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黒幕は「マリ」説 シンエヴァ考察

正直に言います。
全記録全集も持ってないし絵コンテも読み込んでいません。
なのでガバ考察になりますが、マリが好きなのでその正体について考えてみました。
一つの説として面白いと思っていただけたら幸いです。

マリの正体は最後まで分からなかった


登場時のカーキのプラグスーツ
戦隊ものみたいなヘルメット
四つ足稼働のエヴァンゲリオン
そして仮設機であり即爆発退場する

初登場時からマリは私の琴線を撫でまくる
最高のキャラクターでした。
もっというと序予告時点のキャラピラ式の機体も
フィギュア化してほしいと今でも思っています。

さてそんな真希波・マリ・イラストリアスですが
結局最後の最後までそのはっきりとした正体はわかりませんでした。
当然、完結編ですべての伏線の回収は無理だとしても
いわゆる「空白の14年」とか「死海文書」とかとりあえず見せてくれるものかと思っていました。ですが見終わった後は、さらに謎を呼ぶ一方で「え?」ってなりました。話は終わったけど謎は解けていない。勝負には勝ったけれども試合はまだ終わってないんですが、という。
ですがこの先きっとこの補足の物語なんて作られないと思います。薄い本でもQの-120min.が語られただけでしたから、望みはありません。我々にはもうこの食材だけで謎を解き納得しぐっすり眠る必要があるのです。

もう今になって「ゼーレ」の正体とか気にしてる人ほとんどいません。少しはキールのことも思い出してあげてください。

「ゼーレ」のみなさん、これでよいとか言って電源落とされていて本当によいんですか?なんか新劇場版では世界牛耳ってる感じほぼほぼないまま終わってしまいましたよ!

マリはゲンドウ・ユイらと同世代ではない


ここからはマリの正体に関する考察をしていきたいと思います。
世に蔓延っているマリはゲンドウ・ユイらと同世代の冬月の教え子である。
まずはこれらの説を大胆に否定するところから始めてみたいと思います。

マリがゲンドウらと同世代とする根拠としては次のようなものが挙げられます。

・古い昭和歌謡を口ずさんでいる。
・ゲンドウのことをゲンドウくんと呼ぶ。
・リツコも知らないエヴァの裏コードを知っている。
・ユイの写真にマリらしき人が映っている。
・「お久しぶりです、冬月先生」と言う。
・そもそもゲンドウの回想シーンにマリが出てくる
・コミック版の描きおろしでマリが後輩として出てくる。

なんて根強い根拠。ぶっちゃけQまでだったら「もしかすると」くらいだったものがシン・エヴァンゲリオンで決定的になりました。これは否定し難い。
ですがこのままだとよくある説と同じままになってしまうので私は別の説を唱えます。

ずばり、真希波・マリ・イラストリアス もっとBBA説 です。

コミック版の描きおろしでは真希波マリが16歳という設定で登場しますが、コミック版はあくまで単体作品であり、TVアニメ版・劇場版と異なる設定も多いため、ここでは全くの別人であるとして話を進めます。このコミック版の設定を除外するととってもマリ考察がしやすくなります。
マリは「綾波・式波シリーズのようなクローンである」や「エヴァの呪縛によって見た目に変化がない」などたくさんの素晴らしい仮説を見てきましたが、私はマリBBA説を推します。それも40とか50とかじゃありません、とかの単位です。
それとユイの写真に写っている眼鏡の女の人はマリじゃないと思います。だって似てないもん。作画崩壊しすぎだもん。



新劇場版の使徒


新劇場版でよくわからない使徒。第11の使途が出てないのにQではいきなり第12の使徒とか言われるし、カヲル君がいきなりないはずの13番目とか言われるしもうなにがなんだか。
とりあえず新劇場版のWikipedia見たら使徒のページはこうなっていました。

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ふーん、そうなんだぁって感じです。
ですがあるだけの情報をただ飲み込んでいては考察にならないので
またここで大胆に今ある情報を否定して仮説を組み立ててみたいと思います。

ズバリ、渚カヲルは第1の使徒ではない

いや、何言ってんの、カヲル君自身が1番目だって言ってんじゃんという感じですが、まあ聞いてください。

私は新劇場版において、渚カヲルは第1の使徒ではないと思います。そもそも第1の使徒とする根拠もカヲルが「第1使徒の僕が〜」言ってるというだけです。それと第1の使徒はアダムスでもないです。というか、アダムスは使徒ではありません。あれは神(的ななにか)が置いてったものです。

「(前は)第1使徒(だったこと)の(ある)僕がまさか13番目の使徒に堕とされるなんて…」

こんな感じ。カヲルくん、省略しすぎや。

新劇場版における「第○の使徒」という呼称は単純に出現順に機械的に番号を振ってあるだけで、数字自体には大きな意味はありません。序では第2、4〜6までの使徒が登場し、破の冒頭で第3の使徒が出現しましたが、第3の使徒のほうが早く見つかりそして認知されたというだけなのです。逆を言えば何を持って使徒なのか、それは人間(ネルフ・ヴィレ)側が「こいつまた使徒じゃん」と認定したときだけなので、使徒本人が「○番目です!」とか言ったところで知っこっちゃないことがわかります。そしてカヲルが認知されたとき既に12まで数字は埋まっていましたから別に13でもなんの不思議もありません。13という数字に驚いているのはカヲルとマリだけであり、問題になってくるのは「ないはずの13番目」と「堕とされた」という発言です。

ないはずの13番目

カヲルが「ないはずの13番目」の使徒になったとはどういことでしょうか。そもそもないはずとはどういうことなのか。

モニターにはしっかり13th Angelと表示されていますから、実際13番目はあるんです。カウントされるようにプログラムされています。たぶん14th Angelも15th Angelもカウントされるようにできているはずです。

この場合のないはずというのは存在しないはずではなく、シナリオにないはずということだと思います。今回のルートでは12体の使徒以外は人類の脅威とならないというシナリオです。つまり、今回のカヲルくんは人類の脅威となるつもりはなかったが、ゲンドウに利用されて敵だと認識されてしまったということになります。本来無害なはずなのでカウントされることはなかったのに駆除対象としてカウントされてしまった=堕とされたという表現なのだと思います。

第1使徒の〜というのは別の世界線では第1使徒(アダム)として生まれたことのある僕が〜という感じで世界を繰り返しているが故の発言なのではないでしょうか。ただ紛らわしく愚痴っただけっていう。

マリはカヲルが13番目の使徒に堕とされた時に驚いていますが、その13番目がDSSチョーカーで排除されてもガフの扉が閉じず、「わんこくんがゼーレの保険か!」と言っています。つまり、この時既にシンジではなく別の誰かがDSSチョーカーを着けていて、そいつが使徒認定されて死んだことに気が付いているのです。人類の脅威となる12体以外の本来無害な使徒がまんまとエヴァに乗せられてそんでもって使徒としてカウントされた挙句についでに排除される。
「ゲンドウくんの狙いはこれ」だったわけです。こうすればエヴァはシン化するしいざというときのシンジは残してあるしで最高の状態でアディショナルインパクトに進めます。やったぜ。

劇中のカヲルを見てみると、まず月の棺桶から全裸で目覚める→プラグスーツ着てMark.06に乗り込み地球襲来→カシウス→謎→ピアノ弾いてシンジ口説く→S-DAT直してシンジ口説く→DSSチョーカー拝借してシンジ口説く→「さすリリ」→爆死

以上カヲルくんは食べ物を食べているシーンも寝ているシーンもありません。回想に入っても全裸で立っているか座っているだけで子どもの頃の描写もありません。あのままの姿で起き上がり、あのままの姿で死んでいく。つまり、いつ如何なる時代に会おうともあのカヲルくんの姿しか見ることができないのです。これが生命の実を持つもの、使徒です。これと全く同じ描写しかされていない人物が作中もう一人登場します。

今回のメインテーマ、真希波マリ・イラストリアスです。つまり、マリは使徒ということになります。

カヲルが13番目としてしか数えられていないということは第1の使徒枠が空いています。つまりマリは第1の使徒、人間側に最も最初に認知された生命の実を持つものであるのです。そのため、姿かたちは変わらないし、劇中水(ドリンク)以外を口にしている描写も寝ている描写もありません。

第1の使徒はアダムであり、カヲルは第1使徒の魂をサルベージした存在であるという旧劇を見ているからこそ抜け出せない固定観念にちょっとしたカヲルの一言をつけ足すことでまんまとミスリードをされていたのです。おのれ庵野。

ついでにですが、このDSSチョーカーを着けている人はとりあえず人間に使徒としてカウントされていると思います。

マリ⇒第1の使徒
カヲル⇒第13の使徒
アスカ⇒第9の使徒(と共生中)
シンジ⇒第10の使徒を取り込んだレイを取り込んだ初号機の一部を取り込んでいる

ということで第11の使徒はシンジなんじゃないかなぁと思っています。これは割とよく言われていますね。

マリの目的


では使徒であるマリの目的は何でしょうか。破の冒頭では「自分の目的のために大人を巻き込むのは気後れするなぁ」と言っていますから、何か目的があって動いていることは間違いありません。
よくマリは「ユイが好きだからユイのために動いている」という説も目にしますが、最初にコミック版との関係を断ち切っているので、この百合百合展開は残念ながら違うと思います。
私的な説では逆です。
マリがユイを動かしているのです。

マリは生命の実を与えられた使徒ですから、当然人間と敵対し滅ぼす存在であるはずです。普通生命の実を与えられた使徒は「知恵なんかいらね」と人間側を撃ち滅ぼしにかかりますが、マリは「問題児」であるので、生命の実なんかよりも知恵の実が欲しかったのです。そのため、せっせと本を読み漁り、知恵を身につけようとしています。ですが彼女の欲求は決して満たされることはありません。自分は知恵の実を持っていないということを知っているからです。
なのでマリの目的とはインパクトを通して世界を作り変えて、知恵の実を手に入れる、そして最終的には知恵の実を持つもの、人間になることが目的なのです。そのため、適当な使徒に人間を滅ぼされて使徒だけの世界にされては自分の目的を果たせなくなります。だからこそ、使徒なのにエヴァに乗り、同族であるはずの使徒と戦う道を選んでいます。

マリの目的を果たすためには現実と虚構を曖昧にして都合よく作り変えてしまえばいいわけで、その点はゲンドウの計画とほとんど変わりありません。そのため、劇中のマリはヴィレ側にいますがそれほどゲンドウと対立していないことがわかります。というかゲンドウ・冬月側にとって都合のいい選択をしているようにも見えます。

冬月の言った「イスカリオテのマリア」というあだ名は元同級であるゲンドウや先生である冬月を裏切っているわけではなく、使徒を裏切って人間側についている使徒であるとしてのニックネームだと思います。そして、そのことを冬月もゲンドウもユイも知っているのです。知っているどころか、人類の終焉を伝え長い時間かけて人類に知恵を絞らせて準備を進めてきた人物がマリだと考えます。肉体を離れた魂の存在ゼーレをあんな風にして裏から世界を引っ張るように推し進めた人物がマリなのではないでしょうか。
戦闘員として大事に大事に育てられた(アスカからしたら別に大事にではない)アスカを「姫」と呼び、アドバンスド綾波シリーズ再生迄のつなぎであるアヤナミレイを「暫定パイロット」と呼び、マイナス宇宙に投げた木の枝(初号機)を取りに行って来いする存在であるシンジを「ワンコくん」と呼んでいるのも本当はすべてマリのシナリオ通りだからなのかもしれません。

エヴァオップファータイプを4体用意し「あとは好きに使え」と言ってLCL化した冬月ですが、この好きにしろというのは”ヴィレ側の好きにしろ”ではなくマリ個人の好きに使えということではないでしょうか。

シンマリエンドではない


シン・エヴァンゲリオンを見た中には、ポッと出のマリにシンジをかっさらわれたことに対してご立腹の人がいらっしゃるようです。私も最初観たとき、うっそーと思いました。別にアスカとかレイとかと結ばれろーと思っていたわけじゃないですが、まさかラストシーンでマリに手を引かれて声変わりしたシンジくんを見ることになるとは思いませんでした。ですが2回目に見たときにその終わりになんだか違和感を感じました。本当に二人は恋に落ちているんでしょうか。

どうしてもひっかかる一言がこれです。

「だーれだ」
「胸の大きいいい女」

自分が好きな女にこんなこと言います?付き合ってる人に?「胸が大きいいい女だね」って?いや言わんだろ。
いや待ってくれと。これってヤマト作戦前に言ったマリのセリフかぶせてきてるんじゃんと言われそうですが、そのときのマリのセリフって「ちちの大きいいい女」なんですよ。
「ちち」「むね」意味は一緒なんですが、全然印象違いますよね。全くかぶせてくるなら別に「乳の大きいいい女」でもいいのに、シンジくんは「胸」と言っている。なぜならシンジくん、「乳」っていうのが恥ずかしいんだと思います。大人になったけれど何となく恥ずかしいから「胸」って言葉に置き換えている。このじゃれ方って付き合ってラブラブでくんずほぐれつしてる二人っていうより、仲いい友だちって感じがしませんかね。男女の境ギリギリのところでふざけ合っている二人。そんな感じ。
実写パートは世界を戻すわけでもやり直したわけでもない世界ですから、シンジにはDSSチョーカーが付いているし二人にはシン・エヴァンゲリオンの世界での記憶がしっかりあります。つまり感覚的には激戦地に行って共に帰ってきた戦友みたいな感じなんじゃないかなぁと思います。


結論

マリはBBA
シンジは童貞

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