ケルティアパレルのインスタ運用について

リュックやポーチなどで街でよく見かけるケルティのアパレルラインはアウトドアファッションブームの現代において市場開拓の可能性が高いと感じています。その証拠としてZOZOTOWNのトップス部門ランキングでケルティと某セレクトショップのコラボパーカーは上位を維持しています。(2019/11/10現在)

アイドル界では顔は可愛いのに不人気な子が存在します。そういう子の特徴は自己発信が下手で運営やメディアに認知されず、世間への露出が少ないためファンが増えないと言われています。
ケルティアパレルのインスタアカウントは上記の不人気アイドルの状況に近いと感じます。

ブランドの強みや特徴、思いなどを戦略的に発信することでファン拡大の余地が大いにあると考えます。

①なぜインスタ運用が必要なのか

アウトドアファッション市場を調べていくうちに、市場におけるケルティアパレルの強みは以下であると感じました。

①認知度が高くインパクトの大きいブランドロゴ 
②老舗ブランドの長年培った技術による機能性
③ノースフェイスやパタゴニアに比べてコストパフォーマンスの高い価格
④リュックなどの認知度が高いケルティのこれから流行する余地の大きいアパレルラインという先取り感・希少性

しかしこの強みを世間に知らせる販促部分が弱く非常に勿体無いと感じました。弱みである販促部分をインスタ運用で強みに変えることでアウトドアファッション市場における地位を確立することができると考えます。
なぜそう考えたのかフレームワーク分析を通じて紐解いていきます。

②PEST分析:市場イメージ

Politics:政治的要因
SDGs、自然環境に配慮が叫ばれる
→アウトドアブランドは環境に良いイメージがある
Economiy:経済的要因
アウトドアブランド好調に推移
例)「ノースフェイス」などを手掛けるゴールドウィン 19年4~6月期の連結営業利益19億円(前期比62%増)
Social:社会的要因
キャンプ、山登りが身近な存在に
→アウトドアとシティのファッションの壁が薄れてきている
Technology:技術的要因
防水素材などの認知が広がる
→機能性の高いアウトドアブランドに関心が高まる

環境配慮、キャンプや山登りが身近になったこと、機能性への関心の高まりなどからアウトドアファッションは流行していると考えられます。

③STP分析:顧客選定

セグメンテーション:市場細分化
・人とかぶりたくない層
・お金はかけたくないけど、トレンドを取り入れた服に興味がある層
ターゲティング
「古着大好きわがまま系女子」
人と被りたくないけど機能性のいい服着たい女性。女子大生に多い。
→若い女性に流行するとモテたい男子大学生、気に入られたいおじさん層も興味を示す
ポジショニング
価格×機能性×希少性で市場開拓
中価格帯でのクール系

「人とかぶりたくない」けれども「お金はかけずトレンドを取り入れた服を着たい」と考える人は多く存在すると考えます。個人的には古着が好きな人はこれに当てはまるのではと思います。特にインスタ運用を考えた際に女性がターゲットの基本となるため「古着大好きわがまま系女子」と仮定します。価格、機能性、希少性などターゲットの層にマッチしたブランドの強みをアピールすることで市場開拓可能だと考えます。アウトドアファッション市場においてこのポジションに該当するブランドは多くありません。ここを狙ってブランディングしていくことを提案します。

また実店舗とZOZOTOWNでアウトドアブランドの市場調査をスウェットパーカーで行い分布図でまとめました。この調査でカジュアル感のあるブランドは低価格から高価格まで幅広く存在することがわかります。一方シンプルでクールな印象のあるノースフェイスやアークテリクス(スウェットパーカーはありませんでしたが)などは高価格帯に集中していることがわかります。中価格帯ながらクールなイメージを持たせることで市場を見出せるのではと考えます。

アウトドア市場調査3

④4P分析:ブランドリソース

Product:商品
・機能性の高いアパレルファッション
・1952年に誕生した老舗ブランド
(ノースフェイス1966年、パタゴニア1970年)
・特徴的なロゴをアピール
Price:価格
・中価格帯(ZOZOTOWN、アウトドア用品店調べ)
Place:売場
・ZOZOTOWN
Promotion:販促
・特になし…ここを強化する!
理想)TwitterなどのUGC(ユーザーの投稿)→インスタで調べる→(HPなどで詳しく調べる)→で購入

商品、価格、売場共に武器となる要素が揃っています。その武器を届けるための販促が弱点だと感じます。インスタなどSNSを運用しブランド認知度を高めることで人気に火が付く可能性が高いです。

⑤インスタ運用案

ここからは具体的なインスタ運用方法について記載していきます。他のアウトドアブランドやショップのアカウントを参考に思いついたアイディアを紹介します。

・コンテンツ、デザインウォールを統一して心に訴える

・Twitterは文章がメイン→頭で理解させることが反応に繋がる
・インスタは写真がメイン→雰囲気演出で心に訴えることが反応に繋がる

インスタではデザインを統一するなど、なんかおしゃれ、なんか面白いと思わせる。そしてそれを他人に伝えたくなるようなコンテンツをイメージして作成します。
ケルティアパレルで考えると、特徴的なロゴをすべての投稿に入れる、街中の写真で統一してシティファッションを演出するなどが挙げられます。
またインスタはスマホで見るためデザインウォールの統一感で与える印象が大きく変わってきます。

画像1

@chums_Japanから抜粋
ブランドイメージであるカラフルさ、かわいさをデザインウォールで表現

画像2

@kangol_rewardから抜粋
ロゴを載せる、背景を白地にするなどコンテンツのデザインを統一して表現

・自己紹介でケルティの歴史的背景伝える

人は思い出や思い入れでモノを買う性質があります。
例)お土産…旅行先では普段買わないようなものでも買いがちで思い出を買っている
どこの国のどんなブランドなのか、プロフィール欄に記入する必要性を感じます。可能であればHPを作成し、ブランド紹介や商品の説明を詳細に記載することでユーザーとのエンゲージメントを高めることに繋がります。

・シチュエーションやストーリーをコンテンツで提案する

服の写真を載せているだけではZOZOTOWNでことが足りてしまいユーザーは反応を示しません。
どのようなシチュエーションで着てほしいのかコンテンツで提案することで、ユーザーは服に対してのイメージが膨らみ、反応を示すことに繋がります。

デカトロン サイクリング

@decathlon.japanから抜粋
シチュエーションを具体的に提案することでユーザーはイメージしやすくなり反応に繋がる

・機能性の良さを伝える。

投稿を拝見した際にストロングポイントであるはずの機能性の良さがあまり伝わりませんでした。写真、文章を駆使し一目で機能性の良さがユーザーに伝わるよう工夫することが必要であると考えます。

画像4

@columbia_jpから抜粋

・アウトドアファッション初心者向けに投稿

アウトドアファッションは流行していると上記でも記載しました。しかし高価格のため手が出にくい、普段着との合わせ方がわからないなど関心はあるものの重い腰が上がらない人が多く存在すると考えます。コストパフォーマンスの良い価格をアピールし、服の組み合わせ提案やシティファッションに合わせやすいカジュアルさなどを発信することでアウトドアファッションの敷居を下げることに繋がり、ケルティアパレルのブランドイメージも良くなると考えます。

オッシュマンズ アウトドアファッション提案

@oshmans_japanから抜粋

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