天皇賞(秋)全頭診断

明らかに3強が抜けていますが、それ以外の馬がどこまでやれるのか評価したいと思います。

エフフォーリア

評価:A(能力:A、血統:B、騎手:A)

ダービーだと似たような位置で若干不利を受けていたシャフリヤールに対し、内から中央に持ち出してそこそこすんなり進んでいた割には後半の伸びがイマイチで、直線は伸びて良いタイプではない。どちらかというと一瞬のキレ味で早め抜け出しから勝ち切るタイプ。その甘さがどこまで夏を経て改善されているか。先行馬では圧倒的な筆頭。体が丈夫でないことから調教をあまり詰めていないので、そこが気になるところ。調教で状態を見る必要があるが、3強の一角と呼んで差し支えない。

カイザーミノル 

評価:D(能力:C、血統:D、騎手:C)

前走は先行したが、直線では粘り切れず敗戦。距離伸びていいように見えない。そして切れる脚があるわけでもないので、前走より後傾戦になる今回はなおさら厳しいレースを強いられる。さすがに厳しいか。

カデナ

評価:D(能力:D、血統:C、騎手:C)

そこそこの末脚はあるが、行き足がつかないタイプ。また、前走を見る限り追走に手一杯で直線の伸びもイマイチなことから掲示板も難しいようにみえる。

カレンブーケドール

評価:C(能力:C、血統:C、騎手:C)

G1善戦を続けているがなかなか勝ちきれない馬。天皇賞春、宝塚記念もともに勝ちに行って勝ち馬に差し切られ負けてしまっているので、内容自体は悪くない。しかしながら、キレ味を求められる東京2,000 においてこの馬が好走するのは少しむずかしいのではないか。掲示板確保が精一杯だろう。どこかで穴を開けてほしいが、ここではなさそうにみえる。馬場が渋って上がりがかかるようなら買ってみたい一頭。

グランアレグリア

評価:A(能力:A、血統:B、騎手:A)

前走は負けはしたが、勝ち馬にブロックされて前が壁になったにも関わらず、うまく抜け出して32秒台の上がりを使って入着と並の馬なら大敗しているシチュエーションでもあそこまで好走できるのは改めてこの馬の当代一の切れる脚の強さを感じた。夏に発症した喉なりが少し心配なので、調教状態は確認すべき。もちろんこの馬はマイルがベストではあるが、大阪2,000 をあそこまで走るスタミナがあるなら、マイルに近いようなラップペースの今回ならそこまで不安に思う要素はないようにみえる。良馬場なら間違いなく、勝ち負けできるだろう。

コントレイル

評価:A(能力:A、血統:A、騎手:A)

間違いなく軸筆頭。ここ2戦のレースで評価はそこまで落ちるようには見えない。ディープ特有の切れる脚をもっているこの馬にとって東京2,000 は好走範囲と言って差し支えない。調教状態を見てだが、今の所上位の馬の中でも不安要素は最も少ないので、特に状態が悪いなどなければ軸にすべき一頭。天皇賞秋とジャパンカップで引退する三冠馬がここで大敗するわけがないし、していいわけがない。陣営も種牡馬の価値を上げるためにメイチで仕上げてくることだろう。

サンレイポケット

評価:B(能力:C、血統:B、騎手:C)

前走は内でロスなく回れたのはいいが、直線持ち出すのが遅れて差し届かずの展開なので、そこまで悪くない。行き足はあまり良くないが、キレのある脚を使うことはできているので、直線広くて長い東京はこの馬にあっているだろう。

トーセンスーリヤ

評価:C(能力:C、血統:C、騎手:C)

ここ最近は重賞でも結果をだしており、先行しての粘り込みに定評はある。しかしながら、先行して後傾戦を重賞で戦った経験がほとんどなく、キレが求められる東京2.000 だとさすがにG1馬相手に粘りきれるかはかなり疑問。持続力が必要な札幌か直線が短い中山、阪神で買いたい。ただ、近走の結果は優れているので、逃げる馬がいなく、前有利ではあるので、状態次第では紐には入れたい馬。

ヒシイグアス

評価:C(能力:C、血統:B、騎手:C)

重賞でも安定して能力を発揮できているが、勝った相手が正直重賞でもかなり低レベル(ウインイクシード、ケイデンスコール、バビット)なので、そこまで強い内容でもないので、信頼感はない。ただ、不利がなければ末脚を安定して発揮できる馬ではあるのでここでどこまでやれるか。休みがかなり長く半年以上休んでいるので、調教過程は必ずチェックすべき。馬柱がきれいでオッズが低くなりそうなので、今のところはあまり積極的に買えない馬。

ペルシアンナイト

評価:C(能力:C、血統:C、騎手:C)

札幌記念は勝ちにいった騎乗で、勝負をかけたがソダシには届かず、ラヴズには差し切られるような惜しい競馬だった。年齢で割り引いていたが、まだ条件さえ整えば穴をあける可能性は大いにある一頭。ただ、正直馬場が悪くなると好走しないので、天気状態は気にする必要がある。枠次第では連下評価でも考えたい馬。

ポタジェ

評価:B(能力:B、血統:B、騎手:A)

毎日王冠はさすがに力負けだが、粘り込んでの3着と重賞でもやはり相手なりにやれるところは見せた。今回は更に格上相手で上積みあるわけではないが、枠次第ではすべりこんできてもおかしくない。特に逃げ馬不在でスローペースで展開される今回なら前目で勝負できるこの馬にとって有利にはたらくだろう。川田騎手との相性も良さそうなのもプラスポイント。勝ち切るイメージはないが、馬券からは外せない一頭。

ムイトオブリガード

評価:D(能力:D、血統:B、騎手:D)

正直加齢により行き足もついていないし、また2,000は少し忙しいので、厳しいだろう。好走するイメージがわかないし、積極的に買える理由もない。よほど調教で動いていれば買ってもいいが紐までか。

モズベッロ

評価:D(能力:D、血統:C、騎手:B)

前走からやはり上がりがかかるレースでないと好走できない。切れる脚もないし、出足もよくない。展開がはまらないと好走できない。東京2,000 は確実にあわないだろう。

ユーキャンスマイル

評価:C(能力:C、血統:C、騎手:C)

前走は外にもたれたこともあり、伸びるのが遅れて大敗してしまった。そこそこ伸びていたので、4着には入れそうな脚を繰り出していたとは思う。出足はつかないが、そこそこの脚はもっており、東京はもってこいの舞台。ジャパンカップのほうが適しているが、こちらも上位層が不利を受けたりなどして伸びなければ突っ込んでくる可能性は大いにある。枠次第では紐にいれてもよい。

ラストドラフト

評価:D(能力:D、血統:C、騎手:D)

前走あれだけ調教良かったのに大敗してしまうというのはちょっとここでも好走は難しいのではないか。アルゼンチン共和国杯なら馬券にいれるか考慮したが、天皇賞秋に出るなら、前走のパフォーマンス見る限り買わなくても良さそう。

ワールドプレミア

評価:C(能力:C、血統:B、騎手:C)

春秋制覇がかかっているが、さすがにこの馬にとってこの条件は距離が短すぎる。キレ味がある馬でもないので、ここで好走するイメージがわかない。能力的にはG1を勝ってきているしある程度勝負はできるが、さすがに相手が厳しい。よほど動くなら買ってもいいが、基本的には馬券に入れる必要はない。

評価一覧

評価A:エフフォーリア、グランアレグリア、コントレイル
評価B:サンレイポケット、ポタジェ
評価C:カレンブーケドール、トーセンスーリヤ、ヒシイグアス、ユーキャンスマイル、ワールドプレミア

順当にオッズ見ても上位3頭は抜けていると思います。評価Bも最近の仕上がりとこの舞台での適性をみるに3連系の馬券なら外せない存在だと思います。Cは評価が難しいです。基本的には、カレンとワールドプレミアは買わなくてもいいと思います。トーセンスーリヤ、ヒシイグアス、ユーキャンスマイルは紐で買う形でしょうか。現時点での印は以下のとおりです。

◎コントレイル
○グランアレグリア
▲エフフォーリア
☆ポタジェ
△サンレイポケット、トーセンスーリヤ

それでは、次回の調教、枠を含めた最終考察をお楽しみに!!!




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