対面ア式における仮投票のすすめ

最近がんまと対面ア式をした人は、仮投票という言葉を耳にしていると思う。
村だろうが狼だろうがとにかく毎回言っているので、いい加減発言稼ぎやめろと言われそうで怖い。
というわけで、なぜ仮投票を希望するのかを書いてみる。

※指定処刑は可哀想という優しい人に向けた記事ではないです。
指定しなくても結局誰かしら吊られるし....。


【仮投票とは?】

投票時間における投票を本投票と位置付け、その前段階として、「議論中に今吊りたいと思っている灰に一斉投票をして、その結果で村としての今日の吊り先を決めておこう」というものである。

連ガありの環境では議論時間の1/2〜1/3くらいを残して行うことが多いが、ア式の議論時間は長いので残り2分30秒くらいで行うと、時間に余裕を持てるはず。

なお、議論時間の後半に行う仮投票は、投票先と投票数を速やかに洗う必要があるので、全員が議論時間への意識を持った上で、霊能が口を開いたら黙ることを徹底する必要がある。


【何でそんなことをする必要があるの?】

主目的は吊り先の決定、転じて役職の保護。

基本的には最多票か、その次点を吊るすために行うものであり、じゃあ今のを参考に本投票は自由で、とはならない。


【役職の保護って?】

潜伏を希望していたはずの占い師や騎士が、その意図から外れ初日にCOしてしまう理由は何故だろうか。

それは、他者からの攻撃によるストレスだと考える。

「もういい、占いCO!」
「吊る気なかったし出なくてよかったのに....」

よく見かけるこのような事故は、指定が出るという前提があれば防げる。

特にHPの低くなった占い師は、初日の処刑から免れてしまえば大チャンスではないだろうか。
狼の心理的に縄に近い灰は多少占い目であっても噛みにくい。
掴みかけたチャンスを自ら手放す必要はない。
指定をされてしまったら出ればいいだけだ。


【それなら霊能の指定進行じゃダメなの?】

灰の視点と霊能の視点、村に最後まで残るのはどちらか。
これを考えれば、どちらの視点を重要視するべきかは簡単にわかる。

仮投票を取らずに霊能の独断で狼を吊るすことと、仮投票を取って多数決によって村人を吊るすこと、どちらが翌日の議論を発展させるだろうか。

そもそも霊能が狼を吊るせればまだいいが、独断で村人を吊るしてしまったら?
2dになって慌てて村の視点を借りても、その日に霊能が噛まれる可能性は少なからずあり、誰の視点も晴れないまま無責任にリタイアすることにならないだろうか。


【じゃあやっぱりグレランでいいじゃん!】

役職の保護が成立していないので論外だが、議論中に占い師や騎士がCOを我慢できたとしても、グレランが村側に優位に働くとは考えにくい。

村人が保護すべき潜伏役職は「占い師」「騎士」の二人。
そのために決定票を禁止し、2人〜4人をあえて同票に並べ、決選投票を行うのが定番の流れ。

果たしてこれで本当に保護できているのだろうか。

狼の視点ではグレランがどう見えているかを考えてほしい。

13人のうち3匹の狼と霊能の位置が見えているため、占い師と騎士は残る9人の中にいる。

狼が3匹とも吊り位置から逃れ、村村決戦になったらどうだろう。
弁明から村村決戦であることが狼に透ける。
すると役職候補者は7人にまで絞られる。
その中に1人、2人の非占いや非騎士を透かす発言をしている人がいたら?

狼は占い師を探しながら議論に臨んでいることを忘れてはならない。

もう一つ、グレラン最大の弱点として、
「占い師を吊るすことが可能な進行」であることも覚えておいてほしい。

例えば、占狼決戦の双方占い回避のパターンでは、組織票付きの1/2を村はなんの予兆もなく急に迫られる。


【けどグレランは投票で情報が増えるから....】

後半票のほとんどが票を並べるための捨て票になるグレランで投票情報とは?と思わないだろうか。

指定もなく狼に投票した人は確かに白いかもしれないが、それは仮投票も同じ。
むしろ票の動きが見えない分、仮投票の方が個人の意思が優先され、情報量は多いと言える。

そもそも処刑先が決まっているからと言って、情報を落とせないわけじゃない。
ア式の強みは、投票時の発言権にあるのだから存分に自視点を伝えればいい。


【身内切りには対応できるの?】

どんな進行を取ろうが身内切りは存在する。
過剰になる必要はないが、身内切りがあるかもしれない、という意識を持てているなら問題ない。
それに、狼が狼に投票せざるを得ない展開は狼にとっても苦しいため、大袈裟に怖がる必要はない。


【仮投票先が回避をしたら?】

次点に転がす、投票先を絞った上で再度仮投票を取るなどの対応が考えられる。
仮投票は無意味な役職の露呈や処刑といった事故を防止する目的を含むので、回避が出るならグレランでも同じ、とはならない。


【最多票を必ず吊るさないといけない?】

力量次第だが指定位置を変えることは可能。
例えば仮投票の結果、ABに3票、Cに4票入ったとする。
しかし、Cの4票のうち2票はAとBのものだとしたらどうだろう。
疑われている2人から票をもらっているCを吊るすべきかは悩むはずだ。
村の空気感と推理から指定位置を考えればいい。


【最多票が複数人いたら?】

投票者を見て決める、最多票者に絞って再度仮投票を取る、時間があるなら話させてみるなどの対応が考えられる。


【他にメリットってある?】

思考の可視化によって得られる、自視点の推理の伸びが言える。
おまけのように書いているが、慣れてくればむしろ大事なのはこちらかもしれない。
ただ、話を広げすぎると真に伝えたい部分がわかりにくくなるため、ここでは簡単に説明する。

例えば、寡黙でイマイチ思考の読めなかったAさんが仮投票で自分と同じ位置に投票を入れていたらどう思うだろう。

(Aさんてこの人に投票できるんだ!じゃあ白かも!)

逆のパターンもある。

(この人さっきまで白かったけど、仮投票は無難に票が集まりそうな位置に投票したな....)

など


【おわりに】

さて、読んでみてどうだろうか。

確かにこれはいいな!と思えたことが少しでもあったら試しにやってみてほしい。

特に霊能が苦手という人こそ実践してみてほしい。
別に本当に死ぬわけじゃないのだから、村役に指定が刺さったって構わない。
長い目で見れば、絶対に自分の力になる。

ただし、放任主義のグレランと違って、霊能には最低限村を取りまとめる力が必要となってくる。
もし、仮投票進行をしようとしている霊能者がいたら、文句を言わずにまずは協力してあげてほしい。

ちなみに、今回は初日の仮投票について書いたが、2d以降も仮投票は使えるし、占い真偽を示させることにだって使える。

実際、自分がこうして仮投票進行を勧めているのは、連ガあり・初日議論時間4分という環境で仮投票が多用されているからである。

連ガあり=占い師が初日にCOをしている、つまりア式と違い保護すべき役職が1人少ない環境でも積極的に行われている進行が弱いわけなく、

議論時間がア式の1/2しかない環境でも最多票が狼になることが多々あるのだから、議論時間が長ければ長いほどその効力の大きさは想像に難くないはず。

村人には狼が嫌がることを積極的にしてほしい。
グレランと仮投票を用いた指定進行、どちらが嫌か考えるきっかけになればと思い書いてみましたが、どうだったでしょうか。

偉そうに見えたかもしれませんが、ここに書かれていることは、過去の自分が指摘されたり間違いを犯したことのある部分も多いです。

そんな自分だからこそ、こうして胸を張ってオススメしています。
是非使ってみてください。

お読みいただきありがとうございました。

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