アーセナル第4節vsフラム戦

フラムはこれまでの試合同様トップ下のペレイラを前に出すコンパクトな4-4-2。アーセナルはアンカーポジションにエルネニーが入り4-3-3をつくる。これにより2トップはアンカーを気にするのでCBがボールを運びやすくなりそこから内側にしぼってるホワイトや降りるウーデゴーにつけたりできていた。左でもライン間のジャカや高い位置にいるマルティネッリにつけられていた。ボール出しの最初のとこでしっかりフリーをつくることでそのフリーを中盤前目の選手まで渡すことができていたと言える。その分フラムは最終ラインから前線までの距離が短いのでたとえアーセナルに押し込まれたとしても中盤やFWがすぐに戻りブロックを再構築することができていた。そのため押し込んでもゴールには至らないという展開が前半は続いていた。それでも連携からマルティネッリが抜け出したりジェズスが際どいシュートを放ったりとゴールを脅かすシーンは作れていた。
しかしフラムも徐々にプレスを強めるようになり自陣からつなぎで脱出できないシーンも出てきた。するとサカの低い位置でのサイドチェンジを受けたガブリエウがもたつき後ろからきたミトロビッチに奪われ、失点してしまう。サカのサイドチェンジは自陣で苦しくなり、次のパスでさらに苦しい状況になるパスだった。もちろんガブリエウも苦しいからこそ早めに右足でクリアするセーフティな選択をしたかった。
その後アルテタはティアニーを下げてエンケティアを入れ、攻撃的な3バックにする。これで前線での圧を増すことには成功した。とくにエンケティアは再三チャンスに絡んでいた。そしてサカが運んだボールをウーデゴーにつなぐとまたしてもウーデゴーのシュートがネットを揺らす。さらにはCKからガブリエウが汚名返上のゴールで逆点。苦しみながらも見事逆点勝利をした。
この試合の苦戦は間違いなくトーマスの不在が大きい。エルネニーも落ち着いてビルドアップに参加できていたし、アンカーポジションに入ることで相手の2トップを引きつけていた。しかし局面を一気に進める縦パスや強引にはがすような無理の効くプレーは無かった。トーマスはそれができてしまう選手であり、多少ビルドアップが苦しくなった時間にそういう選手がいると流れを押し戻しやすい。相手のハイプレスに手間取る時間が多かったのはそこらへんが関係しているように感じられた。

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