費したくないなー。単三電池のやつを合わせたら6つ買ってた。今数えた。

5月28日(火曜日)

出かける支度中に「雨靴を履くなら、靴下はしないほうがいいのじゃないか」という名案が浮かび、ワークマンの緑を素足で履いて出勤したら、350メートルくらい走り回ったあと、10メートルも動けなくなった。

皮がムケて痛すぎる。靴下は要った。

初めてファミリーマートのを買ったら




光った



⚫︎

⚫︎

写真 ちょい嫌なこと 合わないお笑いの感想 一か月で進んだ腕時計の日焼け痕の等

⚫︎

ここから先は

1,994字 / 77画像

¥ 100