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GrounddigginG : 02 「U ARE」編

”GrounddigginG”は、GroundbreakinG収録曲のうち、ある特定の楽曲に惹かれた方向けに、媒体問わずそれと同じ系譜を持つであろう楽曲をいくつか厳選・紹介し、次なるdigへの道を示すことをコンセプトとした連載記事企画です。第二回は『GroundbreakinG - 2021 BOFXVII COMPILATION ALBUM』に収録されている「U ARE」から導かれるdigへの道を紹介していきます。今回の担当ライターはBAECONです。

0. 「U ARE」について

詳細・楽曲DLはこちら

●「U ARE」の説明

 2021年に開催されたTHE BMS OF FIGHTERS(以下BOF)XVIIの出場チーム『GOMO』から登録されたBMSの一つ。作者はF Rabbeat。BGAにも登場しているイケメンケモミミ青年の姿でVtuber、トラックメイカーとして活動中のようである。(あまりにも顔が良すぎるため、特段ケモミミ好きではない筆者も"新たな扉"を開きそうになっていたのであった…。)

曲に関しては、いわゆるFuture Coreというジャンルに分類される。次項でFuture Coreについて軽く説明しようと思う。

● Future Coreとは?

 Future Coreとは、Future BassとHardcoreを1曲に盛り込んだジャンルである。その名の通り、Future BassとHardcoreを1曲に盛り込んだジャンルである。人気ジャンル二つのハイカロリーな欲張り盛り、食べ物で例えると台湾カレー (台湾まぜそば×カレー) のようなものである。決まりはないが、前半がFuture Bass、ブレイクを挟み後半がHardcoreになることが多い。必然的に展開が多くなるので、音ゲーとも相性の良いジャンルである。(Future bassについて詳しくはこちらを参照。) 
 なお、F RabbeatのBOFXVI参加曲、「Be  With U」もFuture Coreに分類される。「U ARE」と「Be With U」を聴けば、Future Coreとはどういうものかイメージできるであろう。

●Future Coreのコンピレーションアルバム「FÜGENE」の紹介

 オススメ曲の紹介に移る前に、Future Coreのコンピレーションアルバムを紹介しておきたい。国内大手の同人音楽レーベル「MEGAREX」からリリースされている「FÜGENE」シリーズである。現在5枚がリリースされている。音ゲーマーの皆さんに馴染み深いアーティストの曲も収録されている。Future CoreにピンときたらFÜGENEシリーズをdigってみるのをおすすめする。個人的には、シリーズの中でも「FÜGENE 03」をおススメしたい。以下にリンクを掲載する。もし気に入っていただければ、他のシリーズをdigってみるのをおススメする。

FÜGENE 03

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 前置きが長くなったが、本題のオススメ曲紹介に移る。今回は「音ゲーマーが好きそうな曲」「キャッチーな曲」という観点で4曲をピックアップさせていただいた。

1. Zekk - SUMMER

 先ほど紹介した「FÜGENE 03」に収録されている曲である。「Future Coreってどんな感じの曲なの?」と聞かれた時にまず紹介したい1曲である。曲名の通り、「夏」というワードから連想される爽やかさ、解放感をFuture Coreというジャンルを通して表現した曲となっている。GroundbreakinG収録曲の「くっちー - Taking Over (GdbG Extended Mix)」で表現されているようなブチ上がる感じの「夏」の表現も好きだが、この曲で表現されている、清涼感すら感じるような爽やかな「夏」の表現もとても気に入っている。
 曲の構成は以下のようになっている。

・イントロ(4つ打ち、32小節)
・ブレイク
・Future Bass地帯( ハーフタイムの2ステップ・ビート)
・2回目のブレイク
・Hardcore(4つ打ち)
・アウトロ(4つ打ち、32小節)

Future Coreとして必要な要素が過不足なく盛り込まれた構成となっている。こういった意味でもFuture Coreの入門としては最適な曲といえるであろう。イントロとアウトロがしっかり32小節あるのでクラブユースに関しても申し分ない。(筆者はDJもしているので、ここも気に入っているポイントである。)
 前半のFuture Bass地帯でタメを作り、後半の縦ノリしやすいHardcore地帯でタメを解放して一気に盛り上げるのがFuture Coreの様式美のようなものであり、魅力である。

【補足1】リマスター版

Zekkの Best Album「Trinity Force」にSUMMER (2019 Remaster)というリマスター版が収録されている。

【補足2】ZekkさんのBOF参加作品紹介 - NIRVANA

BMSのDLリンク

2. HoneyComeBear - Natsuzora(ナツゾラ)(Sober Bear Remix)

 「SUMMER」に続き、「夏」を連想させる曲である。この記事を書いているのが8月という夏真っ盛りであるためこのような選曲となったのであろうか…? (記事が公開されている頃にはすでに夏が過ぎた後かもしれないが…。)
 "Remix"という表記の通り、この曲はHoneyComeBearさんの「ナツゾラ」をSober Bearさんがリミックスしたものである。

原曲が比較的ゆったりとしたFuture Bassであるが、このリミックスはアップテンポなFuture Coreである。(4つ打ち地帯はないが、Soundcloudのタグ上ではFuture Coreに分類されている。) このように、原曲と全く印象が変わるのもリミックスの面白さだと思う。

3.  tokiwa - Cortado

(単曲で聴けるリンクがないため、収録アルバムのクロスフェードを掲載。該当曲はクロスフェード1:25あたりから。)

MEGAREXからリリースされている「FUTURE EVANGELIX 01」に収録されている曲である。単曲を聴けるリンクがないため説明がしづらいが、前半は4つ打ちの爽やかなJ-COREであり、後半のドロップでFuture Bass地帯が入る。「U ARE」が好きであれば順当にこの曲も好きになってくれると思う。

【補足】tokiwaさんのBOF参加作品紹介 - Abyssal sky of Indicolite

BMSのDLリンク

4. Lapix - Go Crazy (JAKAZiD Remix) (feat. Luschel & Kent Alexander)

 前3曲が爽やかさやエモさを重視していたのに対し、この曲は打って変わってカッコよさ重視の曲である。Future Coreでもないのだが、筆者が個人的にかなり好きな曲なので紹介する。
 筆者は「U ARE」の1回目のビルドアップの後のドロップで音数が減るところ(冒頭の動画でいうと0:47)も好きなのであるが、ここで紹介する「Go Crazy (JAKAZiD Remix)」も音数が減る印象的なドロップがある。ビルドの後のドロップというと一般的に盛り上がるイメージがあるが、その期待をある意味で"裏切る"というところにも魅力を感じている。このような「音数が減るドロップ」が好きになったのであれば、「Drop Down」「Drop Down 02」のアルバムをぜひ聴いてほしい。癖になると思う。

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以上、GrounddigginG #2「U ARE」編をお送りしました。前回の「めめ」とは対照的に、比較的キャッチーな選曲となりました。Dopeな曲からキャッチーな曲まで、多様な音楽のdigの入り口になるのもGroundbreakinGの良さです。今後もGroundbreakinGを入り口として、皆様のdigライフのお手伝いをさせていただきたいと思っております!

“GrounddigginG”は今後も複数回に渡り、様々なライターによる紹介を連載していきます。次回以降もお楽しみに。

担当ライター:BAECON (@BAECON57)

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