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【読むだけでポーカーが上手になる!シリーズ基礎編②】確率の考え方を大事にしよう〜期待値とは〜

こんにちは、ひっきーです。
今回は前回の記事で触れた確率についてより具体的な解説をしていきたいと思います。繰り返しになりますが、ポーカーの上達には確率をきちんと理解することが必要不可欠です。

まずはじめに、勝敗の結果は確率的という点に同意してください。何をしても負けるようなときに「今日は運が悪いからおとなしくしていよう」といつもと違うプレイをすることは肯定できません。このようなことが判断に影響することはありません。これはあくまで個人の信条なのでどのような考えを持っていても尊重されるべきだと思いますが、ここからの話はそういった数学的ではない要素を完全に排除した前提で進めます。

  • 人間の感覚はあてにならない

人間の確率の感覚というのはかなりあてにならないものです。なぜかというと主観が入るからです。多くの人は自分は他の人よりついてないと感じたことがあるのではないでしょうか?

人間の記憶の性質上良い出来事よりも悪い出来事の方が深く印象に残るようになっています。自分はドローを引かれるのにいざ引きにいく側になったら全く引けない、そのような場面は記憶に強く残り自分はなんてついていないんだと思う人がほとんどです。しかし、こういったことは実際多くの人が思っているより高い頻度で起こります。一方、自分がAKでヒットして勝ったときにラッキーと感じる人はあまりいません。しかしAKのポケットペアに対する勝率は45%程度で負けることの方が多いのです。このようにして人間の感覚は歪められていきます。歪められた感覚でプレイしていると必然的に確率的におかしなプレイになるので長期的に勝つことはできません。

  • 期待値について

これまで何度か長期的という言葉が登場しましたが、長期的とはどういうことか今一度考えてみましょう。ここで登場するのが期待値の考え方です。これはとても重要です。一番重要と言っていいレベルです。まず期待値がどういうものなのか確認しておきましょう。

期待値は数式的にはある出来事が起こる確率とその出来事が起きた時の収益をかけたものを全ての起こり得る出来事に関して足し合わたものになります。言葉だけではちょっとよくわからないのでサイコロの出目を例に考えてみましょう。それぞれの目が出る確率は等しく1/6なので

出目の期待値 = 1/6×1
                      +1/6×2
                      +1/6×3
                      +1/6×4
                      +1/6×5
                      +1/6×6
                       =3.5

になります。これはサイコロでスゴロクをする時に一回あたり平均3.5マス進めることを意味しています。100回振ったとするとばらつきはあるにしても大体の人が350マス程度進んでいると言うとイメージしやすいかもしれません。

ポーカーの場合も全く同じで期待値はそのプレイを永遠に続けていたら一回あたり平均どれくらいの収益になるのかということを示しています。つまり期待値がプラスであればそのプレイを続けていれば無限に勝つことができるということです。

私たちが目指すべきはこの期待値の最大化です。極論ポーカーにおいて勝つためにやるべきことはこれ以外にありません。

ここまでの流れで勘のいい人はわかりそうですが、期待値を最大化するには確率を正確に見積もる必要があります。したがってよく遭遇する場面の確率をそのまま覚えてしまうことが効果的なのです。

もちろんこれだけでは全ての状況に対応しきれませんが、明らかに期待値マイマスの致命的なミスを犯しにくくなる上、未知の状況に遭遇しても覚えている確率を元に精度良く確率を見積もることができるようになります。

  • 覚えておくべき有名な確率

それでは実際に覚えておくべき有名な確率を見ていくことにしましょう。大きくプリフロップとフロップ以降に分かれます。

まずはプリフロップのハンド同士の勝率についてです。これは本当によく遭遇する場面です。絶対に覚えましょう。組み合わせ次第で多少の上下はありますが大体このくらいだと覚えておけば十分です。()内がそのハンドの勝率になります。

  1. ペア対2オーバー 例)TT(55) vs AK(45) 

  2. ぺア対1オーバー 例)TT(70) vs A8(30) 

  3. ペア対2アンダー 例)TT(80-85) vs 98(15-20) 

  4. ハイカード 例)AK(60-65) vs 98(35-40)

  5. オーバーペア対アンダーペア 例)TT(80) vs 88(20)

  6. ドミネイト 例)AK(70) vs A8(30)

注目すべきは3,5,6の勝率の高さです。高いペアは下のカードのどんな組み合わせに対しても8割程度の勝率を有しており、ドミネイトの場合も7割程度の勝率があります。ここからハンドを絞り強い手を多く戦うことの重要性が見て取れます。特にAKはAQやAJなど相手が多く参加してきそうなハンドに対してドミネイトの関係にあるため非常に利益の高いハンドと言うことができます。

次に覚えるべきはフロップもしくはターンでドローになった時の勝率です。これにはアウツ(現状負けてるが引ければ逆転できるカードのこと)の枚数を利用したとても便利な計算方法があります。よく二倍の法則、四倍の法則なんて言われたりします。どういうものかというと一回引くチャンスがある時は(アウツの枚数)×2、二回引くチャンスがあれば(アウツの枚数)×4がおおよその勝率になるという優れものです。

フロップでフラッシュドロー
→アウツ9枚×4=約36%
ターンでガットショット
→アウツ4枚×2=約8%

と言う具合に勝率の概算値が求まります。他のケースだとこんな感じです。

ガットショット(Q)+Kがアウツ

KT側は現状負けており、勝つためにはQのガットショットを引くかKのペアを作る必要があります。KT側の勝率がどれくらいか考えてみましょう。

この場合ターンとリバーで二回引くチャンスがあるので四倍の法則が適用されます。Qが4枚とKが3枚の計7枚がアウツなので7×4=28%となります。実際の勝率は30.61%なのでおおざっぱに計算できています。

実戦では相手のハンドは見えておらずAヒットの場合もあります。相手がAヒットの場合、Kはアウツにならないので勝率は16%程度まで落ちます。このような時はKがアウツになるかならないかも含め大体20%くらいの感覚を持ってプレイするといいと思います。

フラッシュドロー+ガットショット(Q)+Aがアウツ

この場合だとAT側が逆転できるチャンスはリバーの一回しかないので二倍の法則が適用されます。今回はフラッシュドローのハート、ガットショットのQ、Aと一個前の例よりもアウツが増えています。Qhはフラッシュドロー、ガットショットどちらもアウツでもあるので、合計枚数は15枚です。2×15=30 %となり実際の勝率は31.82%なのでかなり精度良く計算できてると思います。

今回は期待値の考え方や有名な確率について解説しました。期待値を最大化させるためにまずは有名な確率を覚えましょう。まだ覚えてなかった人はこの辺りをマスターするだけで大きな変化があると思います。

次回は実際のシチュエーションに照らし合わせて期待値な考え方と有名な確率を用いてどのように判断を下していくのか、より具体的に解説していこうと思います。


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筆者について

大学時代に友人の勧めでポーカーに出会い、プロポーカープレイヤーの道へ進む。海外キャッシュゲームの最高月利は400万。

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