見出し画像

【世界に衝撃】安倍元首相銃撃事件から考えるべき3点!

7月8日、安倍元首相が撃たれるという衝撃的な事件が起きました。今回はこの事件から思う3つの大事な点を書いていきます。

●本当にSPや警備体制が問題だったのか?
●日本では稀な銃撃事件。どんな影響が?
●ネットリテラシーが招いた「言葉の殺人」かも

本当にSPや警備体制が問題だったのか?

事件当日の金曜日と翌日の土曜日は、ニュース全般的に「セキュリティ対策」「警備体制」についての是非を問うものが多かった印象です。犯人の動機がまだはっきりしていなかったらでしょう。

SPがもっと注意深く見るべき、無防備すぎる場所で遊説していたのではないか、といった声が飛び交っていました。その結果、昨日責任を問われた奈良警部本部長が会見を行い、警備体制に問題があったことは否定できないという趣旨のコメントを残しました。安倍さんの遊説日程変更により、警備の承認が当日朝になってしまったのも言及していました。

確かに警備体制が甘かったのかもしれません。SPの反応が悪かったのかもしれません。しかし、事実、銃みたいな飛び道具を使われたらどうしようもないのが日本のセキュリティではないのでしょうか。

CNNテレビによれば、『昨年1年間で銃によって命を奪われたのは日本で1人だったのに対し、米国では約4万5千人にも上る』とのことで、日本では本当にまれな事件。

そのアメリカでは、選挙演説(よくテレビでみる、中央に代表が立って雄弁しているあれです)の前に、入り口で徹底的に荷物チェックしてから入れています。対して、日本ではそこらじゅうで選挙演説。勿論無料ですし、荷物チェックもありません。

個人的には、奈良警部本部長が悪い、といったようにみえる会見はなんだか違和感があります。だったら、池袋とか渋谷で背後もがら空きの状態で話している政治家を撃つことだってできます。ナイフとかの殺傷事件の方が多い日本ではガードレールはありますが、銃撃用の対策はほとんどないのが実情です。これまでそんなにないから当たり前です。

つまり、銃撃という手段自体が日本にとって免疫のない殺人手法であり、サンプル数が非常に少ない事件なので、これが問題だったと後から批判するのはなんだかな~と思ってしまうんですよね。

仮に荷物チェックの施設で開催すれば、選挙演説聞きにいく人も減りそうですし、ますます政治参加は遠ざかりそうです。今の政治家たちはそういった形態を望んでいるのでしょうか。

自分は警備のものでもそれに詳しい人間でもありません。ただし、こぞってSPのせいにすることから一回冷静になって「本当に問題はそこなのかな?社会の前提としてそもそも対策がなかったのではないのか」と考え直すことは大事だと思います。


日本では稀な銃撃事件。どんな影響が?

世界中で連日ニュースに取り上げられ、方々からショッキングだという趣旨のコメントが寄せられています。歴代最年少で首相になり、歴代最長の就任期間を誇る安倍首相ですから、海外での認知度も非常に高いです。

やっぱりそんな海外の声でも多いのが、「治安のよい日本でこんな事件が!?」というもの。世界的に見てもこれだけ平和と言われている日本ですから、やっぱりその点で衝撃的というのはどこの国も同じようです。

二つ目に自分が大事だと思う点は、「日本は平和な国」という印象が崩れかねない、ということです。コロナ明けでインバウンド需要も考えていた日本ですから、これは経済的にも大きな痛手になるかもしれません。そして中長期的に「日本は危ない国」と思われてしまう可能性もあります。

災害時や事故発生時でも整列したり、電車の中で眠ることができたり、落とした財布が戻ってきたり、外国と比べて夜道の危険性が低かったり、日本のこういったイメージが崩壊してしまうかもしれません。

調べてみたところ、首相経験者が殺されたのは過去に6人いたらしいですが、いずれも戦前。しかも、今回は「手製」ということで、一般人でも銃をつくれてしまう点が日本のセキュリティ対策として大きな問題ともなりそうです。

ネットリテラシーが招いた「言葉の殺人」かも

最後に、ネットリテラシーについて。
多くの方がご存じだと思いますが、今、Twitterでは、犯人が言及していた「特定の宗教団体」について、実名を挙げたタグがトレンド入りしています。

この団体と安倍さんがどのような関りなのか、本当のところは自分には分かりません。かかわりがあることは事実だとしても、どこまでズブズブだったか証拠を持っている人はどれだけいるのでしょうか。そのイベントで挨拶したことがある、祖父がその関係者と仲良かった、それくらいで「ズブズブ」「撃たれるに値する関係」と断言できる人は、一体どれだけいるのでしょうか?

Twitterは、表現の自由によっていろいろな人が意見を言い合える意味では素晴らしい場所です。しかし、今年「侮辱罪」が成立した経緯からも分かるように「言葉の殺人」でもあります。誰かの不本意な言葉の扇動により、今回の事件が招かれたのかもしれません。

適当に情報を流すことにより、それに流された「社会に絶望した人間」が蛮行に出る可能性は大いにあり得ます。昨年あった、京王線や小田急線での事件の犯人たちのように、社会へ不満がある状態の人たちは、そういった言葉に流されて一矢報いてやるぞ、と思う可能性があるのです。

まだメディアや警察からの正式情報は出ていません。調査にも時間がかかるでしょう。少なくとも参院選が落ち着くまでは部分的な公開もしないものと思われます。

政治の世界は単なる意思や実行力だけで出生できる世界ではなく、様々な利害関係や利権関係を読み解いて勝ち進んでいくものだということもなんとなく分かります。もしかすれば、日本社会の根底にある問題が浮き彫りになる可能性もありますし、リテラシー弱者の問題が浮き彫りになる可能性もあります。

ただし、事件の真相を詮索するのは素人である我々の仕事ではないでしょう。特に拡散力があるメディアやSNSで安易な発言をすることで、ふいに誰かを自殺を追い込んだり、殺人を教唆している可能性もあることを、私たちは忘れてはなりません。

偉大なるリーダーシップを持って日本をけん引されてきた安倍元首相。
生前のご功績を称え、謹んでご冥福をお祈りいたします。


ただスローガンを重ねるだけでは、社会を変えることはできない。

具体的な政策なくして、そのスローガンを現実のものとすることはできない。具体的な政策を提案し、実行し、そして結果を出していく決意だ
安倍晋三




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?