見出し画像

MOBA入門としては最高の1つか。『ポケモンユナイト』初日の感想

世界では『Dota2』やら『League of Legend(以下、LoL)』など有名ゲームを擁して、海外では大人気ゲームジャンル”マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(以下、MOBA)”。
日本では大ブレイクしていないジャンルではあるが、ポケモンが題材なら……と期待を寄せられてもいる『ポケモンユナイト(以下、ユナイト)』がついにNintendo Switchでリリースされた。

今回はnoteマガジン購読者の要望が多かったので、このゲームに関して初日分の感想を書いていく。
あくまで、初日に11LVまで遊んでみた感想であり、充分遊んで練った感想ではないので、今後手のひらを返すように意見が変わる可能性もあるが……初日の感想は、10分で遊べるMOBAのわりに面白くもあり、これまで遊んできたMOBAと比べると物足りないといった、ごく普通の感想に落ち着いたのだった。

ただ、MOBAの入門としては現状最高の1つではなかろうか、とも思う。
全体公開分は、とりあえずゲームの概要部分まで。感想部分は有料部という感じにしている。

MOBAとは?

さて、まずMOBAを知らない方の為に説明しておく。MOBAは以下のような特徴を持つジャンルだ。

・複数プレイヤーでチームを組み、2つのチームが戦う。
・1プレイヤー1キャラクターを操作する。
・敵を倒すのではなく、敵の守る拠点を攻撃・破壊することで勝利する(その過程で敵キャラクターと戦うことはある)
・キャラクターは初期状態から始まり、試合中に成長していく

要は好みのキャラクターで出撃し、試合中に成長しつつ、敵を本陣を破壊する対戦チームバトルゲームだ。『ユナイト』も変則的ながら同様の特徴を持っている。

ユナイト概要

※実は複数マップとルールあるが、ここではリリース時の標準となっているユナイトバトルのルールを基本にしておく。

『ユナイト』は、1プレイヤーがアクションゲームのように1体のポケモンを操作し、5vs5で戦うチーム対戦ゲームだ。
マップ内には敵と味方の”ゴール”が配置されており、マップ内で”エオスエナジー”を集めて敵のゴールに持っていくと”スコア”が得られ、10分間プレイして、スコアの合計が高いチームが勝利となる。

画像3

登場するポケモンは。電光石火の攻撃を行う“ピカチュウ”、巨体で道を塞ぐ“カビゴン”などリリース時点で約20体。
攻撃が強いアタック型、防御に強いディフェンス型、機動力でマップを動き回るスピード型、他のポケモンを強化するサポート型、攻守兼ね備えたバランス型の5種類のポケモンがおり、バランス良くチームを組む必要がある。

画像2

で、ユナイトバトルはポケモンのレベルが1の状態から始まり、プレイヤーの最初の目的はマップに点在する”野生のポケモン”を倒すことになる。野生のポケモンとは、ゲーム内で奪い合いとなるリソース……もはや、お宝と言っても良い存在だ。

”野生のポケモン”を倒すと、前述のエオスエナジーが手に入る。さらに、経験値が貯まってポケモンがレベルアップして能力が上がり、一定のレベルに達すると技を覚えたり進化したりして強くなる。

敵ゴールにエオスエナジーを運べば勝利に必要なスコアになるが、敵ゴールは守られているし、敵ゴールの近くにいる相手は体力が少しずつ回復する。
同じレベルで戦いを挑んでもゴールを破れない。
また、エオスエナジーをスコアに変えるときは一定時間のチャージが必要で、攻撃を受けるとキャンセルされてしまう。つまり、ゴールを守る敵を排除しなければいけないので、ゴールに行っても簡単にはスコアに変換できない。

ポケモンの相性、2人が守るゴールを3人で襲う、敵のいない隙を狙うなど駆け引きで早期にゴールを決めることもできるが、より多く”野生のポケモン”を倒し、敵より早く成長して圧倒するのが王道の攻略パターンとなるだろう。

10分のドラマを演出する仕掛け

さて、そんなユナイトバトルにはいくつか「ここは戦いの分岐点になる」という変化のタイミング(※)が用意されており、試合をダイナミックに演出する。

※やや測り方が適当な部分があったので小さな時間のミスがあっても許して

まずは、ゲームスタート時。
本作のマップには、必ず取り合いとなるように奇数の野生のポケモンが配置されている。
ゲームスタートと同時にマップ中央に駆け出すと、必ず余分なポケモンの取り合いとなる。これを取った側が経験値有利になり、試合のテンポを握るからだ。
とは言え、この時点ではレベル差が生まれるほどのものではないから、多くは小競り合いにとどまる。

続いてゲーム開始からおよそ1分15秒ぐらいでマップ中央に5体のポケモンが登場する。当然、これも取り合いになる。
本作は、序盤から大胆なぶつかり合いが発生する設計なのだ。このあたりで失敗するとレベル差が生まれ、負けた側は守勢に立つ。

画像4

3分。マップの最北端と最南端に強力なポケモンが登場する。
この2点には一定時間ごとに“カジリガメ”と”ロトム”という強力な野生のポケモンが出現する。
カジリガメを倒すとチーム全員にシールドがついて一定時間耐久力が上がり、さらに経験値も加算される。レベルで敵を追い越すことが重要なゲームなので、大きなアドバンテージが得られる。

ロトムは自らを倒した陣営の仲間になり、敵ゴールに向かって進行する。ロトムが敵ゴールにたどり着くと、ほぼチャージ時間なしでエオスエナジーをスコアに変換できるようになるので、これまた結構有利だ。

これらの戦いを経た頃には、大抵はどちらか一方が優勢となり、戦いの趨勢が決まり始める。
が、まだまだ油断はできない。
次の山場、ポケモンが9レベルになるタイミングがやってくる。大抵は4~5分程度が目安だろうか。
9レベルになったポケモンはユナイト技という超強力な技を覚える。通常の技は10秒程度に1回使えるが、ユナイト技は1度使うとなかなか再使用できない。その代わり、効果は抜群だ。
先に9レベルに達した側が大きく有利をとれるので、ここでまた1つ攻防が生まれる。

そして、ラスト2分。
最後の戦いが始まる。

サンダー、試合を終わらせる者

ラスト2分からは”ラストスパート”が始まり、ゴールに持っていったエオスエナジーが通常の2倍のスコアに変換される。つまり、逆転のチャンスだ。

さらに、マップ中央のレジェンドピットに伝説のポケモン”サンダー”が野良ポケモンとして降臨する。
サンダーを倒した側はチーム全員にエオスエナジー20が与えられ、チャージ時間ナシにゴールでスコアを変換できるようになる。さらにサンダーが攻撃を支援するおまけ付き。
ざっくり言って20点×5人×ラストスパート2倍=スコア200がサンダーを倒すだけで得られるわけだ。

ゲームが多少の差……いや、200点程度の大差でも、サンダーを倒せば逆転できる計算である。
野良ポケモンを倒した効果、経験値などは「とどめの一撃を刺したプレイヤーのもの」なので、負けていても敵がサンダーと戦っているところに乗り込んでギリギリで漁夫の利を得て逆転という展開もあり得る。
それまでマップに散らばって戦っていた仲間も一堂に集い、ゲームを締めくくる総力戦がここで始まる。

サンダーが降臨するとき、試合は最高潮を迎えて終わるのだ。

ここから先は

4,618字 / 1画像

¥ 500

げーむきゃすと は あなた を みて、「さいごまで よんでくれて うれしい」と かたった。