見出し画像

オフライン配信イベントの振り返り(と反省点)

4/18に行われたポップさんと芸能人の共同イベントですが、裏でサポートしていた身としては多々反省点があり、自戒を込めてメモしていこうと思います :StinkyCheese:

初めに

イベント内容に関しての話は置いといて、完全に技術屋さんの目線での話だけしようと思います。

当初、イベントの3週間程前にあたる3月末ごろにポップさんからお誘いをいただき、RTA関係のオフラインイベントに興味があった自分としてはすぐにサポートさせていただくことを決めました。

ある程度PC操作ができて、ポップチャンネルにある程度出入りしていて、東京に在住しているという事だったと思います。

そこからなんやかんや打ち合わせをして、OBSの素材の大半をポップさんが用意、シーンを自分が作成、当日の操作は基本的に自分がやる、という話に落ち着きました。

聞いていた状況は

・都内のとある会議室でやる(回線の状況は不明、多分無線も有線も使える)
・ストリームキーを使った配信
・PC等はないのでこちらで用意

というところでした。


想定していた配信環境

カメラ : 現地で用意してもらえる
マイク : ミキサー + 小型ピンマイク4つ(自分が購入)
PC : ノートPC(2021モデル + GPU積み + Intel core i7  + メモリ16G)
環境 : Streamlabs OBS
ゲームキャプチャ : Elgato HD60S
配信確認環境 : 別のノートPCでRTMPサーバをローカルで立てて、そこに同時ストリーミング(配信は有線で、RTMPでのチェックは無線で、ブリッジ接続によるチェック)

という形で当然機材チェック、実際のSLOBS操作含め何度もチェックをしていました。

カメラに関しては簡易なUSBカメラを購入し、それを繋げてテストしていました。ワイプ等細かい素材はAdobe Stockからダウンロードして活用していました。


当日の想定外

カメラ

まずはカメラがUSBカメラでなくて、キャプチャボードを使って一眼レフをキャプチャする形だったことです。これ自体は理にかなっているので、とりあえずPCに差し込みました。

しかしこれが思わぬ詰まりポイントで、PCがゲームキャプチャとカメラキャプチャを同時に認識してくれないという問題が発生しました。

これに関してはまだ原因究明中で、キャプボ併用にはスペックが低いのか、はたまたGPU枚数に対するキャプボの過多なのか、単純にケーブル等の劣化が原因なのか、静電気問題なのかは不明です。

この結果、カメラとゲームはどちらかしか出せない、という状況に落ち着きました。(桃鉄でのワイプがなかった理由)


マイク

マイクに関しては準備段階から最も警戒していたので何度もテストをしていました。簡易なミキサーではありますが購入して、ピンマイク4つをつないで何度もテストをしていましたが、

今思えば家の静かな環境でテストしていたこともあり、ノイズが入りづらい状況でのテストだったのかもしれません。

当日、実際に配線して音声テストしてみると、ノイズやらハウリングやらがガンガン発生、これは使い物にならないということで、めちゃさん持参のヘッドセットをミキサーに繋いで、それをマイクとして使用しました。

果、音源の偏ったステレオとなってしまいました。

SLOBSの仕様

普段OBSを使用する際に、アカウントを変えて使わないため知らなかったのですが、別のアカウントでログインすると、シーンコレクションも勝手に変わるという仕様でした。

つまり、アカウントごとにシーンコレクションがどこかしらのクラウドに保存されているということなわけですが、これによって当日急遽シーンコレクションが消失。

念のためにオーバーレイファイルとしてエクスポートしてバックアップしていたので最悪のパターンは避けましたが、オーバーレイファイルを経由すると一部の素材がキャッシュとして保存されたりして、素材へのアクセスを再度誘導する必要がありました。

これに大きく時間を割かれてしまい、この時点で13:00予定のところで13:50だったので、やむなく細かいエフェクトファイルのロードを諦めました。(いくつか用意していた素材を使えなかったのはこのためです)

もっと前提のところで言うと、ポップさんのアカウントでログインはせずに、ストリームキーを預かってそれで配信する予定でしたが、それだとSLOBSの機能の一つである、コメントの表示ができないことが前日の夜のストリームキーでの配信テストで判明したため、当日ログインすることに変えたのが原因だったりします。


回線の環境

事前に聞いていたのは無線は大丈夫、有線はケーブルを持っていけば多分大丈夫、と言うものでした。実際これはその通りで、会議室内にモデムもルーターもあったので、かなり良い環境だと踏んで配線しました。

しかし配線と当日テスト中、急遽ルーターが落ちるという事態。この原因は現状不明ですが、後述する静電気問題も関係あるかもしれません。

ルーター経由で有線を繋ぐことができず、モデムからの直繋ぎをするかという判断を迫られていました。

そんな中、会議室を用意してくださった本イベントのプロデューサの一人が機転を聞かせて、そのビル全体に通っているWi-Fiのパスワードを調達してくださって、そちらで繋ぐことになりました。

これによって、有線よりも安定感がないためビットレートを下げる必要は出てきたものの、配信はとりあえずできました。

ただし、RTMPサーバでの確認は、回線への負荷をかけないために中止として、各々のスマホ等の端末から配信を確認することにしました。


物理的な問題

配信をご覧いただいた皆さんには何度もご迷惑をかけしたのが、音声の停止に関する問題だったと思います。これの原因は後半明確になっており、一言で言うと静電気です。

誰かが機材に触れて、静電気の放出があると、その度にマイクがしばらく動作しなくなる、と言う状況でした。

今考えると前日まで動作していたいくつかのケーブルが、当日不安定に動作していたので「なぜだろう」と考えてみると、ここも静電気の問題があったのかもしれません。


反省と「次回やるなら」

と言うことでつらつらと書いてきましたが、こんな理由で機材トラブル、及び時間超過が発生していました。

すごく正直に言うと、当日のその状況でかなり機転を利かせて頑張った方だとは思いますが、それでも技術者的には失敗だったと思っています。

ポップさんめちゃさんを初め、楽しみにしてくださっていた皆様に申し訳なく感じています。が、懲りずにまた色々やろうと思います。

次回やるならですが、

・SLOBSを使うか不明。Adobeの、テレビとかで使うような配信ソフトを使うかも
・全ての機材をこちらで調達する。全てでテストする。
・現地で必ずリハをする。ハウリングとかはともかく、静電気問題とか夢にも思ってなかった。
・回線に関しては時間帯のアップ速度含め、必ず詳細な状況をチェックする。

誤解なきようにですが、SLOBSは個人配信ではすごく優秀ですし、仕様をちゃんと理解していればイベントでも相当使えるのだと思っています。

あと静電気周りはちゃんとケアする必要があるとひしひしと感じました。

終わりに

と言うことで、技術者目線でのイベントの振り返りでした。
そんなこんなでバタバタしましたが、視聴者の皆さんの温かいコメントでなんとか心折れずにやり遂げられました。

心ないコメントもちらほらありましたが、それだけ楽しみにされていたのかなと思うと、良い教訓として受け入れています。

と言うことで引き続きポップチャンネルとついでに近々配信を始める自分のチャンネルもよろしくお願いします!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?