安田記念全頭診断

イルーシヴパンサー

[評価]
B
[戦歴]
前走は前が壁になり、シュネルマイスターと共に馬券外となったが末脚自体は伸びていたので度外視できる。前前走の京都金杯は中団から上がり2位の末脚で快勝。前年の安田記念のときのような後方ポツンで末脚が届かずといったリスクはある程度解消できたようにみえる。また、持続性が求められる安田記念のラップにおいて、京都金杯は緩みのないペースで安田に近いラップを勝ちきったのは収穫が大きい。
[長所]
決め手の末脚がたしかなものである。2走前から自在性を得てある程度のポジションから競馬ができている。鞍上が京都金杯を勝ったときの鞍上に手が戻る
[短所]
鞍上も含めて詰まって何もできないときがある。別段重馬場が得意な馬ではないので、馬場は渋ってほしくない。

ウインカーネリアン

[評価]
B
[戦歴]
前走は海外でかつダートになるため考慮しない。東京新聞杯では、前後半緩まないラップで逃げ切ることができたのは非常に強い競馬だった。MCSはポジション取れず、最後も窮屈になり凡走したのでそこで評価を下げる必要はない。関屋記念はスローの前残りなのでそこまで評価はできないが、米子Sは持続的なラップで勝ち切っているので、やはりある程度のラップを選考できればそうそう崩れることはない。
[長所]
安田記念の特徴である持続的なラップに対しての適応度が高い。前目で競馬できて、鞍上とも手が合う。Silver Hawk 持ちである程度馬場が悪くなっても競馬できそう。
[短所]
同型がいるため、逃げ切れないと変なポジションに収まる可能性がある。

カフェファラオ

[評価]
C-
[戦歴]
前走はダートが合わず、サウジのような芝馬でも基礎スピードで走れるコースがいいのだろう。また、距離も長かった。やはり、時計がでるワンターンのダートは得意であり、適性外だと正直このクラスでやるのは難しいか。前年も出場しているが、中間が緩んで瞬発力戦となり、先行して粘りきれず。
[長所]
ワンターンマイルの適正。
[短所]
芝は2戦してどちらも惨敗。前年を見るに芝だと最終直線、持続力戦でも瞬発力戦でも適性がなさそう。ピンパーの成績なので、ハマれば一発もそこまでの極悪馬場は期待出来なさそうで。(また芝の不良馬場が合うかどうかも不明)

ガイアフォース

[評価]
A-
[戦歴]
前走は初マイルだったが、シュネルのタイム差なしの2着と時計が出る高速展開への強い適正を見せた。大跳びの馬で揉まれたり少し馬場が渋っているとパフォーマンスを落とす馬で、今回の高速マイルでの持続力戦はこの馬が最も得意としているレース質である。
[長所]
高速馬場での持続力戦への強い適性。前回は出遅れたが、先行力。
[短所]
大跳びの走法のため、内で揉まれることや馬場が渋りすぎるのは適正が合わない。(重馬場以下だと危険な馬だろう)

シャンパンカラー

[評価]
C
[戦歴]
東京マイルでは3戦3勝と得意コース。前走は直線で外から追って一旦先頭に立ち、ウンブライルの追撃をアタマ差で凌ぐなど勝負強い。
[長所]
東京コースへの高い適性。古馬と比べて斤量が4kg 差ある。
[短所]
世代レベルへの疑問。前走勝つも正直渋った馬場で瞬発力戦となり、外差し馬場がきいた形。シュネル以外3歳馬券内に入れていないが、当時のシュネルほどの力を全く感じない。

シュネルマイスター

[評価]
A
[戦歴]
前走は高速マイルを上がり32.9 で快勝。去年のスプリンターズから続いた馬券圏外から脱出し、復調しているようにみえる。その馬券圏外も前が詰まることが多々で言い訳がきき、大敗している馬でもない。能力の衰えは見られない。
[長所]
決め手の末脚。瞬発力戦も持続力戦も対応できる。
[短所]
後方になるため、前が壁になり末脚が不発となることも多い。また、血統的には大丈夫そうだが、渋った馬場が未経験。

ジャックドール

[評価]
C+
[戦歴]
前走は逃げて押し切りで時計も非常に良いタイム。馬場はある程度向いていたとはいえ、このタイムでの逃げ切りはなかなかできないこと。天皇賞では、パンサラッサの大逃げに対して、ノースブリッジのスロー逃げに付き合い過ぎてのキレ負けで自分の得意な競馬にできなかったので度外視できる。中盤から緩みのないラップで捉えられない競馬をするのが得意でその競馬ができるならここでも。
[長所]
安田の特徴である持続力戦において適正あり。先行力があって、自分で逃げてもいいし、番手で競馬もできる。
[短所]
2,000 以外のレースの経験がない。持続力戦は得意だが、3, 4ハロンを11秒台で逃げた経験はないので、持続力の脚を使うためのタメが作れずに大敗する可能性も非常にある。

セリフォス

[評価]
B+
[戦歴]
ドバイターフでは道中かかってしまって直線で思ったように伸びず、敗戦。まだ、幼いところがある馬で道中かかってしまうこともある。今回の中間でもそういったところは見えた。末脚はここでも最上位で、MCSや富士Sは最後方から切れのある末脚を使ってみせた。富士Sはある程度流れていたので、持続力戦でも問題なさそう。
[長所]
切れ味のある末脚。ダイワメジャー産駒なので、ある程度の渋った馬場ならこなせそう。
[短所]
かかり癖。レーン騎手がこの中間追い切りに全く乗っていないこと。(タスティエーラはあんなに乗りに来ていたのにお手馬の本馬は騎乗ゼロは疑問?)道中のポジショニング。

ソウルラッシュ

[評価]
B+
[戦歴]
前走は中団から早めに逃げ勢を捉えに動くが、外から2頭にかわされ3着。太め残りもあり前哨戦としては負けて強しの内容だろう。この馬の身上はやはりタフな展開で、持続力戦になるのは大歓迎。あとは去年のように前が壁にならなければ。今年はある程度のポジションで競馬ができている。
[長所]
マイルなら持続力と瞬発力戦どちらもある程度対応できるところ。大崩れはしなさそう。渋った馬場も得意。
[短所]
上位馬に比べるとキレ負けする。瞬発力戦だとこのメンバーで台頭できるか。

ソダシ

[評価]
B+
[戦歴]
マイルでは一回も崩れたことがなく、前走のVMも直線抜け出してタイム差無しの2着に粘っているようにやはり勝負根性はすごいところがある。ただ、極端にタフな展開だと伸び負けするように、渋った馬場は歓迎できない。
[長所]
先行力があり、早めに抜け出しても甘くならない。高速馬場の適正は高い。
[短所]
渋った馬場への適正。直線上がりがかかる展開への対応力。間隔が短いところ。ここまで間隔が短い経験がほぼない。

ソングライン

[評価]
A-
[戦歴]
前走はソダシが早めに抜け出したところを末脚で差し切るといった強い内容。今回も馬場が渋れば馬群がバラけて競馬はしやすそうで。海外とセントウルはさすがにスプリントの流れについていけないところがあったか。前年の勝ち馬だけに特に瞬発力戦ならある程度の位置から競馬できるので。安定感はありそうで。
[長所]
東京マイルの舞台適正。渋った馬場でもやれそうなところ。
[短所]
前半流れすぎると追走に疑問。あとは、鞍上が2戦連続で好走できるか。あとは、間隔が短いところ。

ダノンスコーピオン

[評価]
C+
[戦歴]
前がつまって追えなかった前走はある程度度外視できるが、MCSは思っていた以上に伸びず。そこから良化があまり見られないので、成長力に疑問。
[長所]
持続力戦への適正。
[短所]
状態が上向きに見えず。さらにスタートがうまくない騎手で後方からとなると、超ハイペースで前崩れになるくらいの展開利が見込めない限りは狙いづらい。

ドルチェモア

[評価]
C-
[戦歴]
前走中団から全く伸びず案外な内容で、前目でスローで流れてなんとか。元々朝日FSのメンバーのその後を見ると強調材料はなく。ここだと斤量はもらえても。
[長所]
斤量4kg 減。前走よりは前目で自分の競馬ができそう。
[短所]
同型が多く、自分の競馬ができない。持続力戦は不安要素が大きい。

ナミュール

[評価]
B-
[戦歴]
前走はソダシの斜行でぶつけられて、後方からとなったことが全てで度外視可能。前前走の東京新聞杯では、外枠からある程度のポジションで競馬をして2着に粘り込む好内容で、持続力戦も問題なし。
[長所]
切れ味もあるし、持続力戦も可能。古馬になってある程度の先行力も出てきた。馬場が渋っても対応できる。
[短所]
間隔が短いところ。前傾でも後傾ラップでも対応可能だが、決めてはここに入ると疑問。オカルトだが、外枠や不利やらなにかとポテンシャルを発揮できない要素にぶち当たってしまうところ。

ナランフレグ

[評価]
C+
[戦歴]
前走は不良馬場を最後方から上がってきて惜しくも4着。常に後方からで展開が噛み合わないと凡走することも。前年も同レースで凡走しているが、0.4 差で瞬発力戦となったので、スプリントが主戦のこの馬にとって厳しいレースとなったのは間違いない。
[長所]
上がりの脚が安定して繰り出せるところ。渋った馬場も問題ない。
[短所]
確実に最後方からになる。マイルが主戦場ではない。重馬場で内があいてなんとか勝負できるか。

マテンロウオリオン

[評価]
C
[戦歴]
前走はキレ負けで直線での伸び足りず。前前走は後方すぎて届かずと噛み合わないレースが続いている。また東京新聞杯で伸び負けているように持続力戦というより、ハイペースでもっと上がりがかかって前が止まる展開の方がいい。極端な瞬発力戦もキレ負けするので合わない。
[長所]
ハマれば強い鞍上。
[短所]
中間が緩みすぎるとキレ負けするし、逆に持続力戦だと届かない。ハイラップで後方待機でなんとか。

メイケイエール

[評価]
C-
[戦歴]
前走をみてもやはり少し行きたがる面は見せていて、極端な馬場もパフォーマンスを落とす。セントウルSを見ても高速馬場適性は高そう。ただ、ここに来てのマイル再戦はどうか。
[長所]
高速馬場適性。先行力と展開がハマったときの爆発力。
[短所]
精神面。久しぶりのマイル延長。最終追い切りをしないという状態面への不安。

レッドモンレーヴ

[評価]
B
[戦歴]
前走は後方から直線外に出して差し切るという強い内容。前走も出遅れて最後方から上がり1位の脚で上がってきたように決めてはここでも十分通用すると見える。
[長所]
安定した決め手の脚。
[短所]
出遅れることが最近多いこと。間隔が比較的短いところ。瞬発力戦が多く、持続力戦となったときの脚色が未知数なところ。


評価一覧

A+:なし
A:シュネルマイスター
A-:ガイアフォース、ソングライン
B+:セリフォス、ソウルラッシュ、ソダシ
B:イルーシヴパンサー、ウインカーネリアン、レッドモンレーヴ
B-:ナミュール
C+:ジャックドール、ダノンスコーピオン、ナランフレグ
C:シャンパンカラー、マテンロウオリオン
C-:カフェファラオ、ドルチェモア、メイケイエール

A:軸候補
B:相手候補
C:現状切り

状態や展開、馬場次第で1ランクアップすることやダウンすることがあります

良馬場時の予想

◎ガイアフォース
◯シュネルマイスター
▲セリフォス
☆ソダシ、ソウルラッシュ
△ソングライン、レッドモンレーヴ、イルーシヴパンサー

重馬場時の予想

◎ソングライン
◯ソウルラッシュ
▲シュネルマイスター
☆ナミュール
△セリフォス、ナランフレグ、ダノンスコーピオン

これらはあくまで枠順確定前のものです


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