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大躍進ーードキュメンタリー映画「死霊魂」と書籍「毛沢東の大飢饉」フランク・ディケーター著作ついて

---回忆过往 书写历史,

无非是为了能让你今天的中国记住过去发生的事情  

以史为鉴--- ※(注記あり)

10月1日に王兵監督作品の8時間のドキュメンタリー映画「死霊魂」を観てからというもの、近頃のしらけた気持ちが一気に高揚し、関連の書籍として1959年から1962年までの大躍進運動について中央档案館をはじめ各省の档案館資料をもとに、その全体像を時系列を追って明らかにした「毛沢東の大飢饉」(フランク・ディケーター著)をざっと目を通すといった感じで読み終えました。

死霊魂 2MB

これまで、1949年から1976年までの期間の中国社会について書かれた書籍については、社会の動乱の中で個人が追憶するといった内容の書籍はありましたが、この期間の社会史として扱えるような書籍はなかったように思います。それだけに、文革に比べて、まだ、あまり知られていない大躍進を取り扱った2011年出版のこの本は、中国関連書籍ではめずらしいと思われます。なぜ今まで気づかなかったのかと自分自身の無知が悔やまれます。

私にとって中華人民共和国の歴史について、本格的に学ぶきっかけとなりそうなこの本。読み終えた一冊はボロボロになってしまったので、さっそくストック用にもう一冊を京都の丸善で購入しました。

フランク・デューケーターさんの著したズバリ文化大革命をテーマにした「文化大革命 人民の歴史1962ー1976 上下巻」を現在読んでいますので、これも重たいテーマですが、中華人民共和国の歴史を学ぶには、適しているようです。

今回初めてノートに投稿してみましたが、次回はその感想や気付きなどをまた投稿してみようかと考えています。

ーーーーーー以下は注記

※本の中でも登場する廬山会議について、当時、主席秘書であった李鋭さんは記録を残し、のちに「廬山会議実録」として刊行、会議の全貌を明らかにしています。この書籍でも参考文献として引用されています。李鋭さんは2019年に101歳で天寿を全うしました。その李鋭“老人”の業績への敬意を込めて付される散文のようなものでしょうか。

ーー往時を思い起こし、 歴史書を著すということは、
  ただ、今日の中国において過去に起こった出来事を忘れさせないためにすぎない 歴史を鑑とするーー(意訳)

意訳であることと日本語での表現力があいまって、原文の意味がうまく伝わらないかも知れせんが、中国に必要なものを端的にあらわしている良い言葉だと思い冒頭に添付しました。




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