サーガ

東京から友人が来る、ということで、新大阪駅まで向かった。
もう一人の共通の友人は車で兵庫県から来ていたので、途中で載せてもらった。
何時に来るのかも、何時間一緒にいられるかもわからない、何の為に会う、とかそういう話でもない。

安い駐車場を探し、新幹線が到着するまで公園にでも行こうや、と言って丸い丘みたいな遊具の上に登った。
「最高やないか!」
と、友人は言った。目の前には便所があった。
「ここが最高ですかっ!」
「そやで」
「最高の定義何なんですか。まあ便利ですね」

友人の奥さんの話になり、
「こないだ幼稚園の卒園式の時に花束貰ってな、帰りにそれゴミ箱に捨てたら奥さんに怒られたんや。花をもらったことには感謝したけど、そんなん貰っても飾るわけちゃうし、ドライフラワーにでもせなあかんのかいって言うたんやけど、あなたは冷たい、言われたわ」
「サイコパスですねえ」
「わし、サイコパスやで」

二人でネットのサイコパス診断をした。
一度目、『あなたはサイコパスです』と、診断された。
「わしもそうやったわ」
と、友人は言ったが嬉しくはない。
もう一度やってみると、『あなたは0%サイコパスではありません』と診断された。
どういうことだ。
俺を悩ませるな。

新幹線が到着した。
青いハットを被って、スーツの背中にスカッシュのラケットを背負って、キャリーケースでやって来た。
スターバックスに行った。
「わし注文方法わからんからお前のと同じのにするわ」
と、友人は言ったが、「ここコーヒー不味いんですよ。甘いのが良いですよ」と言って甘いものを勧めた。カフェラテを頼んでいた。
ぼくはカプチーノを頼み、待っていると、店員さんに、「サンダル寒くないですか?」と聞かれた。裸足にサンダルだったのだ。
「寒くないですよ」と答えると、「健康法ですか?いつも?」と聞かれたので、「健康法というか、春から秋はサンダルですね」と答えた。
これは暗に、「サンダルでウチみたいなお洒落な店に来るんじゃねーよ!このアイドリングストップ野郎!」ということなのだろうか。
サイコパス診断をした後だったので少し考えたが、どうでも良くなった。

三人で何の話をするのかと思えば、スマホゲームの話に集中した。
ぼくは付き合いでたまにやっているが、一人は重課金している。
「このキャラはヤバいねえ」「こいついるか?」「そうなんですか?」みたいなだけの会話。
inスタバ。withアラフォー。

一時間ほど話をし、帰りに551の豚饅を買って帰る。

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