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映画 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM 感想あれこれ② 

引き続きガンダムSEEDの映画の感想を書きなぐります。


⑻ムウ・ラ・フラガ&マリュー・ラミアス


二人とも本当にかっこよかったですね。
20歳の若きキラとラクスが罠にかかり、迷い、悩んでいる中で絶対的な安定感と相互の信頼が見られました。
今回はアークエンジェルが撃沈するのですがその際、総員の退艦まで艦に残ったボロボロのマリューを同じくボロボロのMSで助けにくるムウ。
「悪い。遅くなった。」、「遅いわよ」という短いやり取りに強い絆と信頼を感じました。
マリューはその後、クーデターが発生したザフトの新造艦ミレニアムを奪取し、臨時艦長を務めることになります。
本来の艦長であるザフトのコノエ大佐もコンパスの一員であり、かなり有能感のある人物です。
その人が「非常事態なので、貴方が艦長をやった方がいい」と艦長職を譲るのですから歴戦の名艦長として指揮能力も相当上がってるんですね。
元々技術士官だったんですけど結果として現場の叩き上げで名艦長になり、技術士官に戻るのか、今後のキャリアも艦長なのか気になります。
ムウは序盤は完全に量産機に乗っていて「アレ?」っとなったのですが最後にはアカツキに乗ってレクイエムにこっそりと先行し、破壊するという大活躍、まさにヒーローでした。
しかもレクイエムのビームをアカツキで弾くという離れ業、ビームを弾く装甲とはいえそんなこと出来るのかよとツッコミたくなります。

⑼アウラ・マハ・ハイバル


声優の影響で新興国家であるファウンデーションが「ゆかり王国」と言われることになり、かなりのネタ要素になりました。
SNSでも「ゆかり王国建国」、「ゆかり王国核武装」、「CE75ゆかり王国建国、なお同年滅亡」とか言われており、声優ネタが盛り上がったのですがキャラ本人は謎が多い人です。
実年齢は50歳だそうですがどうみても少女です。どうなってんの?
このあたりの説明が何もないまま本人も死んでしまい、過去にメンデルコロニーで新人類「アコード」を生み出す研究をしていたであろうこと以外の背景がよく分からないのがもったいないですね。
一体彼女は何が目的だったのでしょうか。
新人類アコードの下でデスティニープランの導入をしたかった「だけ」だったのでしょうか。
しかし、心を読める、心を操れる人間を人為的に生み出すとかもはやシャレにならないです。
ヒトラーみたいな大衆扇動が上手い人物を意図的に生み出し政治利用するとかSEEDの世界はこれまで以上にヤバくなりそうです。
アコードの設定は今後も出てくるのか、それともアコードを生み出す理論自体はアウラの頭の中にしかないため、新たにアコードを生み出すことは出来ないことにするのか、どっちなのでしょうね。

⑽オルフェ・ラム・タオ



正直、この映画で一番の残念要素だったと思います。
もっとどうにかならなかったのかと…
声優が下野さんということでヘタレな小者になるのはまあ避けられない(失礼)のですが、一応一国の宰相でしょ?デュランダル議長とほぼ同じような立場の「政治家」なのにこれはないだろうってくらいにショボかった。
MS戦闘は確かにかなり強かったですし、ガンダムなんだからそれでいいと言えばいいのかもしれません。
ただ、大人になってしまった自分の感覚としては、政治家として新興国家を急成長させた名宰相とか最初に言われていたのは何だったのだろうとも思います。
新興国家ファウンデーションの急成長は明らかに初期の共産主義国家ソ連を思わせるもので、全体としての繁栄の裏で実体はデスティニープランに反対する人間に対する苛烈な弾圧があったりとまさにソ連だなと思いましたね。
初期のソ連も計画経済が奏功し、かなりの繁栄を遂げており、当時の著名人の中にはかなりのソ連かぶれ、というか共産主義の信奉者がいたようです。
ファウンデーションもまさに最初の上手くいっている時期だったから名宰相っぽくなったのかもしれません。
後半に進むにつれ、ラクスに対する病的な執心が顕著になり、どんどんカッコ悪くなっていきます。
しかもラクスが好きなのか、デスティニープランでは自分とラクスが世の中を導くことになっているということでラクスに執着しているのかが微妙なところです。
運命を切り開く、道を作るみたいな感覚ではなく、予め存在するデスティニープランという予言を守ることに一生懸命になっている感じがあります。
自分の意志的なものを感じない可哀そうなキャラだったと思うし、見方を変えれば、為政者のくせに何の意志もなさそうに感じるところが小者臭いと感じた原因だと思います。

⑾シュラ&イングリット&ブラックナイトスコード


オルフェと同じで(イングリット以外は)個人の意志のようなものがあまり感じられない、言い換えれば人間性が感じられるものが少ない、かなり残念なキャラ達のまま消えていってしまいました。
とは言うものの、元々そういう存在として生み出されたのだからあれが彼らの生き方だったのだとも思います。
デスティニープランとかが全世界規模で実行されたら個人の意思は抑圧されるということを顕著に示すキャラ達だったともいえるかもしれません。
後は、けっこう指摘されていますがイングリットとリデラードが完全にピピ美とポプ子ですw
そうみると何か笑えます。
イングリット以外は戦闘狂的な部分しか見えなかったので特に言及できることがありません。
イングリットはデスティニープランに従うことを宿命づけられているけれど、プランに反する個人的な感情(オルフェへの恋愛感情)を持ってしまったという部分がデスティニープランの問題点を分かりやすく示していると思います。
シュラについてはイベントでアスランの妄想で動揺したのは「童貞」だからとか酷い言われようでしたが、普通に考えて命がけの戦闘中に真顔であんなエロ妄想していると分かったら童貞じゃなくても絶対ビビりますってw

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