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Snorlax Stall がレベルボールカップにも影響を与えるよ、というお話

Snorlax Stall の記事ではありません。
どうもこんにちは、ゲブです。


はじめに

「世の中には、いわゆる【カビゴンLO】と呼ばれるデッキがありますね。」
という前置きで話を始めます。このデッキの解説が不要なくらいには浸透していると思っていますので。まあ私はこの呼び方はしませんが。
このnoteは、「デッキが浸透した」という状態が、特殊レギュレーションにも影響を与えるよ、という話をする回です。タイトルからもう結論めいたことを言ってしまいましたが、与えます。


最近、2進化ポケモンが主体のデッキを考えるときに、悪リザードンexのデッキを参考にした、というかたも少なくないかと思います。このように、「ひな形」となるデッキがあると、オリジナルデッキが組みやすくなりますね。
これは特殊レギュのデッキを組むときにも同じことが言えます。ということで、「レベルボールカップのプールでも、 Snorlax Stall のような ○○ Stall が組めるのでは?」という仮説が生まれます。この思考に至った時点で、大会主催者はこのデッキと向き合わなければなりませんし、試験をしてデータを取らなければなりません。
なぜならば、もしこれが強すぎる、となったとき、各方面のレベボカップでの禁止制限に影響を与えるからです。長岡の参加者様には申し訳ないですが、実戦でテストします。
テストするということが決まりましたので、デッキ分布に「Snorlax Stall を模したデッキ」が登場します。あとは勝敗によって与える影響の大小が変わりますね、ということになります。
1回のテストで判断するのはよくないですが、そこは「特殊レギュ」という性質上、ガマンして飲み込んでください。

実証実験だ!

環境考察

さて、Snorlax Stall を分解、レベボカップレギュレーションに落とし込んで再構築してみたいところですが、その前にすべきことがあります。
まずは、「逃げられなくすることが強い環境なのかどうか」という話、つまり環境読みからです。

レベボカップはスタンダードよりも、いわゆる「システムポケモン」の種類が少ないです。ドロー特性であればキルリアくらいしか汎用性のあるポケモンがいません。キルリアを採用せず、ポケギアやポケストップ、トレッキングシューズ等でデッキを回すものも一般的かと思います。ここは懸念すべき点です。
防御システムという面では、げっこうしゅりけんなども飛んでこないため、マナフィの採用率は高くありません。
半面、このレギュレーションはヤミラミ(今回の長岡レベボではACESPEC扱い)がとても強いので、ジラーチやベラカスの採用は少なくないはずです。
そのため、キルリアやマナフィがいなくても、逃げられなくしたい対象がどのデッキにもいるだろう、という想定ができました。

また、ポケモンを入れ替えるカードの採用枚数も少ない傾向にあります。この点はすごく風向きがいいですね。入れ替えカードの多いロスト系統へは、スタンダードで Snorlax Stall が成立していることから、対策が可能なのだと推察することにします。

さて、Stallでもなんとか勝てそうだということで、分解再構築をしていきます。


デッキ構築

この Snorlax Stall はあくまでイメージです。深く突っ込まないようにお願いします。
Mawile Stall
※主な変更点のみ抽出

ポケモン

カビゴン → クチート
ワザで止めるため、エネルギーが必要なこと、そくせきじゅうでんのような「番が終わる代わりに手札が増える特性」を使えないこと、の2大デメリットがあります。これをどうするかが課題です。

ロトムV → ①ギフトエネルギー、②ピィ、③コトブキムラ
上記の2大デメリットに対しての回答①②③です。ギフトエネルギーに関しては、つけたポケモンが倒されて番が帰ってきた場合、そくせきじゅうでんのように手札が補充された状態で番が始まります。ナンジャモへの耐性がある点はとても優秀です。
あまいわなを宣言するための最優先エネルギーであり、4枚採用となります。
ただし、きぜつさせてもらう必要があるため、お互いの準備ターンにドローができない問題は解決していません。
その問題への解答として採用したのが②ピィです。取られるサイド2枚分まではピィでデッキを回したい、と考えました。
できればピィでスタートしたいものの、嵩張ると困りますし、最初の手札にたねポケモンが来る確立を下げて、こちらの引き直し分の追加ドローをしてほしい、という思惑もあります。1枚サイド落ちしてもいいように、2枚の採用としました。
ピィを嵩張らせないための工夫として採用したのが③コトブキムラです。序盤だけでなく、あまいわなを宣言しなくてもいい状況でプレイすることがあると考えました。ギフトエネルギーだけでもデッキスロットをかなり消費しているものの、間接的にロストシティ対策にもなるため2枚だけ採用。
いろいろと不安定ではあるものの、全て割り切り。

ピジョットV → ×
このプールに自分の山札に戻る効果をもつポケモンがいません。自分のデッキが0枚にならないようにするためには、ほかの工夫が必要になります。

ミミッキュ → ×
代わりのカードはないですし、不要です。

マンタイン → ×
代わりのカードはありません。困りますが、割り切り。

イーユイex → ホシガリス
イーユイexと違い、ホシガリスだとダメージを受けても耐えるシーンが少ない可能性があること、ワザでトラッシュできる枚数が1枚なこと、どちらもかなり不安ではあります。ミラー対策がまだ必要ないと考えれば不採用もアリです。
ギフトエネルギーをつけてぬすみぐいするだけでも仕事になるため採用。

ガチグマアカツキex → ×
サイドを取る役目はクチートが担います。


グッズ

ほぼ流用が可能です。
ネストボール → レベルボール
これについては大口の沼を考えたらネストの劣化でした。ネスト4レベボ1がいいです。
ヒスイのヘビーボール → ネストボール
優先度が低いためヘビーはオミット。
いれかえカート → ×
逃げるエネルギーが最大でも1なのでオミット。

先述のとおりワザにエネルギーが必要なため、ペパーからつながる大地の器を2枚採用しています。


ポケモンのどうぐ

勇気のおまもり、まけんきチョッキ →ゴージャスマント
HP90+50は超えてくる想定で、180まで受けられるように、ゴージャスマント2枚に変更。190を超えてくるのが当たり前の環境であれば、そもそもデッキ選択が違う、ということになるかと思います。


サポート

サポートが強いデッキであるため、変更したくない部分。そのためほぼそのままの流用です。初動の不安定さを補う意味でナンジャモを4枚に。その都合で枚数調整を行いました。
ピーニャの必要性は環境次第ですので、今回は不採用。⇨ これについてはあったほうがいいと思いました。ハバタクカミにダブルターボエネルギーをつける可能性は考えたほうがいいです。


スタジアム

ボウルタウン、シンオウ神殿 → コトブキムラ
脅威となるスタジアムはロストシティです。クチートがいなくならないように2枚目をうまく温存したいところ。ボウルタウンはデッキスロットの関係であきらめた部分です。


エネルギー

大地の器と共にデッキスロットを圧迫している最大の原因。
サイドを6枚とっての勝利を想定するかどうかで変わってくる部分ですが、システムポケモンが釣りだせなかったときなどへの対応として、戦える枚数のエネルギーを用意することにしました。
基本超エネルギーはサイド落ちしていても大地の器で2枚持ってきたいということで3枚。先述のギフトエネルギーが4枚。ヤミラミなどへの対策も兼ねてミストエネルギーを2枚採用しました。合計9枚。
エネルギーになる大地の器、ペパーまで含めると、最初の手札+1ドローで引けている確率はかなり高いかと思います。


ピジョットex入りのほうも考えるとすると、代用としてはかがやくジラーチを入れることになるのかなと思います。ですのでポケギアが不採用になるなどの大きな変更はないです。かがやくジラーチはピィを優先したいため不採用です。
レントラーの代わりになるポケモン(絶対にスタートしないアタッカー)はいません。


検証結果

大会の結果についてはコチラをご覧ください。

1試合目 Nathさん → ×
しんげつロストシティ、ソルロックルナトーンのルナトーンのうち半数を特性「しんげつ」を持つルナトーンにすることで、相手のポケモンだけをロストシティに送ることができる構築でした。
1ターン目からソルロックをトラッシュすることに成功、エリカの招待が不発し、アタッカーのみの盤面が完成することがみえました。かみつくで場のポケモンを全滅させることに切り替えたものの、切り替えが遅く負け。
山札を多く引くデッキではあるので、相性は悪くないです。Nathさんが上手かった!


2試合目 スペースシャトルさん → ×
パッチールとコダックを組み合わせ、混乱時のワザ判定コインを確定でウラにするコントロールです。なにそれ。別コンセプトのコントロールとのマッチングは、構築がみえてくると勝敗がみえてくることがあります。シマボシでコインを投げても意味がないターンをつくられたり、クラッシュハンマーを実質無限連投できたりするため、時間切れ間際でこちらが投了するのが適切かなあという気持ちに。
やはり全滅プランに進むも、こちらのミスもあり時間内には不可能になってしまったため、投了。


3試合目 なづにゃんさん → ○
逃げるためのエネルギーを増やし、ダメージを上げて倒すアリアドスがメインのデッキです。が、どちらかというとベラカス複数枚採用が厳しい対面。クチートに3エネつけると危ない。
キルリア不採用かどうかは読めないものの、いても出さないだろう読みで全滅プランへ。判断が早めだったので全滅で勝てました。


全勝者決定のため3試合で終了。山札を0にするプランは1試合もないというマッチングでした。
エキシビジョンマッチでアイアントと遊びましたが、ジャッジマン+ゴヨウという構築であったことも災いし、ラルトスを招待できず弱点でコテンパン。

構築時点で、サイドをとって勝つ目的をあまり考えなかったため、あまいわな+かみつくがヒーローマント付きHP90=190を倒せず困るシーンがありました。模倣するのであれば、どうぐ体策は採用したほうがいいですよ。


キルリア採用デッキは複数あったものの、やはり当たらない可能性がかなりあるため、「レベボカップ環境での逃げるロックは通りにくい」というイメージにはなりました。ふむふむ。

結論と言うには検証が少ないですが、とりあえず「マッチングに左右される部分が大きい」という印象。ここが下ブレると簡単に負けます。
ちなみに、Xで事前にクチートを使用することを仄めかしましたが、それが影響したかはよくわかりませんでした(無理にキルリアを抜いたデッキがあったようにも思えないため)。

今後各地のレベボカップにどう影響するのか。規制の必要はないかな。いてもおかしくない、ということを念頭に置いてデッキを組むのがスタンほど難しくないと思いますので、そういったプレイヤーが多ければ多いほど不利です。特殊レギュなので「人読み」も大事ですね。

負けたら書くこと少なくなっちゃった。

お付き合いありがとうございました!
大会レポートに次回大会の予告などありますので、そちらもチェックお願いします!!

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