高齢の両親に代わって、コロナワクチン接種予約のオンライン登録を私がやったときの話

高齢の両親に、コロナワクチン接種予約のオンライン予約を頼まれた。
理由としては下記の3点があった。

・オンライン予約は入力する情報が多くて難しいし、面倒で無理
・意を決してやってみてもエラー画面が出てサイトに繋がらない
・電話予約も繋がらない

念のために書いておくが、オンラインの予約システムは簡便なものだった。紙で届いたIDとパスワード、緊急連絡先の入力、あとは会場と時間の選択だけで完了する。
私としては「これの何が難しいのか」と悩むほどだった。
が、母は普段から食べログのようなレストラン予約システムですら難しくて、人に頼みたいということを語っていたので、高齢者のインターネットリテラシーにはかなり断絶があるように感じた。
ちなみに、母はiPadを使いこなしてYoutubeを見て、携帯電話アレルギーもない方だと思う。それでも気持ち的に無理なのだろう。

予想通り、ワクチン接種予約は混雑している。しかし、高齢のためコロナへの警戒心は高く、絶対に早期予約したい。
そんなわけで繋がらない窓口に電話をかけながらも、2正面作戦でオンライン予約も平行で試すべく、ネットに詳しいと思われている私に出番がきたわけだ。

正直、アクセスできるわけないと思っていたが、チケット予約サイトなどで利用する定番の「粘ってアクセスして、特定の場所まで進んだら予約できるまでF5リロードする」方法が使えて、2時間粘った末に予約できた。

すごく喜ばれて、終わったあとに高いアイスクリームをもらったので、やって良かったかな。
(ただし、東京の田舎なので「インターネットに詳しければできるんですよ!」って話が伝わって近所の人に教えることになったため、何度も説明するのが面倒でこのブログURLを送りつつ軽く説明して済まそうと思っている)

また、こういったことは「コロナの時期にあったこと」の記録として意味があると思うので、どんな感じだったかの記録の意味で書いておく。

いいか、真似するなよ!

使用したブラウザは Edge。他のブラウザでできるか検証はしていない。でもって、自治体によってシステムが違うかもしれないのでこれで予約できる保証はない。というか真似してはいけない。あくまである場所での話だ。
画像では杉並区の画面を使っている(住所特定を避けるため)が、私の住所も違うし、杉並区では確認できていない。

いざ予約

ということで、以下、記録。
区のホームページから案内に従って操作し、ワクチン接種予約サイトへ移動する。
ここでは「個人情報の取り扱いについて同意します。」をチェックして、ワクチン接種予約サイトへ進む。

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しかし、2021年5月17日11時現在、多くの場合はアクセス困難を示したページに飛ばされる。このページには、2種類がある。
画面上部のURLに注目して欲しい。

アクセス制限を示すお詫びページ(以下、アクセス制限ページ)に飛んだ場合はこうなる。

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sorry.smp.ne.jp/spiral/sorry.html というURLが見えるはず。これは実質はずれ。

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アクセスできているときは、下記のような長いURLになる。
https:/area34.smp.ne.jp/area/switch(以下略)

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ここまでこられれば、あとは根気だけの勝負だった。
アクセス制限ページが見えるたび、リロード(F5)して画面が出るまでまてば、正規のログインページ移動できた。

画像4

ここで「ログイン」ボタンを押しても、多くの場合はまたこのエラー画面を見ることになるが、この画面が出た時点でアクセスはできているので、手順を踏めば予約はできた。

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手順とは、F5リロードだ。
アクセス制限ページが出ても、根気よくF5でリロードすれば次の画面に進めた。

なお、試してはいないが、一般的に読み込み中(URL欄の右側に通信中を示すぐるぐるマークが出る)はリロードしたら問題が起きる可能性があるだろう、とも思った。
単一のタブで、根気よく、連打にならないように確実にリロードした。

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読み込みが入ったら、終わるまでじっくり待つしかない。間違ってもブラウザの戻るボタンを使ってはいけない。
戻ると、セッションが終了してログインからまたやり直しになってしまったからだ。結構辛かった……。

会場を選ぶときポップアップ画面が出てそこでアクセス制限ページが表示されることもあるが、そのときはポップアップ画面をアクティブウィンドウにしてリロードすればOKだった。

で、病院と日時を決めて予約ボタンを押すと「area34.smp.ne.jp/regist/Reg2」というURLに飛ばされる。

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ここでもまたアクセス制限ページが表示されることがあるが、まれにデザインの異なるエラーページに移動することもあり、結構焦った。
1時間かけて会場選択もして、ここでリロードが効かなかったらもう、やる気がなくなる。
結局、違うエラー画面でもF5で粘ったら予約完了画面がでて、無事に終わったが。

そして、2度目の会場も選んで(また1時間!)無事終了。ながかった……。

以上。
普通に考えると、アクセスのうち一定数を単なるhtmlのエラーページに飛ばして、実際にシステムにアクセスできる人数を制限する古典的な方法を使っているのかな、という印象。
なんだかんだでアクセス集中は避けられないし、初日はシステムが落ちると思っていたが思ったよりはかなりマシ(国の作るシステムの信頼度が低すぎて、絶対機能しないと思っていた)だったように思う。

なぜ、高齢の両親はシステムで予約しなかったのか?

さらに話が聞けたので記録として追記しておく。
予約が難しいと思っていた理由は、父と母で異なっていた。

父は、アナログの利便性が高いことを信じ、システムを信頼していなかった。
まず、電話の場合は病院に電話した時点で会場が決まっていて、日程も「○月×日と3週間後でお願いします」といえば終わるが、オンライン予約だと2度も会場と時間を検索し直す手間があって面倒と考えていた。
さらに、住んでいる地域は東京でも田舎なので、わりと人の結びつきが強い。結局は小さな病院にかかりつけ医がいて、そこの競争率が低いことを理解しており、コネというか地域情報の差で受付開始からわずか30分で予約を取り付けていた。
アナログな手法がわかりやすいこと、昔ながらの情報戦(競争率が低い医院情報に見当がついていた)のメリットを持って意図的に電話を選択していたようだ。

母(かかりつけ医がいないのでオンラインで予約の必要があった)に少し詳しく聞いてみると、公共施設の予約システムで色々と入力するのが面倒で、使う前から国の作るシステムは面倒というイメージがあったという。
私が「簡単だったよ」というとマニュアルを見て「本当だ」と言った。つまり、マニュアルを見た瞬間に読み込まず、「あー、もうこれはダメだ」という感想になってしまったわけだ。
ただし、話を聞いてみると「使用目的」など、入力して当たり前内容を改めて入力するのが面倒で、やはり「スマホやキーボードで入力するより、口頭の方が楽」の域を出ていなかった。

なおこんな両親だが、父はいわゆる古のマニアでPC98を利用してゲームしていたし、母は10年前まで仕事でPCを使って海外と連絡を取り、輸出入を行う仕事していた。
それでもこれなのだから、高齢者のシステム問題は根が深いのかもしれない。



げーむきゃすと は あなた を みて、「さいごまで よんでくれて うれしい」と かたった。