中京記念・函館記念予想

夏競馬始まってもう数週間ですが、天気と同じくなかなか荒れ模様ですね。帝王賞に続き、JDDもかなりの高配当が出るなど予想する方にとってはやりがいしかないですが、堅実に勝ちたい人にとっては阿鼻叫喚の7月ではあると思います。今週の中京記念・函館記念を予想していきますが、中京はもとより、函館は確実に荒れ模様となるので、的確に当てていきたいと思います。先週は外した人気馬は予想通り来ませんでしたが、メイショウの二頭の来なかった方を評価したり、展開をほぼ考慮せず馬柱と調教だけで判断してしまっていたりとバランスを欠いてしまいました。今週は展開ベースで最終予想を立てたので、読んでくださる方にもある程度の納得感を持っていただけるような予想にしたつもりです。よろしくおねがいします。

中京記念

小倉 芝1,800m 先々週のプロキオンSと同じく、直線が短いため、逃げ・先行型の馬が有利。

全頭短評

ミスニューヨーク 評価:D

正直馬は強いが、展開とコースが向かないようにみえる。実績的には小倉で2戦連帯しているが、どちらも早めに前が捕まる展開でどちらかというと指し追い込み有利な展開かつ外にうまく出せて早めに進出することができたのが大きい。それができればいいのだが、最内はこの馬にとってかなりよくない枠。必然的に下げて外に出して進出するか、内でためて最終直線外に出すかだが、ここ2戦は外に出して届かず。特に福島牝馬Sは出し方がかなりまずくて進路がとれず上がり2位の脚を出せたにも関わらず、勝ち負けに加われていないという有様。最内からうまく勝ちきれる想像ができない。

ダノンチェイサー 評価:D

休み明けで結果を出せておらず、また前走も前残りの展開であったのに先行勢でありながらずるずると直線下げてしまって大敗したのはかなり気になる。調教もその評価を覆すほどのものもなく。主戦の川田Jがアンドラステに乗っていることから川田J目線でもアンドラステの方が勝てると踏んだのだろう。ただ、枠と小倉の成績は良いので、三連携で紐までなら抑えておいても。

アンドラステ 評価:B

前走ムチへの反応も悪く伸びるまでズブかったので、慣れない2,000mは少し長かったように見える。今回距離短縮で、川田Jが乗ること、さらにほどほど内の枠を引いて、楽に先行することができるので、勝ち負けには加われると思う。

ドリームソルジャー 評価:E

ゲートの出が悪く、ほぼ最後方からの競馬となるこの馬にとって近走の末脚はあまりに物足りない。オープンでも全く結果を出せていないのでここでもただ回ってくるだけか。

ロータスランド 評価:A

米子Sの時計は早いものではないが、持続的に脚を使って直線入ってすぐに前を捉えて二の足で逃げ切る強い競馬ができた。ここでもあのような競馬ができれば勝ち負けは必至。スローからの瞬発戦というよりも3角から持続的にラップを刻んで勝負ができる馬が小倉では強いと思っているので前走はこの小倉にフィットしている。あとは、小倉の小回りのカーブでもたつかないかどうかだけか。

メイケイダイハード 評価:D

前回の中京記念では勝利したが、正直あれはフロックにしか見えず、前で競馬しては粘れず、後ろからだと届かずでまったく評価できない。特段夏に強いとかそういうわけでもなく前回は前が潰れる中で早めに進出できたのがピッタリハマった展開利だけだとしか思えない。

アメリカズカップ 評価:E

そもそもオープン・リステッドですら、勝ちきれていないのに重賞クラスでは全く歯が立っていない。小回りは得意そうだが、それだけで買えるような成績ではない。

カテドラル 評価:C

前走は進路がとれず外に出しすぎて、途中で追うのをやめてしまっていたのであまり評価しなくてもいいが、いかんせん直線一気の馬で外回すしかないので、小倉は合わない。能力はここでも最上位だが、小回りコースの経験がないのと直線でしか勝負できないので、頭までは厳しそう。

ボッケリーニ 評価:A

前走では、入着はできなかったが、荒れ馬場新潟で東京や阪神のような高速ペースで先行勢ながら粘り込んだから、掲示板内に入っただけでも御の字と思える。今回は逃げるディアンドルは殺人的なラップを刻むことはおそらくなく、そしてディアンドルを見ながら競馬できるのでかなりいい枠を引いたように見える。

ディアンドル 評価:B

前走はG1ながらグランを始めとする差し馬の末脚にも粘り込んで、2位にクビ差なら全く問題ない。ここ最近は重賞でも粘り込める様になってきており、非根幹が得意なのか、それとも本格化してきたのか。とにかく、明確な逃げ馬がこの馬しかいない以上、かなり有利な展開は作れると思うので、楽逃げで勝てる可能性も大いにある。

クラヴェル 評価:C

マーメイドSではあわや勝てるかというところまで来たが、相手が一枚上手でかわされた格好になった。それでも直線一気であそこまで詰められるのは相当強い競馬ができていたように思える。今回は外枠なので、脚をためて外に出やすいポジションにはつきやすいのでうまくいけばマーメイドSのような追い込みができる可能性もある。

アバルラータ 評価:C

末脚自体は問題なくあるが、いかんせん後方すぎて届かないレースが続いている。また、後傾ラップのレースが多く、直線一気ではさすがにまくれないのもこの馬にとって不運ではある。今回も残念ながら直線一気では勝てないレースであると思えるので、頭までは見れないが、テン乗りの西村Jがうまく持ってくれば2, 3着は狙える可能性はある。

評価一覧

評価A:ロータスランド、ボッケリーニ
評価B:アンドラステ、ディアンドル
評価C:ダノンチェイサー、カテドラル、クラヴェル、アバルラータ

展開予想

ディアンドルが楽にハナを切って進み、向こう正面では割とペースは落ち着くように見える。こうなると有利なのが、先行勢でダノンチェイサー、ロータスランド。直線でロータスランドがかわし、アンドラステ、ボッケリーニがあとから追い込んでそれをかわせるかの勝負になりそう。あとは、外からクラヴェル、アバルラータが突っ込んで来るか。(川田Jなので、アンドラステが先行して、ダノンがそれを見る形になるかもしれません)

買い目

馬連BOX:3, 5, 9, 10(6点)
3連複:5, 9-3, 5, 9, 10- 2, 3, 8. 10, 11. 12(24点)

函館記念

函館 芝2,000m ポケットからスタートしてカーブまでの直線が長いので、大外で極端に嫌うことはない。また直線自体は短いため、4角から持続的にラップを踏める馬が有利に働く。このコースも基本的には、逃げ・先行勢が有利。

全頭短評

カフェファラオ 評価:D

正直今回のレースで一番評価が難しい馬。実績だけならダントツだが、芝への転換、最内、小回りコース不得意(船橋、大井で掲示板外)、ダントツの斤量、距離延長とマイナス材料がこれだけ揃っているとG1馬であるという実績以外ではプラスに評価することは難しいのではと思われる。もちろん、調教では調子は悪くなかったので、買い目に入れることも可能だが、どちらかというと予想というより願望になってしまうので、あえて冷徹にD評価とさせていただいた。個人的にはこのようなチャレンジは評価できるものだし頑張って欲しいと思う。ただ買うかとなると話は別。(札幌記念へ登録の話もネットで見かけたので、正直ここは叩き程度なのかなと思っています。だからこそルメールJもスタートも一杯に出さずに直線も目一杯追うことはないのかなと思います。)

ハナズレジェンド 評価:C

正直もう少しダートで使ってみても面白いかと思ったが、また芝へもどってきて前走は惜しくも差しとどかず。スローペースで前残りだったということを考えると追い込みで掲示板確保は評価できる。しかしながら、直線では前が空いて、外に回すことがなくまっすぐ進めたのであれがもう一回起きるとは思えない。展開次第では、蓋されて進路なく凡走もありえる。ただ、末脚自体はかなり魅力的なので紐程度まで。

ワールドウインズ 評価:A

前走強く追わずに掲示板確保にとどめていたように見えたので、臨戦過程としては巴賞の中では一番良いように見える。枠も悪くないので、巴賞のように逃げ馬を見つつ競馬できれば勝ち負けはできる。また、前走太め残りだったことを考えても確実に前走から良化はしていると思われる。ただ、パドックで体重増減や状態をみて判断する。さらに体重が増えているのであれば、消し。

アイスバブル 評価:D

去年のように前傾ラップで上がりのかかるレースだと本領を発揮できるタイプ。このレースもテンはそこそこのペースだが、明確な逃げがいないため、前半乱ペースになることはほぼないと思われる中で、後半も持続的なラップになってしまうと差し届かずで終わりそう。

ジェットモーション 評価:B

前走は前が壁になり、末脚を伸ばし切ることができなかったことと負けた原因がはっきりしているため度外視できる。前が壁になっていた割には一着と同じ早さの上がりを使えていたので、もう少し積極的に先行できれば勝ち負けも可能。

タイセイトレイル 評価:D

ここ最近は後ろからの競馬で全く勝ち負けできていないことが続いている。正直ここは叩きで三回目の丹頂S狙いかもしくはまさかの札幌記念か。洋芝への適性は間違いなくあるので、先行できれば。あくまで叩き程度だと予想しているので抑え程度なら買っても。

ドゥオーモ 評価:D

函館は間違いなく得意なコースだが、やはり後ろからの競馬となるので、前が潰れていないと勝ち負けはできない。前回の函館記念が極端に上がりがかかったレースでこの馬に展開は向いた。今回もそうなるかというとさすがに上がり36, 7 になるレースには見えない。それを考えると魅力的な斤量を考慮してもこの評価にならざるを得ない。

トーセンスーリヤ 評価:B

中山記念も札幌記念もかなり前半ハイペースで前が潰れる展開だったにも関わらずとくに新潟大賞典では、二の足を使って粘れたのはかなり評価できる内容だと言える。あとはうまく先行して早めに抜け出せれば。頭までくる信頼感はそこまでない。

サトノエルドール 評価:D

前走買ったが、ルメールJの好騎乗によるものが大きく、正直鞍上が弱体化することを考えると積極的には買うことはできない。基本的には、スローペースでしか好走できていないので、今回そこまでスローペースになるかというと、逃げ不在だが、テンは早くなりがちなので、巴賞よりは厳しい展開に鳴る。巴賞馬が勝てないのもこのペースの違いと、勝つことによる斤量増なのだと想定している。

マイネルウィルトス  評価:C

前走リステッドを大差勝ちし、陣営が凱旋門賞を示唆するなど話題性は確実にある馬。とはいえ、それまでが3勝クラスで苦戦していた馬なのであまり評価できないし、そもそも前走が不良馬場だったため、上がりが39秒台と超スローペースとなり、そこを勝っただけの馬が重賞でも好走するかというとかなり疑問が残る。先行はできる馬なので、勝ち負けはできそうだが、抑え程度までか。

ディアマンミノル 評価:D

あまりにひどいペースで前3頭以外はただ追走してただけの目黒記念は対象外とすると、上がりの脚は問題なく出せるが、そこそこペースが流れないと勝負ができない馬。出た重賞もどスローしかないことから初めてのペースに追走で目いっぱいになり、直線でずるずる下げてしまう姿が想像できる。

アドマイヤジャスタ 評価:D

去年のこのレースは前が潰れたところに吉田Jが早めに仕掛けて逃げ切ることができたが、ことしはそこまで前が潰れることもなく、かつ上がりもそこまで掛かることもないと思うので、去年のような着順を狙うのは厳しいだろう。近走条件が悪かったにしてもあまりに負けすぎているのも気になる。

ワセダインブルー 評価:D

さすがに距離が長すぎた前走は度外視するにしてもいまいち重賞クラスだと勝ちきれない馬。後方からの割に末脚が物足りなく、届いていない印象。上澄みがあるわけでもないので、休み明けで好走は期待するのが難しい。

マイネルファンロン 評価:C

前走と一昨年の函館記念は展開がかなり向いたように思われる。とはいえ、また変に中盤ペースが流れるとこの馬にとって展開が向き、この馬の先行力は重賞でも発揮できているので、逃げて粘り込む可能性は大いにある。

バイオスパーク 評価:B

近走は勝ちきれない競馬が続いているが、福島記念を勝った池添騎手に手が戻り、どうなるのか。末脚はどちらかというとそこまであるわけではないので、直線が短い函館ならまた一発もありえる。

レッドジェニアル 評価:C

前走大阪城Sは正直前が壁になって直線競馬ができていなかったにもかかわらず、末脚はいいものが出せていたのでそこそこ評価はできる内容。紐程度なら考えてもいいが、休み明けなのもあってかなり不気味なところが多い。スマッシャーのときのような坂井Jの好騎乗に期待。

評価一覧

評価A:ワールドウインズ
評価B:ジェットモーション、トーセンスーリヤ、バイオスパーク
評価C:ハナズレジェンド、マイネルウィルトス、マイネルファンロン、レッドジェニアル

展開予想

明確な逃げ馬がいないため、トーセンスーリヤ、マイネル2頭の中で一番ゲートをうまく出れた一頭がハナを切る展開になる。(おそらくマイネルファンロン)それをその他2頭がみつつ、その後方にカフェファラオ、ワールドウインズ、ジェットモーションあたりが追走する形に。その後ろにサトノエルドール、外にバイオスパークあたりか。向こう正面では割と落ち着いた展開となり、3角からだいぶ集団がまとまって直線勝負となる形。外のバイオスパーク、レッドジェニアルは3角から進出して勝負を掛ける形か。カフェファラオはここでもたついて、直線反応遅れて、トーセンは直線で仕掛けて、マイネル二頭を抜き去る形にもっていくか。そこにワールドウインズ、ジェットモーションが突っ込んでくる。また、外からはバイオスパーク、レッドジェニアルが猛追を掛けてきてくる展開か。しかしながら、トーセンは前走のこともあり、あまり早めには仕掛けず、マイネルウィルトスも同様のため、マイネルファンロンの逃げ残りは十分警戒する必要がある。展開的にはおそらく一昨年の函館記念に近い形になるのではないか。

買い目

馬連BOX:3, 5, 8, 10, 14, 15

取捨選択に悩む馬が多いので、三連携はやめました。ダートG1馬も参戦し、かなり難解なレースですが、素直に前残りを予想してそのあたりを買っていくことにします。(ワールドウインズの短評にも書きましたが、ワールドウインズは状態が鍵なので、パドックを見て、体重増加や極端な発汗などのイレコミが見受けられた場合は、ハナズレジェンドかレッドジェニアルを代わりに入れることをおすすめします。


函館2歳Sは馬柱やコース傾向というより、血統や調教の方が予想ファクターとしておそらく重視されるレースのため、そのあたりが弱い私は予想はしません。面白そうな馬を買って楽しもうと思います。


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