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【ほぼ全文無料】WGP横浜で2位の≪ユースベルク≫解説【初心者向け】

 閲覧いただきありがとうございます。

 先日行われたWGPデラックス横浜にて使用し上位入賞した【ユースベルク】デッキの紹介・解説記事となっております。

 デッキ選択理由や他デッキとの相性なども記述しており、WGPやちほうカップのチームでのデッキ選択に悩まれている方や、ヴァンガードを始めたばかりの初心者の方に向けた内容となっております。

 また、本記事と同様の内容の対戦動画も後日投稿いたしますので、そちらも是非ご視聴ください。

同様にミチュについての記事もこちら



1.デッキ概要

●概要

 今回は、従来のG2・1が多い構築ではなく、≪ディサイシブアクス・ドラゴン≫によるガード制限を用いて、相手の手札を無視し決着を狙う構築となっております。

2.デッキ選択理由

●前提

  • WGP名古屋の結果から、ライドライン選抜で抜ける想定であれば「1被り」まで

  • 【ネルトリンガー】or【セラスホワイト】/【マハーニルヴァーナ】/【3枠目】が基準

  • 固定枠は【ネルトリンガー】とする

 →【ネルトリンガー】/【3枠目】/【4枠目】の構成とする

・ライドライン選抜
1敗ラインから決勝ラウンドへの進出チームを決める際の選定方式(詳しくは公式サイトへ)
gamer'sDogmaCupでも採用させて頂いている方式

●選択理由

 上記の前提を考慮した中でも、【マハーニルヴァーナ】相手に有利を取れ、かつ、その他3枠目デッキと比較してもデッキパワーが高い【ユースベルク】を今回選択しました。

3.各カードの採用理由


●ライドデッキ

≪ユースベルク“天墜黎騎”≫

 今回はライドデッキにTDの≪ユースベルク“天墜黎騎”≫を採用しました。
同時期に発売されたTDの中で、唯一共通効果の『≪〜≫にライドされてもペルソナ』効果を“レヴォルドレス”能力の『ターン終了時の乗り直し』によって、有効活用できるカードになっており、ペルソナライドを毎ターンしやすいという他のデッキにはない利点があります。

 枚数はライドデッキに1枚、メインデッキに2枚となっています。
 理由としては、4〜6ターン目の間、常にペルソナライドをする必要があり≪ユースベルク“破天黎騎”≫(以外、BTユースベルク)と併せて、1ゲームに3枚引き込まないといけない点から、ライドデッキだけでなくメインデッキにも採用しました。
 ゲームが伸びたとしても、≪BTユースベルク≫の起動効果によって山札の下のカード(所謂、仕込みゾーン)を把握することができ、ペルソナライドをコントロールできるので、合計3枚での採用となりました。

また、ライドライン選抜とも相性が良く、万が一全勝チームに【ユースベルク】が入っていても、ほとんどの構築がライドデッキには≪BTユースベルク≫を採用しているので、同じデッキでありながら被りを避けることができます。

≪裂光の騎士 ユース≫
≪駆出す決意 ユース≫

ライドラインは『ユースライン』です。

  • ≪駆出す決意 ユース≫によって、手札にレヴォルドレス先を引き込みやすくなる

  • ライドコストで捨てたカードをそのまま回収することで、後述する≪雄渾の天刃 ベスティダ≫(以下、ベスティダ)や≪大蛇の魔女 ソラリア≫(以下、ソラリア)を再利用できる

  • ヒール次第でダメージに送られたレヴォルドレスカードを回収できる

 上記3点を考慮して、こちらのギミックを採用

●メインデッキ

≪ディサイシブアクス・ドラゴン≫

 採用枚数は4枚です。デッキ概要でも説明した通り、今回の構築の着地点を担うカードであり3ターン目以降ほとんどの場面で必須となるので上限枚数採用しています。

 レヴォルドレスをしていると、このカードのアタックにノーマルユニットを手札から使用できなくなり、守護者を無視してダメージを入れにいくことができ、従来の【ユースベルク】が抱えていた『決定打が無い』という欠点を解消できます。

 また、超トリガーの≪栄典の光竜神アマルティノア≫(以下、アマルティノア)とも相性が良く、≪四精織り成す清浄の盾≫以外でガードできない上にドライブチェックまで行えるようになり、超トリガーのバリューを一気にあげられるカードとなっております。

≪ユースベルク“破天黎騎”≫

 採用枚数は4枚です。≪ユースベルク“天墜黎騎”≫(以下、TDユースベルク)で前述した通りですが、こちらが4枚となっている理由は、起動効果によってレヴォルドレスへアクセスし易いからです。

 デッキ単位でのゲームの着地点を≪ディサイシブアクス・ドラゴン≫(以下、ディサイシブアクス)のガード制限としているため、キルターンにレヴォルドレス効果を使うことが必須になります。
 そこで、軽いコストでレヴォルドレスカードにアクセスしにいける点は評価が高く、4枚採用となっています。

≪ユースベルク“反抗黎騎・疾風”≫

 採用枚数は4枚です。現在2種類出ているレヴォルドレスカードの内の1つですが、こちらは軽いコストでドライブチェックを行うことができます。

 Rに置いた≪ディサイシブアクス≫にトリガーを振れる点や、手札に抱えたG3カードを捨てて他のカードへ入れ替えられる点から、メインのレヴォルドレス先として4枚採用しました。

≪ユースベルク“反抗黎騎・紅蓮”≫

 採用枚数は2枚です。≪ユースベルク“反抗黎騎・疾風”≫(以下、疾風)と違い何故枚数を削っているのかというと、レヴォルドレスを使用する回数に対して、必要となる場面が少ないためです。

 先攻3ターン目では確実にこちらを使用しますが、それ以外のタイミングでは殆ど≪疾風≫を選択する場合が多いです。
 というのも、≪ディサイシブアクス≫に対して守護者を使用できないことから、基本的にVに対して守護者を使用されることが多くなります。
そうすると、せっかく得たパワーパンプ+クリティカル2のアタックも都合良く使用されてしまい意味を成しません。

 その点に対しては≪疾風≫にも同じことが言えるのですが、『ドライブチェックをする』という部分が大きく、ただ守護者を使わせてしまっただけに終わらないので、この枚数差となっています。

≪雄渾の天刃 ベスティダ≫

 採用枚数は3枚です。≪振り下ろされし裁きの剣≫(以下、裁きの剣)と同等の1列除去です。

これらの除去カードは、

  • ≪トリクスタ≫を山札の下に送ることで『オーバードレス』をさせずG4ターンのバリューを低下させる。

  • ドロップからカードを吸い上げた≪ヴェルリーナ・エスペラルイデア≫を山札の下に送ることで、以降の≪ヴェルリーナ・エスペラルイデア≫のパワーを大幅に低下させる。

 上記2点から、【マハーニルヴァーナ】に対してとても有効なカードとなります。

 では何故CB2・SB1ととても重いコストを要求する≪ベスティダ≫を採用しているのかというと、≪裁きの剣≫と違い、早いターンから効果を使用していけるからです。

 G3の枚数が多い今回の構築では、相手の2ターン目3ターン目に多くのカードを出して速攻を仕掛けられることに脆く、後攻を取ってしまうと、そもそも≪裁きの剣≫を発動できるターンまで持たないこともあります。
 それに対して≪ベスティダ≫であれば、ライドコストで捨てるだけで1列丸々除去することができ、札を消費せずに早いターンから切り返していけます。
 なので、今回は≪ベスティダ≫を採用しています。

≪大蛇の魔女 ソラリア≫

 採用枚数は2枚です。枠としては、後述する≪ペインキラー・エンジェル≫(以下、ペインキラー)や≪メナシング・タイガー≫(以下、メナシング)から選択するカードとなります。
 今回何故こちらを採用したかというと、このデッキは手札を捨てるタイミングが多く、どのターンに置いても機能することと、環境に存在する【ネルトリンガー】を考慮して2枚採用しました。

 どのタイミングでも機能する点は≪ペインキラー≫より優れており、特に≪疾風≫のコストで捨てられた際はドライブと併せてレヴォルドレスのマイナス分を0に帳消しできる点はこのカードにしか無い強みです。
 また、【ネルトリンガー】を考慮した際では、盤面ではなく手札に還元できる点が、同じくマイナス分を帳消しにできる≪メナシング≫と大きく異なり、評価が高いです。

 今後の環境や自身のプレイ方針次第で3種類から選抜していく枠になります。

≪悪逆非道?のモスガール メイプル≫

 採用枚数は3枚です。≪TDユースベルク≫を採用することでペルソナライド可能数を増やし、ほぼ毎ターンドロップから蘇生することが可能となっています。
【ネルトリンガー】対面において、このカードがいることで何とか除去が致命傷にならずに済んでいます。
 1枚でも絡めば十分なので、今回は3枚の採用となりました。

≪ペインキラー・エンジェル≫

 採用枚数は2枚です。理由は前述した≪ソラリア≫の通りです。
 ブースト後に盤面から消えて手札に還元できる点は非常に優秀であり、≪悪逆非道?のモスガール メイプル≫と同様にこのカードのおかげで【ネルトリンガー】対面を戦えるレベルにできています。

≪アイジスメア・ドラゴン≫(守護者)
≪四精織り成す清浄の盾≫(守護者)

 ≪BTユースベルク≫でコールできる点を考慮しても、G4デッキ対面に強力である≪四精霊織り成す清浄の盾≫を選択しています。

●トリガー配分

≪ヴァリションリガー・ドラゴン≫(☆)
≪豪胆の騎士 サウェル≫(☆)

 クリティカル8枚構成です。
 ≪ディサイシブアクス≫のガード制限効果のバリューを底上げするためにクリティカル8枚にしています。
 劣勢な時のワンチャンスや、先攻3ターン目のイージーウィンも起こりうるので、現在のデッキパワーであればこの配分がベストです。

≪加護の魔法 プロロビ≫(引)

ドロー3枚構成です。
 フロントトリガーとの選択でしたが、G3が多く速攻デッキに脆い点から、ダメージで出た際に強力なドロートリガーを採用しました。

  • デッキ単位での最大値を狙うのであれば、フロント

  • 苦手対面へのリスクを減らすのであれば、ドロー

 上記2パターンの中から自分に合う方を選択するのがベストです。

≪円環の女魔術師≫

 通常ヒールトリガー4枚です。効果ヒールとの選択ですが、今回は『ライドライン選抜』のある、『国家被り無し』のチーム戦だったため、効果ヒールの仮想敵と当たる確率よりも、1・2ターン目に15,000ガードとして機能する通常ヒールを選択しました。

≪栄典の光竜神 アマルティノア≫(超)

 ≪決意の精霊王 オルバリア≫(以下、オルバリア)との選択ですが、今回はクリティカル8枚構成なので、≪ディサイシブアクス≫でドライブし、クリティカルを捲りにいける≪アマルティノア≫を採用しました。

≪BTユースベルク≫の効果で仕込みゾーンを作り山札を一周させる『ドロー7構成』の場合は、両面≪ディサイシブアクス≫でゲームを詰めることができるので、≪オルバリア≫を選択する場合もあります。

●不採用カード

 デッキ概要、各種採用カード欄でも前述した通り、≪ディサイシブアクス≫のガード制限によるアタックを狙う構築となっているので、前列に置かれるG2カードは、基本的に不採用となっております。
 その上で、デッキコンセプト的に必要そうであったり、前述された採用カードと似た性能であるカードの細かい不採用理由を記載します。

≪破断の騎士 シュナイゼル≫
 CBを使用するにも関わらず、サーチが不確定なことや、Vパワーパンプの効果タイミングがクリティカル8枚構成に絶妙に噛み合わない部分から今回は不採用としました。

≪通貫の騎士 キャドワラ≫
 ≪ペインキラー≫と同タイミングで盤面から消えつつ手札に還元できる点は非常に強力であり、しかもこのデッキの核となる≪ディサイシブアクス≫にアクセスし易いので採用圏内のカードでした。
 しかし、G1が少ない今回の構築だと、盤面に後列が置けないことが多く、置かれるのが≪ペインキラー≫のみであることから、それであればそもそも≪ペインキラー≫で良いので今回は不採用としました。

≪小さな賢者 マロン≫
≪ブラスター・ブレード≫

 採用圏内のライドライン『ブラスターライン』です。
 ≪ういんがる・ぶれいぶ≫を後列に出し2ターン目からアタックができる点と、≪ブラスター・ブレード≫の除去は非常に強力で、環境次第では選択肢に入ります。
 しかし、今回は【ネルトリンガー】による除去がきついことと、2ターン目の除去を≪ベスティダ≫が担っているので、通常の『ユースライン』を選択しました。

上記の他にもし不採用理由を知りたいカードなどあれば是非コメントください。
都度追記していければと思います。

4.環境デッキとの有利不利

【マハーニルヴァーナ】

  • 有利

 有利、と書くとかなり語弊がありますが、有利です。
 もちろん、デッキパワーや性能で見れば圧倒的に【マハーニルヴァーナ】の方が強いです。
それを、構築単位で寄せつつ競技シーンであまり使用されてないカードを採用することで相手の理解度を逆手にとって立ち回ることで勝てるようにしています。

 2ターン目の3パンを≪ベスティダ≫+R殲滅で返し、相手の3ターン目のバリューを下げつつ、こちらの≪疾風≫ターンから≪ディサイシブアクス≫を絡めてしっかりと点数を入れましょう。
 ≪ベスティダ≫≪トリクスタ≫をトータル2枚山札の下に置ければ、相手のG4ターンを軽い消費で守ることができるので、≪ベスティダ≫を捨てすぎないように注意しましょう。

 ちなみに、≪ベスティダ≫は『縦列を選択』しているので、≪トリクスタ≫1枚だけであっても山札の下に置くことができます。
 [トリクスタタワー]を作られたら喜びましょう。

【ネルトリンガー】

  • 不利

 その他のデッキとは違い除去効果が致命的になりにくくはなっているので、相手にペルソナライドを重ねられ続ける前にゲームを終わらせるように立ち回りましょう。
 【ネルトリンガー】相手に≪ベスティダ≫を使うことはほぼ無いので、ライドコストで早めに捨てたり、3ターン目に前列に投げて速攻を仕掛けるようにしましょう。

逆に、≪ディサイシブアクス≫はどんな不利でもひっくり返せるポテンシャルがあるので雑にライドコストで捨てたり不要なシーンで盤面に出したりしないように注意しましょう。

【セラス・ホワイト】

  • 不利

 CBは極力脱獄効果に使用しましょう。≪ベスティダ≫で除去する列もなければ、≪ソラリア≫で得るドローよりも脱獄で得るアドバンテージの方が高いです。
 また、手札収容はレヴォルドレスカードを入れないようにしましょう。大事なところで≪ディサイシブアクス≫の要件が達成できなくなり、腐らせていた守護者を余裕で当てられてしまいます。

【バスティオン】

  • 有利

 ≪ディサイシブアクス≫のガード制限の通りが良く、≪天擁竜 エンブレイス・ドラゴン≫の効果も無視することができます。
 お互いに殴り合いになるので、≪ベスティダ≫を絡めて除去しつつ、R殲滅などは特にせずに早期決着を目指しましょう。

その他の対面など気になることがあれば、コメントお願いします。
その都度、更新していければと思います。

5.最後に

 ここまでご覧いただきありがとうございました。
9月30日発売の新弾で強化が来るので、また大幅に構築が変わってしまうとは思いますが、環境デッキに対する立ち回りや、目指すゲームプランの考え方は今後も役に立つと思いますので、少しでもお力になれれば幸いです。

 また、私たちgamer'sDogmaは動画・記事投稿だけでなく、gamer'sDogmaCupという大会を毎月開催しております。
 ヴァンガードのチーム戦は、WGPやちほうカップと同じライドライン選抜・国家被り無しとなっています。各地区大会への調整などにも適しているので、この機会にぜひご参加ください!

ミチュについての記事はこちら

 本記事はここまでとなりますが、有料部分では本記事を書き終えたこーやの“ちくちく言葉”が載っています。
気になる方、笑い飛ばせる方のみご購入ください。

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