薬剤性ミオパチー(簡易メモ)

直接の筋障害

アルコール(膜の障害,蛋白合成障害)
コカイン(交感神経活性化からの血管攣縮,高体温)
ヒドロキシクロロキン,クロロキン(ライソソーム機能障害)
ステロイド(萎縮であり真のミオパチーではなくCK正常,EMG正常)
コルヒチン(細胞骨格の障害)
スタチン(細胞代謝障害.+エリスロマイシン、ジルチアゼム、ネファゾドン、アゾール系抗真菌薬(CYP450代謝競合)に注意)
抗精神病薬(フェノチアジン系など.悪性症候群,ジストニア)
ゲムシタビン,ドセタキセル(まれ)
アミオダロン(単独では稀だが緩徐進行,甲状腺機能低下症に随伴.あるいはスタチン・コルヒチン併用で急速に進行(筋組織に空胞変化))
MEK阻害薬
繰り返す筋肉注射

免疫介在性

スタチン(抗HMGCR抗体)
免疫チェックポイント阻害薬
TNF阻害薬(まれ)
IFNα(まれ)
D-ペニシラミン

間接的な筋障害

利尿薬での低K
薬剤性の意識障害での不動
アルコール性の振戦せん妄や痙攣での過運動状態

稀なもの

シクロスポリン,タクロリムス(基本的にはスタチンとの併用)
ビンクリスチン
プロカインアミド
フェニトイン
チロシンキナーゼ阻害薬

参考文献

  1. Elie Naddaf, MDSalman Bhai, MDMazen M Dimachkie, MD. Drug-induced myopathies. In: UpToDate, Connor RF (Ed), Wolters Kluwer. Accessed on March 28, 2024.

  2. Dalakas MCToxic and drug-induced myopathiesJournal of Neurology, Neurosurgery & Psychiatry 2009;**80:**832-838.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?