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なぜ実態とゲーム内容が異なるエロ釣り広告が有効で、バナーが増え続けるのか

ネット広告は今、エロバナーブームです。いや、今に限りませんが。
でも昨今は特に『ビビッドアーミー』のようにエロで釣って実際は異なる……なんて広告が話題になりますね。
あれって、効果があるのでしょうか?
もちろん、効果はあります。その理屈を今から説明しましょう。

ドリコム理論、あってる?

この話題になると、必ず出てくるのがかつてドリコムさんが発表したスマホ広告の失敗例です。

それまでは普通の広告バナーを出していたところ、広告を通じてプレイヤーを獲得するために「成果の出る広告」を追い求めた結果……。

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全部、お色気、肌色バナーへ。
エロ広告は非常にプレイヤーの獲得効率が良く、安く大量にプレイヤーを獲得できるという話ですね。

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しかし、エロバナーからやってきたプレイヤーはエロがないことを知ると離脱し、なおかつお金のない未成年が多かったので売り上げは落ちてしまった。そんな感じの広告の失敗というお話です。

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以後、これを『ドリコム理論』と呼びます。
ドリコム理論は貴重な発表であり、実際に起きたことだろうし、間違いではないはずです。多くの人の参考になったと思いますし、これを発表した勇気は称えられるべきものです。ありがとう、ドリコムさん。
『シャニマス』ってすごいゲームがあるから、みんな、これをenzaでやろうな!

おっと、話がそれてしまいました。
まあ、そんなドリコム理論ですが、これには業界で言えば常識(ということはこの記事の有料部分も業界では当たり前のことでしかないです)となる前提条件があります。
前提条件があることを知らず、エロ広告の話題で炎上が発生すると「エロ広告だけで儲からないことはわかっていて、炎上や話題性で彼らは売っているんだよ、話題にしたら負けだ。広告を出している人たちは頭いいなー」とか、したり顔で語る人が登場します。

当たり前ですが、その理屈は完全に間違っている。

元の前提を無視していることもそうですが、場合によっては炎上すると広告が出しづらくなるためマイナスです。こんなこと言っている人たちは、完全にゲーム広告の事情を知らない人なので即ミュートでOK。

では、なぜそんな結論が導けるのか。ここから、ドリコム理論の穴を説明します。

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