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声劇台本「ハーブティー」

そのお茶、要注意。


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声劇データ

✓上演時間 5~10分程度
✓上演人数:3名(女性2名/男性1名)
✓ジャンル:シリアス

あらすじ

○○の結婚式当日。
控室に現れた幼馴染であり親友の●●。

久々の再会に喜んでいるように見える2人だったが、●●の目的は○○を殺すこと。
用意したハーブティーに毒を仕込み、計画が実行される。

○○は全く知らなかったが、○○の結婚相手は●●の元カレで、○○が現れたことにより2人は別れることになってしまったのである。
●●は○○を憎み、殺すことを決意する。

登場人物

※登場人物名は設定していませんので、各演者さまのお名前等を当てはめてください。

女1:○○
ごく普通のOLだったが結婚を機に退社する。
旦那になる宙(そら)とは、マッチングアプリで知り合った。

女2:●●
優秀な女医。
ハーブティーをつくるのが趣味で、時間があるときはティーパーティーを開くこともある。

男:□□
○○の結婚相手且つ●●の元カレ。
○○と●●が親友であるということに気付いてはいるが、○○に●●の話をしたことはない。

声劇台本「ハーブティー」

◆場面:結婚式場の控室

□□:「○○、結婚式緊張してる?」

○○:「最初で最後のイベントだもん。緊張してるに決まってるでしょ」

□□:「俺が居るから安心しろよ。あ、ちょっと大学時代のサークル仲間に挨拶してくるから、待ってて」

○○:「うん」

(□□去る / ●●入ってくる)

●●:「○○! 結婚おめでとう!」

○○:「●●! ありがとう。忙しいのにわざわざ来てくれて嬉しい」

●●:「親友の結婚式だもの。当たり前じゃない」

○○:「あ、お母さん達、ちょっと外出てもらってもいい? ●●と2人きりで話したいの」

●●:「そんなわざわざ出ていってもらわなくても……私はお祝い言えたらそれでいいのに」

○○:「何言ってるの! せっかく●●が来てくれたんだもん。式までまだ時間もあるし。ちょっと話そうよ」

(家族たちが部屋から退散し2人きりになる)

●●:「○○、改めて結婚おめでとう。ドレス、とってもよく似合ってるわ」

○○:「ありがとう。……私なんかが結婚できるなんて夢みたいよ」

●●:「何言ってるの? ○○みたいないい子が、ずっと独身だったことの方が不思議なのよ?」

○○:「それ言ったら、●●が独身の方がおかしいじゃない? 美人でスタイルいい上にお料理上手。それに仕事はお医者さん。完璧よ?」

●●:「……どうかしらね。外科医って、なんか近づきにくいらしいの。それに忙しくて、なかなか会えないこととかも多いし。元カレとも結局、その辺が原因で別れちゃったの。『君みたいな優秀すぎる女性より、普通の女の子の方が俺には合うみたいだ』とか言われちゃってさ。別に医者ってだけで、人間としては優秀でも何でもないのに」

○○:「●●を振るなんて、その男ひどすぎる!」

●●:「あっ、○○の結婚式なのに、こんな話ししちゃってごめんね。そうだ、ハーブティー持って来たの。良かったら飲まない?」

○○:「えっ! ありがとう。●●のハーブティー昔から大好きなの」

●●:「○○のことだから、今日は緊張してると思って。心が落ち着くハーブを色々入れてみたの。あっ、ドレス汚さないように気を付けてね」

(○○、ハーブティーを飲む)

○○:「あぁ、やっぱり●●のハーブティー最高。なんか気持ちが落ち着いてきた気がするよ」

●●:「そんなに即効性ないよ! でも喜んでもらえ良かった」

○○:「落ち着いたら、また、ティーパーティーとかしたい……っ(咳)ゴホッゴホッ……な、なにこれ……ゴホッゴホッ……」

●●:「あら、意外と即効性あったわね」

○○:「ゴホッゴホッ……●●……?」

●●:「……○○の旦那になる人、私の元カレなの」

○○:「えっ……!?」

●●:「私みたいな優秀な女より、○○みたいな平凡で何の取り柄もない女がいいんですって」

○○:「そ、そんんな話し……私、知らない……●●と、あの人が……」

●●:「○○が知ってるかどうかなんて、どうでもいいの。○○は私の恋人を奪った。事実はそれだけ。だから、私、とっておきのハーブティーを用意してあげたのよ?」

○○:「ゴホッゴホッ……」

●●:「大丈夫。すぐに楽になれるから。これで緊張もせずに済むわね」

○○:「●●……っ!!」

●●:「このハーブはね、証拠が残らないの。だから○○は、結婚式当日に急な心臓発作で死亡って感じになるわ。幸せのピークに死ねるなんて最高でしょ?」

○○:「●●……た、す、け、て」

●●:「もう少し待っててね? ハーブが完全に効いたら、医者として心臓マッサージくらいはしてあげるから。……もちろん、助けてなんかあげないけど」

○○:「……うっ、あぁぁぁ!!」

(○○絶命)   

●●:「……ご愁傷様。さて、最後の仕事をしなきゃね。(叫べれば叫ぶ) 誰か来て! ○○が急に倒れたの! あ、お母さま!救急車を呼んでください! 私はここで応急処置をしますので! 大丈夫です。私が必ず助けますから!! こんなめでたい日に死なせたりしませんから!!」

□□:「○○! 何があったんだ?! ○○!!」


がみのろま 自己紹介

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