無題

19.10.5 ジョラゴンジョーカーズまとめ

◎はじめに

 GP9thが終わりました。ミッツァイルがメタの中心と目される中、ドッカンデイヤーを軸にしたメルゲループ、新弾のカリヤドネを使ったループデッキが上位入賞を果たすという大番狂わせもあり、非常に面白い結果となりました。 そんな僕が今回使用したのは、前回と同じくジョーカーズでした。前回と同じく、YamadaPro'sのやまけんぽ(要きな粉、@kanamekinako)君と、プリンドール(@senseioshikko)君に構築相談をしつつ、当日を迎えました。 結果は6-2のオポ落ち…。負けの一つは赤単ブランドに3キル、これは構築上不利を覚悟していたので諦め。もう一つの負けはロマノフ。デットソードを使ってマナと手札に圧迫をかけ、《触王の晩餐》以外回答が無い状態でそれをトップされ、ワンショットが繋がってしまい負け。仕方がないと納得せざるを得ない結果になりました。
 しかし、GP予選終了後行われたサブイベントのチーム戦で、2枚違いの構築だったやまけんぽ君が個人成績7-1で優勝を果たしました。自分も予選落ちとはいえ、6-2というあと一歩の戦績を残すことができたことから、構築理論は間違っていなかった、と納得することができました。
 この記事では、僕らYamadaPro'sジョーカーズ部が、この1か月間構築を詰める過程で組み上げた「理論」を語ろうと思います。そもそも何故今ジョーカーズを使うのか?デットソードはどんな場面で必要なのか?ジョルネードにはどのような役割があるのか?ヤッタレマンとタイソンズはどちらが優先なのか?など、研究を重ねる中で気付いたことをまとめます。

① そもそも現在のジョーカーズは何をする山なのか
② 殿堂仕様の緑ジョーカーズの構築と解説
③ 実戦で起こりうる「択」で迷わないために(簡単なプレイングQ&A)
④ (おまけ)不採用カードの紹介
⑤ (おまけ)カウンター寄り零ジョーカーズの構築の順番で話します。

① そもそも現在のジョーカーズは何をする山なのか

◎構築経緯
 現環境のトップメタは間違いなくミッツァイルです。シータミッツァイルは、そのGRゾーンから繰り出されるリソースから単騎ラフルルを揃え相手を圧殺。赤白ミッツァイルはGPの直前に裁定変更で弱体化されたものの、安定した4キルとそのメタ性能で一定の地位を確保しています。
 GRゾーンのカードパワーの向上でゲームスピードが上がった結果、面処理によってゆっくりとアドバンテージを積み重ねていくダムド系統の山は数を減らしました。しかしながら、この山には新弾でジェレニーが入り、GRゾーンの強化の恩恵を受けていました。構築の柔軟性も高く、警戒すべきデッキタイプであることに変わりはありません。
 その上で、アイアン・マンハッタンの環境への刺さりのよさに気付きました。手札を切るという条件から、最速で投げつければ雑に勝てるという訳ではないですが、きちんと効果を通すことができれば、最強の蓋になると感じました。またジョジョジョを積むことで得られる初動の安定感、新弾によるカードプールの拡張によるカスタマイズ性能の向上、新弾カードを上手く使えば初見殺しもできるはずだという点から、GPでジョーカーズを使うことを決めました。

◎現在のジョーカーズの立ち位置
 現在のジョーカーズは、一言で言えば「ワンショットができるメタビート」であると考えています。ジョーカーズのもつポクちん、マンハッタンはロマノフはネイチャー、ミッツァイルなどの特定の山に強烈に刺さり、そうしたカードを無理なく採用できる点で、環境における居場所はあると言えます。メタビートの宿命として、相手の最大値の動きに対する返しが追い付かず負け、というものがあります。しかし、ジョーカーズにはマンハッタンスロットンというワンショットルートがあります。相手がこちらを倒し損じた場合に、逆に相手を倒すことができる。もちろんヤッタレ複数、ジョラゴン、マンハッタン、スロットンと要求されるカード枚数は多いですが、「倒すことができる」という事実が大切です。可能なことが多い山は天井の高い山。それはそのままデッキパワーを意味します。
 僕が今のジョーカーズで目指す動きは「4、5ターン目でジョラゴンを投げ、相手が溜め込みに走っているならデットソード、盤面で押されているならジョルネードで数的優位を取り返す、どちらも無ければスロットンそれらを探しにいきつつ横並びを促進し、圧力をかける」というものです。最速マンハッタンは基本無いものと考えています。その理由は単純な2つで、「手札が足りない」「効果が裏目に出ることが多い」からです。
 先攻でヤッタレ→ポクちんと動いた場合、残りの手札は2枚。一方がジョラゴンだとしたら、残る手札は1枚のみ。4ターン目にジョラゴンを走らせたとしても、そのアタックトリガーで山の上からリソース札を引けなかった場合、マンハッタンの効果を使ってしまうと、手札に戻したヤッタレポクちんを切るだけという、何とも弱い動きになってしまいます。もちろん後攻なら手札に1枚余裕が出ますし、タイソンズルートなら手札管理はもっと楽にはなるのですが、相手に盾から多くの手札を渡してしまうことを考えると、リソース勝負で自分から不利になりにいくのは得策ではないと言えます。
 また、マンハ効果の3点でトリガーを踏んでジョラゴンを失ってしまった場合、マンハ効果で手札を切り返しの展開を抑制したところで、次の自分の動きは大したものではなくなってしまいます。すると相手からすればマンハが効いている1ターンをパスしたところで問題無い、ということになりマンハ効果を使った意味がなくなってしまいます。ガヨウ神が無制限の頃のように、「マンハを雑投げしつつ手札を抱え込み、返しにヤッタレをばら撒いてジョラゴンを出しなおせばいいや」という考えはもう通用しないのです。
 よって「いかにワンショットするか」に着目するのではなく、「いかにジョラゴン+リソース札を揃えるか」を考え、構築していくと環境にあったジョーカーズが構築できると思いました。

無料部分はここまでにします。
以下有料部分では、前回の記事で話したことも一部織り交ぜながら、構築および採用理由と動かし方について、詳しく述べます。

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