2022年7月7日「TOKYOのアサガオ」

引き続き漫画漬け。「TOKYO TRIBE」がカッコいい。作者のやりたいことがひしひしと伝わる作品でした。小池一夫先生のお陰でエログロ耐性がしっかり出来ていたので、純粋にストーリーが楽しめました。何よりおしゃれ。

問題が起きたのは「モリのアサガオ」です。ストーリーは死刑囚(作中では確定囚)の刑務官となった新卒の若者が自身の8年間を追想独白するリアルファンタジー。「ナニワ金融道」を読んだ時以来の”未知の業界”への好奇心がふつふつと湧き上がります。作者の取材も綿密で、死刑囚の起こした事件もリアル感たっぷり。そこまでは良かったのですが…

エロもグロもまったく描写がない(といえば嘘ですが)にも関わらず、なんだか読んでいて気持ちが悪い。これは読み手の問題だと思うのですが、こちらの魂を彫刻刀で仏像に彫り換えられていくような気がする。作品のテーマである死刑制度の是非ではなく、えらく宗教じみたように感じたのです。

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