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VRoidと殴り合った半年間

めっきり涼しくなってまいりました今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

私「150万画素」は春ごろから格闘していたVRoidStudioでのモデル制作に言ったんの区切りがつき、ようやくほっとしているところでございます。

この記事は個人的な忘備録というか、成長記録のようなものです。細かい解説等はないと思いますが、物好きな方はすこしだけ目を通していただけるとありがたいです。

デザインの起こり

私は普段、いわゆる「TSもの(ざっくりいうと『らんま』とか『君の名は。』みたいなやつ)」の小説を書いたりしています。かれこれ10年以上そういうことをしておりますので、だいぶ堂に入った変態と自覚している次第です。

また、そういう人間なのでそういうアバターじみたキャラクターが無意識に出来上がります。無論同好の士にもそれぞれそういうキャラクターを創作する方が多く、その流れで自分も「いっちょやってみっか」という気分になるわけですが、なんとなく「スタンダードな萌えキャラ」を作りたくなかった(ひねくれている)ので、いろいろと思案した結果「自分の身体的特徴を極限まで良いほうに解釈してキャラクターにする」という手法をとりました。

その結果がこちら。

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・くせ毛

・ふとまゆ

・ふくよか

自分の体の特徴を盛り込むという発想は今思うとだいぶ気色が悪いですが、コミュニティ的にも「それほどでもない」という感じだったので、アバター文化の広がりを感じている現在、とても居心地がいいです。

そのようなながれで生み出された上記のキャラクター、かれこれ10年ほどこねくり回して、現在このようなデザインになっております。

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そうこうしているうちに時代はVR、それなりの資金と知恵があれば比較的手軽に「サマーウォーズ」や「レディプレイヤーワン」のような世界に足を踏み入れられるようになっていました。

そしてそれと時期を同じくして発表された「VRoid Studio」、3Dに関する知識など微塵もない私にとって、それは僥倖でした。

直近で遊んでいたLive2Dボイスチェンジャー、そしてバ美肉おじさん……「このキャラクターを3Dで動かしてみたい、このキャラクターとして動いてみたい」と思うのは、当然の帰結でした。

こいつ……動かないぞ!?

そうして嬉々として導入した「VRoid Studio」ですが、これがまあ絶望的に思った通りの挙動をしてくれない

これはこのアプリケーションが悪い、ということではないです。ただ、自分がこのアプリケーションのパラメーターの「」を理解できていないことから起こるものなのだと思っています。いじり倒してからの約1-2か月は、まずその部分の「理解」からでした。

ここから先はモデルデータの記録です。なお、現在のデータ含め、以下の無料配布テクスチャを使用させていただいております

【Vroid用】スカートとシャツ | ねねこーん https://booth.pm/ja/items/1348202

VRoid用さっぱり肌テクスチャ | もち屋 https://motimotii.booth.pm/items/1212364

【無料版あり】VRoid向け瞳テクスチャセット | RcoC https://booth.pm/ja/items/1409728

【無料版有】花飾りのアンクルストラップサンダル【VRoid用】 | hipotama.store https://booth.pm/ja/items/1386706

*商品ページが撤去されているもの、再検索したが見つけられなかったものは割愛しております。ご了承ください。

1体目(4月ごろ作成)

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ひとまずデザインを再現しようとした1体目。3Dができなくてもとりあえず形としてまとまるVRoidはすごい。

プロシージャルヘアの使い方がいまいちよくわからず全部手書きした上、隙間なく髪の毛を並べたため全体的にべっとりとした感じになる。全体的に流れが悪い。

体型は(ひとまず簡単に再現できる胸以外)ほぼデフォルト。腕や脚の「太さ」のパラメータがないので、やきもきしていました。

2体目(5月作成)

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頭身を調整し、テクスチャを無料配布のものに張り替え。

髪の毛はうまい改善案が思いつかずそのまま。というより、改善案を色々ためしたけどうまくいかなかったというのが正解。

3体目(5月)

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髪の毛を細かく描画しまくってパラメータ調整しまくれば自然になるんではないかというゴリラロジックに基づいて髪の毛を編集。遠目に見ると成功しているように見えるが近づくとちょっときもい。

また、色を少し薄くして「重さ」を解消しようとした結果、なんか泥水みたいな色になり失敗。

この時にあわせてダイナミックボーンも導入。こちらもゴリラロジックに基づき前髪1-2本ずつにボーンを指定しパラメータ調整で地獄を見る。効果は知れたものでした。

体型バランスはさらにデフォルメしようとしたがうまくいかず、なんだかバランスが悪い感じに。

4体目(6-7月?)

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野暮ったい髪の毛をすっきりさせようと厚みと太さのパラメータを調整し、色味も黒に戻す。

すっきりしたが頭と髪の間がスカスカになり、なんか浮いてる。左右のバランスもおかしい。

頭身バランスは大きく変更せずバランスが悪いまま。人気のあるKawaiiモデル(ミーシェちゃんやますきゃっと)に惑わされている状態です。

このあたりでモデルデータ自体の更新が少し止まりました。ケモミミを生やしたり、哺乳瓶を出し入れできるようにしたり、心音を実装したり、デンドロビウムじみたアタッチメントをつけたりして精神を安定させていました。

5体目(7月ごろ)

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1体目で作ったヘアデータの最終アップデート。4体目で発生した問題点を修正し、かつ野暮ったさを解消できるよう再調整。しかし頭が長い。横から見ると特に顕著。当時は見なかったことにすることで対処した。

体型は何を思ったのかさらにデフォルメ。もはや正常なバランスを把握できないほどパラメータをいじってます。

ここで一度アップデートがとん挫しました。正しいバランスがわからなくなってしまった……

気付き

6体目(8月ごろ)

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髪の毛も体型もいまいちしっくりしないまま、他のVRoidモデルを作ってみたり、見てみながら、ひとつ思いついたことがりました。

すでに作ってあるデフォルトモデルのヘアプリセットを弄ったほうが楽なんじゃね

身もふたもない話ですが、実際そっちのほうが楽だったし、バランスも良かった

体型もようやく混乱期を抜けて、少しずつ頭身を戻した。しかし顔のパーツについて、しっくりくるバランスがつかめない。横顔の縦長感…奥行きを増やすと頭が角ばる……正解が分からない。

7体目(9月)

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髪の毛のパラメータを調整し、さらにテクスチャをBOOTH配布のものに変更。(現在見つからなかったため制作者の方いましたらご連絡いただけるとありがたいです)

肌のテクスチャを自作し、逆に瞳テクスチャを配布物に変更。アイラインのテクスチャも自作。

そして頭と輪郭のパラメータに大きな気づきを得る。これにより縦長気味になる頭の状態が解消されました。

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これが最大の気づきでした。ここからさらに修正を加え、完成したのが下記の8体目です。

8体目(10月)

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前回得た気づきをもとに、プロシージャルヘアを新造。板ポリで複数枚重ねつつ、プロシージャルヘアの各パラメータや配置を調整することで現状の理想像をほぼ再現できました

頭身も再度調整を行い、手足の太さに違和感が出ないバランスに。

体型についてはまだ一考の余地がある(特に腕や脚の長さについて)ものの、VRoid Studio上の表示とVRCでの挙動との誤差もあるため、腕の長さは都合上短めにしている節はあります

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VRCだときれいなバランス

展望

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現状で髪の毛はほぼほぼ正解を見つけている気がします。あとは顔や体型の細かい詰め作業や、VRC以外のプラットフォームでの最適解探しになってくる…はず。正直「もういじるまい」と思ってますが、また2週間後くらいには弄ってそうです。沼。

2019/10/13追記

弄りました。

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