阪神JS 予想

コース説明

障害コース(引用:JRA公式サイトから)

阪神JSの行われる障害3,140mは向正面の障害コースからスタートし、まずは反時計回りに回って障害コースを一周します。その後、タスキコースで時計回りに切り替わり、最後ダートコースを横切って芝コースの直線に移動し、竹柵障害を乗り越えたあと、急坂を上がってゴールです。距離はやはり重賞らしく長めでスタミナは問われる舞台。しかしながら、開幕2週目かつ普段使われない障害コースを中心に走るということで、最後の急坂まで前が止まることはほとんどないでしょう。そのため、ある程度のポジションについていることが重要で、スタミナだけではなくたしかな先行力が求められます。その先行力の中には、二の脚があることとスタートしてすぐに生け垣障害があるので、速度乗りのよい飛越ができるかも重要です。隊列がある程度決まるのは、2個目の障害を乗り越えたあとのカーブでそこまでにある程度ポジションつけて脚を使える馬がこの舞台に適していると考えられます。

全頭診断

1 ネビーイーム 評価:B

ゲートの出はそこそこで二の脚はまあまあで逃げるまではいかないが先行集団につけることのできるくらいはある。ただ不安なのが、スピードがのっていないときの障害の飛越で、前走の福島や3走前の福島はそこでポジションを落として内の窮屈なポジションに収まっていた。今回1枠1番ということで、序盤へぐると挽回が難しい。ただ、急坂での脚は魅力で阪神のコースではどちらも一旦先頭に立たれてから巻き返すくらいの根性、脚力を持っている。序盤のポジショニングが鍵だが、ポジション取れればそう崩れる馬ではないので、ここでも好走が期待できそう。

2 ホッコーメヴィウス 評価:C

今年は去年の活躍が嘘のように結果を出せていない。東京SJは久々かスタートもそこそこで二の脚もそこまで強く出ず、中団から上がっていくこともなくずっとそのままで敗戦。新潟SJは熱中症で途中から垂れたフォッサマグナとハナを奪い合ってリードを取っていたが、直線になるとすぐに垂れて集団に吸収され、ずるずると後方まで落ちて最後あたりは持ち直してある程度のポジションまで上がったが脚が残っておらずの敗戦。小倉SJはスタートはそこそこ出たが、二の脚をあまり使わず中団からの競馬になり、道中ずるずる後ろになって最後は少し盛り返したが、届くわけもなくの敗戦。スタートセンスはいいので、あとは気持ちの問題だが、今ひとつ気持ちが入ってこない。調教にもそれが出てて、東京→新潟→小倉と使うごとに全体的にタイムが悪くなっている。今回は最終追い切り一杯で終いが、12.5 とやはり好調のときの良さが全く出ていない。平沢騎手にここで乗り替わったことでなにか変わればいいが、道中出ていかないのは馬の問題なので、乗り替わりだけで一変を期待するのは難しい。それで人気を背負う立場となると、手が出しづらい。あくまで紐までか。

3 ニンギルス 評価:C

スタートセンスはある馬である程度のポジションにつけることはできている。しかしながら、追走力がないせいか、道中いつもポジションを悪くしてしまって最後届かないということを繰り返している。ただ、終いの脚はきちんと使ってくれる馬だし、ローカルのコースのように平地力の比重が高いコースではないので、阪神替わりで良化する可能性も大いにある。調教をみても前走からの上積みが大きい。あとは、鞍上がうまく導ければだが、前前走の大外ぶん回しや前走タスキコースでのペースアップに反応遅れてだらだら後ろになってしまった鞍上を考えると過度に期待するのは難しいか。それでも3着なら確保できる能力は秘めていると思うので紐には入れておきたい。

4 アトラクティーボ 評価:D

スタートはそこまでで、ペースが緩んだところを徐々に上がっていき、道中ハナを奪ってそのまま最後振り切っての勝利。タイム差でいうと大差勝ちになるので強く見えそうだが、実際は東京の障害3,000 のタイムでいうと3分20秒前半が出てもおかしくないところを良馬場で30秒だと相当緩んでおり、はっきりいってスローで前残りの未勝利あるあるの競馬であり、評価することはできない。今回ゲートセンスがいい馬もかなりいるので、この馬のレベルだと先行できるかも怪しい。調教は履歴は浅いが、2週前はモリアーナと併入している。ただ、元々動く馬なのでタイム的にはそこまで上積みを感じないが、この馬なりには戦えるだろう。

5 タマモワカムシャ 評価:E

スタートは毎回結構いいスタートを切れるが、二の脚がそこまでなのと、やはり平地力が足りず、追走力がないので、どんどんポジションを落として後方になり、終いもそこまでのものはないので、惨敗してしまう。前走の平沢騎手から大江原騎手に乗り替わりもあるし、さすがに期待できないか。調教見ても明らかに前走のほうが良かったので、ここはさすがに回ってくるだけか。

6 ヤマノグリッターズ 評価:D

ゲートは一息で、前走は道中かかり気味に上がっていき、3角でスタミナ切れでなんとか粘っての6着。明らかに3,000 超のレースだとスタミナが足りない様子で。今回上手く前に出れても最後まで垂れずに競馬ができるとは思えない。乗り替わりも印象が悪い。

7 ショウナンアーチー 評価:A

ゲートの出は悪くなく、二の脚も使えるので安定して先行することができる。飛越はまだ不器用でスピードを落とすところはあるが、平地で3勝クラスなので、やはり平地力は上位で平地で引き離すことができる。ただ、飛越も未勝利戦からはかなり向上しているところは見えた。前走も並びかけられてから抵抗して惜しくも2着だったので、スタミナと終いの脚もしっかりしている。調教も良く、前走からそこまで空かないながらも本数もしっかりこなしている。逃げ、先行が有利なコースということもあり、重賞に初チャレンジだが、馬券内の見通しは十分立つ。

8 エコロデュエル 評価:C

未勝利戦は正直能力が違いすぎた上に有力馬が故障してしまったので、あまり語ることがない。スタートの出はそこそこ良く、二の脚もそこそこ使えるが、いかんせんやはり平地力が足りないせいか追走に手間取っている。前走は内でためたら前がみんな垂れてロスなく差しての1着で、最後方から外ぶん回しての大雑把な競馬で最後詰め寄った2着馬のほうが強い競馬ができていた。その2着馬がOPでも正直結果を残せていないところを見ると結果だけはよく見えるが内容が伴っているかは甚だ疑問。タイムももちろん早くはない。調教はそこそこで本数はこなせているので、状態は悪くないだろう。あとは展開が合うかどうか。他に先行力が高い馬も多く、重賞のペースに戸惑う可能性も高く赤オッズだと積極的に手は伸びない。

9 セルリアンルネッタ 評価:C

この馬もニンギルスに似ていて、テンのスピードやゲートの出は良くて、先行力自体はあるが、平地力が足りなく、追走でポジションを下げてしまい、届かないというレースが続いている。調教も少し本数少なく、軽いかなという印象。また、北沢騎手が負傷で金子騎手への乗り替わりも印象が悪い。紐で抑えられるなら抑えてはおきたいがこちらを買うならより内枠で人気薄のニンギルスを買ったほうが良さそうではある。

10 アドマイヤアルバ 評価:B

スタートはそこそこ良くて中団にはつけられる。芝の重賞クラスの馬なので、追走は問題ないが、飛越はまだ不安なところが少しある。前前走は飛越で遅れて最後詰めきれなかったが、前走は早め先頭で後続寄せ付けずの完勝。この平地力ならここに入っても追走は問題なく、飛越もレースのたびに良くなってきているので、格上挑戦だが問題なくやれる。前走から間隔は短いが、いい状態をキープできている。

11 ジューンベロシティ 評価:A

スタートはそこまで良くないが、二の脚はあり、前走、前前走は出なかったが、前に出ようと思えば出れるくらいの先行力はある。前走は道中上がって行って、差し切る強い競馬だった。スタミナも申し分ないし、飛越も問題ないので初阪神でも全く気にせず走れるだろう。ただ、前走の相手関係はかなり楽だったことを考えると前走のイメージで乗ってしまうと差し届かずもあると思うので、そこは注意したい。人気ではあるが、逆らうことができない一頭。

12 テイエムクロムシャ 評価:D

スタートがあまり良くなく、出たとこのポジションに収まって基本末脚にかける馬。コース形態で説明したように前にいける馬が強いレースにおいてこの脚質は厳しい。ホッコーメヴィウスから降ろされた黒岩騎手が怒りの騎乗で持ってくるなんてことがあったら面白いが、そんなストーリーは現実的ではないので、この脚質をみるに調教の時計がいいだけで買うことは難しい。

13 グレートバローズ 評価:C

ゲートがそこそこで二の脚もそこまでなので、中団くらいからの競馬になる。道中上がっていくことはできるが、飛越が全然改善されず飛越で置いていかれるので、このコースだと中々ポジションを上げるのが難しい。森騎手に乗り替わりで期待できる部分もあるが、直線だけでどうにかなるレースではないので。

14 エイシンクリック 評価:D

ゲートは本当に酷く、毎回ぽんと出遅れるから初手は最後方と考えたほうが良い。そこから上がってこれる追走力は間違いなくあるが、さすがに9 歳にもなるとまくってくるのは難しいのか、中団後方から終いだけ伸ばして勝ちきれなくなっている。まくれるかどうかが全てなのではあるが、最近の動きを見るとどうか。

評価一覧

評価A:7 ショウナンアーチー、11 ジューンベロシティ
評価B:1 ネビーイーム、10 アドマイヤアルバ
評価C:2 ニンギルス、3 ホッコーメヴィウス、8 エコロデュエル、9 セルリアンルネッタ、13 グレートバローズ
評価D:4 アトラクティーボ、6 ヤマノグリッターズ、12 テイエムクロムシャ、14 エイシンクリック
評価E:5 タマモワカムシャ

展開予想

最初のカーブまわったあとの手前の直線での隊列予想図

隊列としては、序盤はスタートセンスが良く、前に行ける1, 3, 7, 9 あたりが前に行って前走も逃げていた7 が取ることになるのではないか。もしかしたら2が前に行く可能性もあるが、おそらく垂れてくるので、前に行っても次の隊列予想図のポジションは大きく変わらないと考える。11 は少なくとも中団くらいにはつけられそうで。あとは、二桁番台は後方からになりそう。6 はここらへんから前走同様かかり気味に上がって行って、前に行きそう。3, 9は序盤のポジションはいいところを取れそうだが、粘りきれるか。

3角手前の隊列予想図

先程の図と大きく違うのは、6 のポジションでかかり気味に上がって行って、番手あるいは一旦ハナを切るが3角手前まで来るとスタミナ不足を露呈し、ここらへんからスピードアップに対応できなくずるずる下がっていく。そして、序盤いいポジションを取れた3, 9ではあるがやはりポジションキープが難しく、少し下がって中団くらいになっているか。この頃だと11 はほぼ先頭に取り付いて直線勝負になる位置につけている。1 も抵抗はしているが、自分から上がっていく馬ではないのでこのくらいのポジションか。あとは、10 も11 と一緒に上がってきて4, 5番手にはつけそう。13 も飛越をうまく対処できていればその後ろ辺りにつけてそう。

この隊列からペースアップはするが、基本最後の急坂までは下りで入っていくので、前が止まることがなく、この先行集団で直線を迎える。
最後は内でずっと抵抗している7 を11 あるいは10 が差すことができるか。または、11が直線前で7 を交わしてあとは、後ろから猛追してくる10, 13あるいは内でためた1との戦いになるか。

◎11 ジューンベロシティ
◯7 ショウナンアーチー
▲10 アドマイヤアルバ
☆1 ネビーイーム
△3 ニンギルス、8 エコロデュエル、13 グレートバローズ、(9 セルリアンルネッタ)
*9 は余裕があれば抑えておいても

正直どのような展開でも対応できそうなのが、11でさすがにこの馬が中団から何もできないようなことは鞍上のへぐり以外ないだろう。7 も自分で逃げても2 や道中上がってきた6 にいかせるとしてもスタミナはあるので、そこまで垂れることはないはず。前走直線ダンツキタイに斤量差あっても差されたのは不満なので、11 が直線までかわいがってくれれば連対まで。10 は未勝利からの参戦ではあるが、前走をみるならここでもやれそう。11 という目標もあるので、中団からうまく競馬できればワンチャンスはある。1 ネビーイームは正直まだ重賞勝てるくらいのパフォーマンスはないが、先行力と粘り強さはあるので馬券圏内は不可能ではない。あとは、展開利が見込める3, 9、以前の阪神のパフォーマンスだとかなり微妙だが、森騎手でうまく上がっていければの13、前走の直線のパフォーマンスだけで一応8 の差しを警戒する。

買い目

馬連:11 - 1, 7, 10、抑え7 - 10
3連複:11 - 1, 7, 10 - 1, 3, 7, 8, 10, 13
3連単:11, 10 - 1, 7, 10, 11 - 1, 3, 7, 10, 11, 13



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